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ちいハチならどうするか

何かあったかハチワレに聞かれて。
少し、考え込んで。
「ウン」って答えて。
ぎゅって握りあったその手と手を見て、くまさんポシェットをぎゅってして。
言わないことを、決めたのかな。

難しい場面だよね。
ちいかわはうろこを持っているけれど。
自分がこの立場なら、どう切り出せばいいのかわからない。
そもそも島は祝賀モードで、もう全ては終わっていて。
解決済みの雰囲気でもある。
今さら、家に図鑑があって人魚の噂を知っているであろうこと(本人たちは知らないと嘘ついた)や家にうろこがあったこと、電池をいれるのを見たことを伝えたところで、ちいかわの中でどれだけつながっているかもわからないし、そんな状態で葉っぱがどうするかもわからない、状況証拠でしかなく、食べたと推測されるけれども、違うかもしれない。
なんて言えばいいのか、今さら、この場面で。

あの家に図鑑があって、人魚の噂「永遠の命」が書いてあった。
ハチワレもうさぎもそこはつながっていない。
ちいかわだけがわかっている。
うろこはちいかわのみが知っている。
電池もちいかわだけが見た。
そのどちらかを、伝えていれば。
展開は変わったかもしれないけれど、ここまできた。

僕には難しいな。
どう切り出せばいいか。
そっと、ハチワレやうさぎに言うことはできるかもしれない。
「それって…食べちゃったってこと?」って言うかもしれない。
うさぎなら「ハァ?」って言ってめくって電池を確認するかもしれない。
でも、ちいかわの性格では、ね。

ラッコと島二郎が話していたところが最後のチャンスだったのかもしれないけれど。
ちいかわは考えて考えて、人に言うのではなく本人に言おうと思って歩いて考えて。
そして、一度は話そうと決めたけど葉っぱを見て、首を振った。

この選択が、どんな結論を呼ぶのか。
セイレーンの襲撃は本当にこれで終わりなのか。

結局、レギュラーメンバーは真実を知ることはないのだと思う。
だから先に読者に回想で答えを見せたのだと思う。
そして葉っぱたちで話し合い、出頭するのだろうか。
船で遠くなって行くちいかわたちを見送った後。
葉っぱが決断するのか。
2人でいつまでも絶えることのない「永遠の命」を味わうのか。

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