身内に不幸があった。 その人が残してくれたお金は、祖先から受け継いだ大切な土地の一部を手放したり、その土地を利用して事業をして稼いだものだった。 生前贈与に該当しない、110万円ぎりぎりのお金を毎年送ってくれた。 結婚式には半分以上のお金を払ってくれた。 このあたりじゃ一番良いホテルの、とても眺めの良いところだった。 私が中学生の頃、オープンしたてのそのホテルでオープニングイベントがあった。 ミニカーのようにくるくるまわる車、大勢の人が横断歩道を歩いて行くのがパラ
長い1日だった まずは、 毎週の習慣となりつつある、近所に住む元同僚との「土曜を無駄遣いしないための朝食会」 長ったらしい名前からなんとなく察していただけると思うが、 ただのモーニングである 土日休みである私たちは つい金曜日に夜更かしをして予定のない土曜の朝を寝過ごすのを防止するため あらかじめ決めておいた近所のカフェに集合するのである 部署も性格も仕事の早さも趣味もなにもかも違う私たちには、ただ一つだけ自転車の趣味が被っていた 金曜日になるとど