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Rolexマラソンとストリートナンパ

日経新聞でも「ロレックスに走る人びと」その特異ぶりを報じるくらい、今の人気高騰ぶりは異常だと思う。

僕は時計収集を趣味として認識し始めてから10年くらい経つ。7年ほど前にとある記念でRolexの中で知名度も高く安めのモデルとして人気のあったExplorer1(Ref.14270)の中古を買った。

もちろん今まで買った腕時計の中では一番高額なものでしたが、それでも当時40万円台という今ではあり得ない程安い価格でした。買ってからの第1印象は

「こんなもんかなぁ…」

と、正直ほかの20万~30万円台の時計の方が重量感や存在感があったので、ちょっとだけがっかりした記憶があります。36mmの小さ目なケース、黒文字盤に3針のみ、軽くて華奢に感じるブレスレット。すべてに頼りなさを感じました。

それから3年間、他の機械式時計やG-SHOCK・applewatchを含め他に数本買った。

そしてまた、自分に大きな節目が訪れたときにあらためてRolexで欲しいモデルがあったので意を決してブティックに訪れ購入しました。


ちょうどこのころですね。出会い系のアポの後にRolexブティックに行くことを決めていたので、ホテル打診せずに帰ったんですよね。

当時もさすがにデイトナやサブマリーナは店頭になかった記憶がありますが、新しく刷新されたエアキングやエクスプローラー1などは並んでいたと思います。

そしてそこからさらに数年後の今。

GMTマスターⅡのジュビリーブレスに惹かれて去年末からちょいちょい探しつつ、今年に入ってから正規店回りを本格的に始めました。これがいわゆるロレックスマラソン。

もちろん中古市場や並行輸入品としては店頭に並んでます。ですがこれらは定価の2倍以上…それなので皆、正規店へ足しげく通い血眼になって探すのですね。いや、ホンマに結膜出血で目が真っ赤になったりもしましてね…

先日、都内近隣の正規店10店舗回る企画を完遂してきました。

これ、ストリートナンパで片っ端から好みの女の子に声掛けしていく行為に近いのではないでしょうか。もちろんたまにはラッキーで3人目までの間にLINEゲットできたりカフェでお茶できたりもしますけど。

ひたすら街に立って、歩いて、好みの子をサーチしていく。ひたすら正規店を目指してはしごしていく。足は棒になり体力は奪われ、なんでこんなことやってんだろ?風俗行けばヌけるわけだし、同価格帯の他メーカーの時計なんて余裕で店頭に並んでいるのに。

声をかけても怪訝そうな顔をされ、時には睨まれ罵声を浴びせられる。やっとの思いでお店に到着しても、またか…というような顔で「あいにく在庫は切らしております」、「ご案内まで1時間ほどかかります」など、次々と断られていく。

次第に、自分がこの世の中に受け入れられていないんじゃないか?見下されてるんじゃないか?こんなに頑張ってるのにダメや人間なんじゃないか?

などとネガティブになっていってしまう。

ナンパ師の多くがメンヘラになっていってしまうように、ロレックスランナーもまた、そのような傾向があるのかもしれない。めちゃくちゃメンタルダメージがある。それでも淡々と作業のように声掛けをしていかなければ、正規店巡りをしていかなければ、まだ見ぬ女神に出会えないことは明白だ。

世のロレックスマラソン ランナーの皆さん。頑張りましう。

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