過剰なグロ描写は必要か?

先日、あまりにも暇すぎたのでウォーキングデッドを見始めた。シーズン10まで続いていて、長すぎだろ!と思いつつも、見事にはまってしまった。一度噛まれると助からないゾンビを相手に奮闘する主人公たちのドラマに、のめり込むのに時間はかからなかった。

このウォーカーと呼ばれるゾンビたちは、大きな音に反応するため、容易に銃を使うことはできない。また、頭を破壊しない限り倒せない。ウォーカーたちに徐々に追い込まれ、希望が見えたと思ったら絶望に落とされ、崩壊していく人間模様は実に面白かった。他の海外ドラマにもれず、睡眠時間を削って見続けた。気づけばシーズン6まで見終えていた。これほど海外ドラマにハマったのは24以来かもしれない。題材が題材だけに、ウォーカーとの闘いのシーンや、殺人シーンなど、多少グロテスクな描写もあった。ただ、それは必要な程度であったし、私でも見るに堪えるものであった。

シーズン7の1話でその考えは覆された。

主人公たちが新たな脅威を目の前に、絶望的な状況からシーズン7は始まった。私はこの絶望をどのように打ち破るのかと、ハラハラしながらも期待に胸を膨らませながら画面に向かっていた。

しかし、そこに待っていたのは、バットで頭を殴打することに始まる、グロ描写の嵐だった。

主要メンバーがこれまでに無いグロテスクな描写で殺された。ウォーカーに噛まれるシーンなんかも結構気持ち悪かったが、人間が人間を殺すものとしては、間違いなくウォーキングデッドいち惨い殺されかだった。まだ、この一回だけなら私も視聴を続けていたと思う。シーズン6までは、拷問や惨いシーンもありながらも、それは適度な尺だったように思う。しかし、このシーズン7の1話はずーーーーーっとグロが続くのだ。グロ耐性がなく、またそんなものを見たいわけではない私にとって、1話は気持ち悪い、つらい、見たくない、だけだった。

私はウォーキングデッドの視聴を断念することを決めた。

理由はグロだけではない。ウォーカーという脅威が、回を追うごとに希薄になっていったことも一つだ。主人公たちのグループと、他のグループとの対立や抗争ばかりが主題になっていった。それまで、ウォーカーは容易に対処できない存在だったのに、途中からはちょっと邪魔な障害程度の役割に変わってしまった。こういったことも、ウォーキングデッドをつまらなく感じるようになった一つだと思う。

もちろん、制作側としてはマンネリを打破する意味もあったと思う。しかし、私にとっては逆効果だったし、ネットを見てもグロ描写に耐えられなかった人も多かったみたいだ。週刊誌で連載している漫画なんかもそうだが、人気作を長い期間続ける難しさを感じたって話。


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