ラームとリーラー

バクスト/銃弾の饗宴

半月ほど前から好きなものと好きなものについて書きたいなと思っていて、下書きに同じテーマのものをいくつも書いては消していた。
一個ずつ書けばわかりやすくなるのだろうか?と思いの丈を書きました。

1:レオン・バクストのデザイン画
レオン・バクストはいまからちょうど100年ほど前の時代にロシアの伝説的バレエ団「バレエ・リュス」で舞台や衣装のデザインをしていた人です。
画像検索するとすぐ見られるのですが、こんな感じです。
エキゾチックかつ色彩のバランスがすばらしく、こんな衣装の舞台があったらそれはさぞかしすばらしいだろうなと想像が膨らみます。
ずっと画集がほしかったのですが、インターネット古書店で25,000円のものしかなく、何年も歯軋りして暮らしていました。
ところが数年前に「魅惑のコスチューム バレエ・リュス展」という展覧会が開催されて、原画が日本で見られることになった!半年前から待ち遠しく、展覧会では間近で見られて本当にうれしかった。
実際に制作された衣装も残っていて、大切に保管されています。それもたくさん展示されていて見ることができ、すごい展覧会でした。
しかしそうなると、その舞台そのものも見たいというのが人情ですが、それはさすがに実現しないだろうなと思います。

2:映画「銃弾の饗宴 ラームとリーラー」
お正月に見た「バーフバリ 王の凱旋」が圧倒的におもしろかったので、それ以降、今年はずっとインド映画を追っています。日本では未公開のものも多いのですが、「ラガーン」や「クリッシュ」、「マッキー」などNETFLIXで結構見られるものがあります。「サーワリヤー」も見られたのですが、いつの間にかリストからなくなっていたので、そういう増減もあるようです。
インド映画はyoutubeでのプロモーションが非常にうまく、映画公開前から主題歌やダンスソングのPVを惜しげもなく3曲4曲と公式アカウントがUPしています。これは事前に歌を歌えるように覚えたりして映画館でみんなでお祭り騒ぎをするためです。公開後にはノーカットの本編がアップされてることさえあります。どうなっているんだ。
動画や配信でいくつか見て、私がとりこになったのはサンジャイ・リーラー・バンサリ監督の映画です。映像の美しさが隅々まで行き届いていて、画面が宝石のように輝いています。色彩の魔術師と呼ばれることもある天才的なセンスを持つ監督です。音楽もすばらしく、それも監督の手によるものというので恐れ入ります。天才的というより天才そのもの。
「銃弾の饗宴 ラームとリーラー」のPVをみて、これは絶対に本編を見なくては!と思いました。

3:私も気絶したい
ラームが衝撃的にバイクに横乗りして登場するPVをみて「レオン・バクストのデザイン画みたいな衣装の人が山ほどいて踊っているではないか!」と思いました。
100年前のオリエンタリズムの元ネタがそもそもアジアのデザインなのでそりゃそうだといえばそうなのですが、レオン・バクストがデザインした衣装のバレエを見ることはかなわないかもしれないけど「私が見たかったのはこれだ!」と雷に打たれたように思いました。
レオン・バクストが現代にいて、バイクに乗るちょっとやんちゃな若者をデザインしてくれといわれたら洋の東西が混ざり合ってこういう感じになるであろう、と私は思った。

ちなみにレオン・バクストの画集はその後、Amazon経由でチェコの古書店から18ドルで買うことができました。満足しています。
ラームとリーラーのブルーレイもAmazon経由でイギリスのビデオショップから取り寄せることができました。
冒頭に禁煙を促すグロテスクな警告画像が入っているのでスキップしないといけないのと、英語字幕のみのため、通しで見ても詳細なところはよくわからないのがちょっと残念です。

などと難儀していたら、今まさに催されている「インディアン・シネマ・ウィーク」で日本語字幕版が上映されています!
特に名古屋は回数が多いので必見です。
東京ではオールナイト一回きりの上映でとても人にお勧めできるスケジュールではないので、名古屋の方がとてもうらやましい!
貴重な機会なので興味を持った方はぜひ見てみてくださいませ。

インドのすごいおもしろい映画が、日本でももっと気軽に見られるようになったらいいなと思います。


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