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スクロール研究

ちょっとした思いつきから絵巻物を研究しようと思い、一つ仕事の締切が終わったので睡眠不足をおして根津美術館へ行った。

19日まで酒呑童子絵巻を展示しています。平安時代版、室町時代版、江戸時代版を3つあわせて一度に見れるというとてもいい展示…らしい。

らしい、というのは16:40ごろに美術館に到着したものの、入館は16:30まで!ということで中に入れずすごすご引き返したからです。これをよくやってしまう。別日に改めようと思った。

鳥獣戯画の一番有名な甲巻はネット上でも見られますが、木で場面が区切られたり、適度な空白で区切られたりしているところがノーカット長回しの映像とかと似てると思った。
それでキル・ビルの青葉屋の場面とか、ヒッチコックとか、映画の長回しの名場面集みたいなやつを見たりしていた。

絵巻物というのは特に日本で盛んに作られたものらしく、ヨーロッパとかにはほとんど例がないそうですが、なかには「バイユーのタペストリー」という刺繍の大作がフランスに残っているそうです。

11世紀のイングランドの王ウィリアム1世がヘイスティングスの闘いに勝利したことを記念して作られ、ハレー彗星が出現した場面があったりして、とても貴重な歴史の遺物です。
出陣の船団や、騎馬隊や、合戦の場面など刺繍がとにかく素晴らしく、ひと針ひと針人間の手で縫われたのだと思うと、作業のすごさを思うだけで心がひれ伏してしまう。

バイユーのタペストリーもwikipediaのページに全編画像があります。

バイユーのタペストリーを模してゲーム・オブ・スローンズのタペストリー(観光PR用に織られたもの)が作られたというのも検索していると出てきたので見たのですが、改めて見ると首が転がったり手足が転がったり拷問されたりの場面が多すぎて、なんと血なまぐさいことばかりなのか…と思って呆れた。でも最高に面白い、最高のドラマです。
世界が滅亡したあとにゲースロのタペストリーが発見されたら後世のヨーロッパ史がめちゃくちゃになってしまう。

1スクロール単位の場面ごとになにかが起きている長い一枚の絵みたいなのが描けたらとてもいい作品になることは想像できるので、なにかいいものができたらいいなと思います。

他にも途中までやって止まってるシリーズとかがたくさんあるんですが、忘れてるわけではなく、毎日そのことは考えています。
お前のことを一日たりと忘れたことはない……。そういう気持ちで毎日作りかけのもののことは気に留めてはいます。
できてないだけで……。

12マン参上!

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