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11/25更新 まほやく考察 ボルダ島のドラゴン

はじめに

 この記事は、(株)colyより開発・配信されているスマートフォン向けアプリゲーム「魔法使いの約束」通称まほやく内、4周年イベスト「きっと、きみと奇跡を」に出てくる銀色のドラゴンついて自分なりにまとめたものです。
 本文にはネタバレや、考察上省けない宗教関連の言及も含まれるため、不安な方はここでページを閉じることを推奨します。
 なお筆者は、ストーリー・雑誌等を網羅しておらず、また情報精査においても素人です。なにか間違いやご指摘があれば、気軽にコメントへ。
 また、他の意見を持たれている方への批判の意図は全くなく、寧ろ考えの至らない浅慮な賢者にどうかそのお知恵を授かりたい。→Wavebox
 以上、読んで頂く際には、どうかご留意を。

23.11.25  「フウィルリンについて」追記



 執筆時、8話までの開放なため、そこまでに言及のあった登場人物や、名称等から予想される人物考察をしていきます。今後出る情報によっては、まったく違う人物や、出来事の可能性があります。
 そのため、予想・想像の域を出ないものになります。

銀色のドラゴンの正体

 結論から書くが、ドラゴンは恐らく”フウィルリン”だと思われる。長い銀髪、銀眼、青い服、大きな水晶を嵌めた銀の腕輪…と、カラーリングが銀と青で統一されている。
 また、ミスラが相対した際に「陸にいて良いものじゃない」と言ったことからも、強力な魔法生物であるドラゴンの可能性は高い。
 ドラゴンは物語上で、天空や洞窟を住処として描かれる事が多い。つまり、陸(人間たちが多くいる場所)に居るべきでないもの、という意味か。
 あるいは、2話にて渡し守の説明をしていた為、厄災の影響で復活したものの、幽霊に近い存在かもしれない。

描写の美しさとBGMで、好奇心が掻き立てられる最高のシーン

銀色のドラゴンのモデル

 まほやく内の登場人物は、複数の童話や神話をモチーフにしているキャラが多い。そのため、今回のドラゴンも原典があると仮定する。

1.ウェールズの竜

 最初に浮かんだのはこれだった。というのも、ウェールズの伝承は後の「アーサー王伝説」の前日譚のようなもの。その名の通りアーサーや、アレク。ひいては中央の国、国史そのもののモデルになっていると思われる。
 アーサー王が聖剣で円卓の騎士らと共に戦い、マーリンという魔術師が補佐し導いた…というような話だ。具体的には「ブリタニア列王史」で、赤い竜白い竜、またマーリンが深く関わっている。

 新しい塔の人柱とするため連れてこられたマーリンは、新しい塔の建築がうまくいかないのは、人柱がいないからではなく、塔の地盤の下に池があり、その池に穴の空いた二つの石があって、それぞれの石に竜が眠っているからだと予言します。工事をしてみるとはたしてその通りでした。封印を解かれた赤い竜白い竜は戦いを始めます。
 驚いている王に、マーリンは、赤い竜はブリトン人で白い竜はサクソン人だと説明した。さらに、「この争いはコーンウォールの猪が現れて白い竜を踏みつぶすまで終わらない」と予言した。彼の予言は、コーンウォールの猪ことアーサー王がサクソン人を破るという形で成就されることとなる。

「中央の国は""」はここからかも

 王の死後、次代国王の弟ユーサー・ペンドラゴンは、戦いの最中で軍を率いていたが、その時突然空に明るく輝く大きな星が現れた。その星はまるで燃える火の竜のようであった。光の尾を引き、その一つは海を指していた。
 「一体あの彗星は何を意味するのか」ユーサーは魔術師マーリンに尋ねた。マーリンは、あの星の筋がユーサーに生まれるという息子が立派な王になることを示していること、子孫は皆ブリタニアを治めていくだろうということを語った。 新たなブリテンの王となったユーサーは、火の竜の星を記念して2匹の黄金の竜を作り、ペンドラゴン(Pendragon)という称号で呼ばれるようになった。この称号は、ウェールズ語で「竜の頭」を意味する。

