コミックスマート設立10周年！「10年の変化とこれから【後編】」
"マンガ家の職業価値を向上させ、子供たちの憧れの職業にする。"というミッションを掲げて2013年2月に設立したコミックスマート。 同年12月にマンガアプリ「GANMA!（ガンマ）」をローンチし、現在累計1,800万ダウンロードを突破、オリジナルマンガ350作品以上を掲載しています。2021年2月にデジタルアニメスタジオ「Qzil.la（クジラ）」を設立。10周年を迎えた2023年2月には、ウェブトゥーンコンテンツ制作スタジオを福岡市で新たに開設し、「世界でファンが熱狂する日本・アジア発のIP創出」の実現に向けてギアを上げて取り組んでいます。
今回のnote【後編】では、「山田くんとLv999の恋をする」アニメ化の反響やコミックスマートの展望についてお伺いしました。是非ご覧ください。
私たちコミックスマートは、マンガ家が安心して創作活動に集中できるための様々な支援を行う目的で創業しました。
マンガ家という職業が 世の中でより高い評価を受け、魅力的な作品を生み出し続けられる 仕組みをつくると共に、インターネットの力で あらゆる可能性を実現し、多くの読者へ作品を届けていきます。
ーー2023年は「山田くんとLv999の恋をする」のアニメ化がありました。
30分アニメはコミックスマートでは初めてでしたが、アニメ放送を通じた変化などありましたか？
マンガでは読んだことがないけど、動画配信サービスを通じてアニメを見る人が近年急増していることもあり、アニメ化されたことで「山田くんとLv999の恋をする」を初めて知ったという方がたくさんいました。これにより続きを読みたいという方々がGANMA!に訪れて最新話を読んだり、単行本・電子コミックを手にしたり、この作品の読者・ファンがさらに広がっているので、アニメ化の影響としてやはり非常に大きかったです。仕事以外のコミニティにおいても、ご近所さんや家族の周りで知っている人が増えるなど、非常に大きな広がりを実感しましたし、アニメ化がそういう可能性を秘めてるということを実体験をもって学ぶことができた良い機会だったと思います。
また、海外でも「山田くんとLv999の恋をする」のアニメは観られているので、日本だけでなく世界でも認知されてファンが増えているというのは大きな変化だと思います。
ーー「山田くんとLv999の恋をする」は世界でも人気なのでしょうか？
7月にロサンゼルスで北米最大規模のアニメイベント「Anime Expo 2023」が開催され、「山田くんとLv999の恋をする」も展示されたのですが、アニメ関係者が登壇したセッションは2,000席が海外のファンで超満員でした。参加者は男女半々くらいだったのですが、みなさん悲鳴に近い歓声を上げて、大熱狂していましたね。
ーー山田くんのかっこよさはワールドワイドだったのですね！！
山田くんも人気ですが、ヒロインの茜ちゃんが意思のある強い女性だったので、それも海外で受け入れられた要因じゃないかと現地の配信プラットフォーマーの方が分析していました。作者のましろ先生も愛される女性キャラクターというのにもこだわって連載当初から描かれていたので、そういう想いやこだわりがこの時代において場所を問わずヒットしているポイントだと思います。
「Anime Expo 2023」の様子
Thank you for coming to the special event of "My Love with Yamada-kun at Lv999" in #AX2023 !
— TVアニメ「山田くんとLv999の恋をする」公式 (@yamada999_anime) July 4, 2023
Did you enjoy your time with us? Let's give a big round of applause for the guests, voice actor Koki Uchiyama, director Morio Asaka, and producer Masami Niwa!
Hope to see you again! pic.twitter.com/BHYhw8VVdB
ーー2月に開設した福岡スタジオについてもお聞きしたいのですが、マンガとウェブトゥーンでは作る体制が異なるのでしょうか？
ウェブトゥーン制作はまだまだ検証と進化の最中ですが、スタジオ形式で完全分業するケースもあれば、マンガと同様に作家さんと編集者がメインで制作する場合もあります。
どちらが大変か、どちらが効率的かを比べるものではなく、それぞれに特徴があると考えています。マンガと同様の形式であれば、個性・作家性を表現しやすくなります。スタジオ形式であれば、制作工程によっては複数作品を同時進行することも可能になり、技術や仕組みを活かしやすくなります。二項対立ではなく、それぞれの特徴をどちらも取り入れたコミックスマートならではの、ヒットIPを生み出すためのウェブトゥーン制作スタジオを構築していっています。
ーーアプリ「GANMA!」も12月12日に10周年を迎えますが、何か企画されていることはありますか？
誰に対してこの10周年をお祝いするかと考えた時に、読者の皆さま、作家さん、チームを含む関係者など、ステークホルダーはたくさんいるのですが、まずは10月に作家さんに対して4年ぶりに対面形式の作家パーティーを開催しました。東京・福岡・オンラインの3拠点中継して開催し、70名以上の作家さんにご参加いただきました。
読者の皆様に対しては、現在連載中の作家さんと完結済みの作品の作家さんにもお声がけし、100名以上の作家さんに10周年をお祝いする描き下ろしイラスト（スマホ壁紙）を描いていただき、それをGANMA!やSNSで公開しています。
ーーそれはファンの皆様も嬉しいですね！
ーー最後に今後のコミックスマート展望について教えてください。
兎にも角にも、「日本および世界のファンを熱狂させるIPをつくる」これに尽きます。そのために、マンガも、アニメも、ウェブトゥーンも、クリエイターさんの数を含めて制作体制をどんどん強化していきます。
自社プラットフォームであるGANMA!は、オールジャンルかつティーンエイジャーのユーザーも多いという強みをしっかり活かしながら、今後はさらに規模を拡大していきます。2023年夏からはGANMA!以外の出版社作品を掲載・販売しはじめ、電子コミック書店としての拡張を行っています。これに限らず、準備中の拡張計画が複数あり、これらを着実に実行していくことで、マンガ・ウェブトゥーン等のコンテンツが好きなユーザーのみなさまにたくさん使っていただけるプラットフォームへ進化させていく予定です。
そして、2024年には「山田くんとLv999の恋をする」の英語版の単行本が北米でも出版されます。マンガ、アニメ、ウェブトゥーン等、様々な形でオリジナルIPを世界に対して積極的に展開していきます。
これらの事業成長を実現するために、コミックスマートおよびQzil.laの組織・人ももっとレベルアップしていきます。コンテンツへの熱い想いを持っている野心家のみなさま、ご連絡ください！
次の10年にどんな変化が待っているか、起こせるか。ワクワクしかありません。
ーー今後も面白いコンテンツIPが創出されること、そして数多くのコミックスマート作品が世界で熱狂される未来を楽しみにしています。本日はありがとうございました。
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コミックスマートでは、一緒に働く仲間を募集しています！少しでもご興味ある方はカジュアル面談も実施中ですので、ぜひお話しましょう。
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