【ヴァイオレットエヴァーガーデン】から溢れ出る“名作”であることの絶対的自信

京都アニメーション制作
原作:暁佳奈
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』

今期のアニメ、戦国時代すぎると僕の中で非常に話題です。そして今回紹介するヴァイオレットエヴァーガーデンはいわば“織田信長”といったところ。(ポプテピピックの謀反により覇権は奪われたように思える)

今週は僕にとってかなり重要な話だったので、特例ではありますがアニメの感想を書いていこうと思います!熱冷めやらぬうちに!

10話感想

ヴァイオレットちゃんの「燃えています」に萌えている場合じゃない。ヴァイオレットちゃんが止まらない、もっと言えば留まらない。今までの1話完結とは比べ物にならないヴァイオレットの心の揺らぎに物語の核心である“愛してる”が近いことを暗示している。

にしても今週も作画が落ちない。全話納品の噂はおそらく本当なのでしょう。そう考えればこの美麗さも納得であります。そしてそれがどれだけの自信の表れであるかを僕も含め感じていなかったのかもしれない。

今回の話はヴァイオレットの話ではなく、ヴァイオレットが関わる人々の話。久しぶりに1話完結のお話だ。しかし今までの1話完結とは根本的に違う。今回の話Aパート15分で何も語らないのだ。

サイレントアニメとかそう言うことではなく、母が病気であることやその母を訪ねてくる人について言及していない。分かることといえばアンという少女がヴァイオレットに嫉妬しているといった次第だ。

ここで僕はいささか「今日のヴァイオレットエヴァーガーデン微妙か?」と懸念しながらCMを見ていた。なんなら台所に行って春雨スープを作ってしまったくらいだ。

前半僕が好きだったシーンは「人生ってどうしてこうなのかしら」と誰に聞かれずとも背伸びをしているアンにグッときました。その後の表情芝居も。

しかしそれでも目が離せないのは”誰に手紙を書いているか“という謎があるからにつきます。しかしこれは全て京アニの策略だったのです。

最後、ヴァイオレットが去るまでそのギミックに気がつきませんでしたが、思い出から母が消えるシーンで、なるほどあの手紙は自分がいなくなった後のアンの身を案じる手紙だったのか!と。

そうしてそれがわかれば、少し前のシーンでアンが「今構って欲しい」と駄々をこねたことも母子の意思がすれ違っているようで同じであることがわかります。

そしてまんまと京アニの柵に引っかかっっと僕は泣きながら笑ったのです。

視聴者は完全にアンに心を重ねながら見させられた。天晴。

母の具合が悪いことと、親族ないし親しい人との軋轢をなんとなく感じつつも核心には迫れない、そして最後の最後まで母の愛に気づけない。まさにアンの精神状態と言ったところでしょう。

しかしこの作品一歩間違えば最後まで見る前にやめてしまうような単調さ、物語が動くのがラスト5分のエンディングの裏のアニメーションだなんて、絶対に見るのをやめないという自信がないとできない所業ではないでしょうか。
さながらR-1で2つ目のネタありきで一回戦を戦い抜いた”おぐ“と行ったところ。

この自信は前半に山がなくても、絶対に最後まで見るだろうという強い京アニの挑戦作でありました。ありがとうございました、お腹いっぱいです。

この物語におけるヴァイオレットの存在意義

アンと母の話だけでも成立するがそこにヴァイオレットが関わってきます。ヴァイオレットの内面もこの話ではずっと隠されていました。

最後に自身で語るようにヴァイオレットは今回「ずっと泣きそうだった」ということになります。

仕事を受ける際どのようなものなのかはあらかじめ知っているでしょう、だからこそアンは始め彼女に人形的恐ろしさを感じたのではないでしょうか?

作中アニメ初回のヴァイオレットに戻ってしまった感覚がありました、劇作家の時は水の上を走ってみせたヴァイオレットです。駄々をこねるアンを事務的に追い出すところに昔のヴァイオレットがいるような気がしていました。

アンは戦争によって父を失い、また病によって母を失う恐怖に駆られています。ヴァイオレットは先週先々週に悔いたように自分の過去の罪を重ねたことでしょう。私が殺めた人間の中にも同じ境遇の人がいるのではないのだろうか、と。

そしてヴァイオレットは涙します。おそらくこの作品が始まって以来一番大粒の涙でとめどなく溢れるその雫はもう”愛してる“以外に他ならないと僕は思うんです。

僕たちはアンの気持ちでこの話を見る、そしてヴァイオレットの罪の意識や成長があることによってこの話自体がとんでもなく深みを増す。何度でも言わせて欲しい、おそるべし!京都アニメーション!

自動手記人形も夢を見るのか、人を殺めたその手で人をつなぐ手紙を書くというのか、その全てを受け入れなおまだ生きる彼女はもう命令で働く猟犬などではありません。来週も楽しみですね。

あ、上に書いた「誰よりも大粒の涙」ですが訂正があります。誰よりも大粒の涙で泣いたのは僕でした。それではさようなら。

コミックちゃん

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