赤く光る海面

 物語後半の描写は、イベントストーリー1話の描写と重なる部分がある。また、この話はそれぞれのを人種に当てはめているが、まほやくでいうなら白い竜と赤い竜は、魔法使い人間と言い換えることができる。

2.シーズとセヴェリス

 アーサー王伝説の前日譚であったウェールズの伝承、の更に前日譚的話が「シーズとセヴェリス」。主に関連がありそうな所を取り上げます。

 ブリテン王は恐るべき唸り声が五月祭前夜のたびに鳴り響く原因をつきとめるべく、弟のフランス王に尋ねた。弟王は、兄上の国の竜に他国の竜が襲いかかろうとしていて、そのためにブリテンの竜が恐ろしい雄たけび声を上げているのだと告げた。弟王は2匹のドラゴンを封印する策を進言した。
 島のちょうど中心に彼らのために罠を仕掛け、蜂蜜酒で眠らせ、石箱に入れて地下に埋める必要があります。そうして準備を整えて見張っていると、相争う2匹の竜の姿が見えたが、そのうち激しい戦いに疲れ切って両者とも穴の中の桶の底に落ちていった。
 ドラゴンたちは蜂蜜酒の中でやがて酒に酔い、深き眠りについた。王はこれを見て絹の布で2匹を包み、さらにでできた箱に閉じ込め、地中深くに封印した。

度々出てる"封印魔法"の話。あとシャイロックといえばお酒

 第三の災いは、強くて重い鎧を着た強大な魔術師による略奪でした。彼は、眠気を誘う幻想と、人々を眠りに誘う音楽の音を伴って現れます。宮廷が眠りにつくと、すべての食べ物を持ち去った。
 王は、そばにある冷水の入った容器に頻繁に頭を浸すことで、眠気を誘う幻想と音楽の音を聴きながら眠りにつくのを避けることができた。魔術師と対峙すると、両腕から光り輝く炎が飛び出す激しい戦闘が続き、ついに王が魔術師を打ち破った。

強力な魔術師は巨人だったとも

 シーズとセヴェリスは、3つの疫病を解決する話なのですが、2つ目が、3つ目が魔術師による略奪です。(1つ目は人種差別的な側面が強い為取り上げませんが、ご興味があれば調べてみてください。)
 白=銀色の竜、食べ物への言及、巨大な魔法使い…と今回の話に関連がありそうな出来事が多いです。

 また、本作主人公である王の名が「Lludd Llaw Ereint」というのですが、Llaw Ereint(別名llawereint)は、「銀の手」という意味があります。eraint単体では、"丸い体、ボール、カップ等"を意味します。フウィルリンが着けていたのは、大きな丸い水晶を嵌めた銀の腕輪です。もしかしたら由来はここからかもしれません。

水晶は、水の結晶や月のパワーが宿る石と考えられていた。石言葉は純粋、無垢、完全


3.シャヴォンヌ湖の白い龍

 最後は、スイスの「シャヴォンヌ湖の白い龍」です。スイスは九州地方の総面積とほぼ同じ面積に、スイス独語・スイス仏語・スイス伊語・ロマンシュ語、と4つの公用語がある国ですが、今回の伝承はスイス仏語圏の話。

 この竜は、怪物としてではなくシャヴォンヌ湖の主という姿で伝承が残されている。竜はのように白く、長い翼を持ち、水煙を立てながら水面を進む。鳥という鳥は猛禽類さえもこの竜をとても恐れていたため湖岸はいつもひっそりとしていたという。
 しかし、近くの村の娘達がこの湖畔に近づくと、竜は誘いに乗って娘たちのもとに泳ぎ寄り、娘たちの手から餌をもらったという。それから愛想よくお礼の挨拶をし、一飛びして水に潜り、人々の視界から消え去るという。

 これは、まほやく内で使われる言語には、独語・仏語が多い事。また、賢者に傅きトルタディコッコを分け合ったフウィルリン、と重なると思い取り上げました。

半分こなのも意味があるかも?


4.日本神話における龍

 日本神話内において、海神の龍宮に住む豊玉姫や玉依姫などの女系子孫のであるとされているのが、神武初代天皇です。
 日本における神道でいうと、神と食べ物を共に食すという行為は、直会と呼ばれ、神との一体感や加護と恩恵を得ようする儀式。
 また、神の名を呼ぶという行為は、信仰を強くすることに繋がります。賢者はフウィルリンに名を教えますが、2部にて説明があったように、無いはずの縁が生まれる、縛られることを意味します。

ファウスト先生による呪い講座

 中編更新の11/23は勤労感謝の日。これは元々、新嘗祭という祝祭が由来。新嘗祭とは五穀豊穣を祝う風習で、収穫された新穀を神に奉り、その恵みに感謝し、国家安泰、国民の繁栄をお祈りします。
 これが偶然なのか、意識してのことなのか、は今後の展開で明らかになるかもしれません。

11/25追記 フウィルリンについて

 イベスト開放され、無事に(?)フウィルリンが竜だったということで、全然見当外れなことを言っていなくて安心したのですが、それはともあれ。フウィルリンについて、思いついてしまった事があるので、記しておきます。

さまよう、亡国の王子。
美しいしもべたちを引き連れて、だけど、帰る故郷はない。
腕に光るのは銀の腕輪。
雨のように宝石を降らせるけれど、帰る故郷はない。
雨のように降り積もる宝石は、失われた王国の遺産。
さまよう、王子様の遺産。
波のかなたに、面影は消えた。
さまよう王子よ、どこへいく。

 これは、イベスト7話で出てきた吟遊詩人の歌です。
亡国の王子=フウィルリン 美しいしもべ=人魚
帰る故郷=北の国 失われた王国=アダムズ島

 以上を概ね当てはめた歌だと思います。

今回、私が気になった部分は、「雨のように宝石を降らせる」「波のかなたに、面影は消えた」です。
 まず、「雨のように宝石を降らせる」ですが、初対面のときに賢者にたくさんの宝石を手渡した様子や、度々流す涙なのではないか。と考えていました。ですが、マナ石も宝石ですよね(今イベントでもアーサーが言及しています)。強力な魔法生物であるドラゴンが死んだ際には、雨のように大量のマナ石が降り注ぐのではないでしょうか。

2部22章10話の表現

 もうひとつ。「波のかなたに、面影は消えた」です。本編にて、フローレス兄弟の母であるチレッタを見送る際にも「人間だったら、今もまだ面影を見つめていられたのに」と夫のモーリスは語っていたといいます。つまり、魔法生物であるドラゴンも、死んだらもう遺体も残らず、その面影を見ることは叶いません。面影が消えてしまうのです。
 ちなみにまほやくのキャラモチーフになっている作品では、総じてモデルキャラが約束を破っているという法則があるようです。つまり、賢者がフウィルリンと交わしたトルタディコッコの約束も…?
 話が逸れましたが、今イベスト内にて恐らく歌通りに、フウィルリンが死んでしまうのではないか。という考察でした。死なないでほしいなぁ…


最後に

 ここまで読んで頂き感謝します。フウィルリンの存在が気になりすぎて、勢いで書きました。中編公開までに間に合って良かった…。
 皆様のイチオシ考察がもしあれば、他薦自薦問いませんので本当に本当に教えてほしい。なんと考察って公式から仔細語られる前しか出来ないらしいですよ!そんな君の解釈を聞かせて!→wavebox

 余談。まほやくでドラゴンといえば、既知の遺跡内でドラゴンに出会い、ひげまで持って帰っているリケ

 覚醒スキルでにも例えられるタツノオトシゴ≠シードラゴンが出てくるの、嬉しくなりました。イベストでも、リケが何かしらドラゴンと関わってくれるかなとわくわくしています。

 続き開放されて、考察できる部分があれば追記したいと思います。

 みなさまも、よき賢者ライフを!


2023.11.23 初稿
2023.11.25 追記

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