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Instagramのエンゲージメントとは?基本から事例まで徹底解説!

デジタルマーケティングが加速する現代、Instagram(インスタグラム)はマーケティング手法の1つとして確立されています。
InstagramをはじめとするSNSから商品・サービスに関心を持つ人も多く、エンゲージメント率が業績を左右します。しかし、そもそもエンゲージメントとは何かいまいち理解していない人もいるでしょう。
そこで、本記事ではまずInstagramにおけるエンゲージメントとは何かを解説し、なぜエンゲージメントが大事なのかについても詳しく解説します。
さらに、業界別のエンゲージメント率の平均値・中央値・最高値、Instagramのエンゲージメント率を上げる方法についてもお伝えしますので、SNSを活用したマーケティングに限界を感じている方はぜひ参考にしてみてください。
記事の最後では業界別のエンゲージメント率向上事例もまとめます。

この記事でわかること

  • Instagramにおけるエンゲージメントとは

  • なぜInstagramでエンゲージメントが重要なのか

  • 業界別のエンゲージメント率の平均値・中央値・最高値

  • Instagramのエンゲージメント率を上げる方法

  • 業界別のエンゲージメント率向上事例

こんな方におすすめ

  • Instagramのエンゲージメントについて知りたい

  • Instagramでエンゲージメント率を上げたい



1.Instagramのエンゲージメントとは?

まずは、Instagramのエンゲージメントとは何を指すのか解説します。

1-1.エンゲージメント率の見方は?

そもそも、エンゲージメント率とは何を意味するのでしょうか。
これは簡単に説明すると「投稿を見た人が行動を起こす確率」と言い換えられます。例えば、Instagramで商品・サービスを紹介した際、ただ「投稿を見て終わる人」と「興味を持ち始める人」に分かれます。
そこから「いいね・コメント・シェア・保存」など具体的な行動に移してくれるかどうかを数値化したのがエンゲージメント率です。
つまり、投稿に対してどれくらいのユーザーが反応したかを数値化した指標、それがエンゲージメント率となるわけです。
仮に同じフォロワー数を誇るアカウントが2つあったとしても、エンゲージメント率は大幅に変わります。フォロワーの特性によってはエンゲージメント率が5%台に達することもあれば、1%台に満たないこともあります。
このようにエンゲージメント率はフォロワーの行動を追跡する数値にもなり得るわけです。

1-2.エンゲージメント率の目安

では、エンゲージメント率はどれくらいまで到達するのが理想なのでしょうか。
これに関してはアカウントごとに理想的なエンゲージメント率が分かれるため、厳密な数値を割り出すことはできません。ただし、Instagram全体のエンゲージメント率で見るとその平均は約1%〜1.5%とされています。
つまり、1,000人のフォロワーがいたとしても、投稿に反応してくれる人は10人〜15人が一般的という計算です。
一見すると「1,000人いて10人〜15人しか反応しないなんて……」と絶望するのではないでしょうか。しかし、どれほど優秀なアカウントであってもエンゲージメント率が2%〜3%を超えることは稀です。むしろ、5%を超えるアカウントなど数える程度しかありません。
それほど、エンゲージメント率はシビアな世界です。ただし、逆にエンゲージメント率が1%未満の場合はSNSマーケティングに何かしらの問題があると考えられます。
その場合は根本からSNS戦略を見直す必要があるでしょう。

1-3.エンゲージメント率の計算方法

肝心のエンゲージメント率はどのように計算するのでしょうか。
結論を先に伝えると、エンゲージメント率は「エンゲージメント数(アクション数)」と「インプレッション数(閲覧数)」から計算されます。
Instagramにおいては「アクション数(いいね・コメント・シェア・保存)」などの合計を「閲覧数(リーチ・アクセス)」で割った数値がエンゲージメント率となります。つまり、Instagramの投稿を閲覧した人が実際の行動に移してくれるかどうかを表した指標がエンゲージメント率となるわけです。
エンゲージメント率の詳しい計算方法は、以下の通りです。

  • エンゲージメント率=エンゲージメント数÷インプレッション数

以上の計算式から、エンゲージメント率を算出できます。例えば、エンゲージメント数が10回でインプレッション数が1,000回だった場合、以下の計算となります。

  • 1%(エンゲージメント率)=10(エンゲージメント数)÷1,000(インプレッション数)

以上のように、エンゲージメント率を割り出します。
つまり、エンゲージメント率が1%の場合、1,000人のフォロワーがいても実際に投稿を見て行動に移してくれる人は10人しかいない計算となるわけです。
ただし、これはあくまでも目安であり、実際の数字はアカウントの内容によって大幅に変わります。そのため、単にエンゲージメント率を眺めるだけでなく、なぜ重要なのかはもちろん業界別のエンゲージメント率を知ることが必須となってくるでしょう。
特にSNSマーケティングの世界ではエンゲージメント率の分析が鍵となります。
なお、他にもエンゲージメント率はフォロワー数などから計算することも可能です。


2.なぜInstagramにおいてエンゲージメントが大事なのか

ここからは、なぜInstagramにおいてエンゲージメントが大事なのか解説します。

2-1.フィード投稿で表示されやすくなる

Instagramでは「エンゲージメント率の高い投稿=質の高い投稿」と認識される傾向にあります。当然、投稿に対して多数のユーザーが反応するような投稿は、Instagram側から見ても優秀な投稿と判断されるわけです。
その結果、エンゲージメント率の高い投稿はInstagram内で検索した際に「人気投稿」や「おすすめ」などに表示されやすくなります
これはブログなどのコンテンツが上位表示されるのと同義。Instagramでもフィード投稿で表示されやすくなれば、より幅広いユーザーに見てもらえるでしょう。
つまり、エンゲージメント率が高ければ高いほど人の目に触れる機会が増え、興味を持ってもらえる確率が上がるわけです。だからこそ、Instagramではいかにしてエンゲージメントを獲得するかが肝となります。
最終的な行動はユーザー次第ですが、エンゲージメント率が高いアカウントは徐々に有名になっていく傾向にあるとされています。

2-2.フォロワー外への露出の上昇が期待できる

基本的にInstagramの投稿は、フォローしてくれている人にしか見てもらえません。
一定のキーワードによって検索されることで見てもらえる可能性もありますが、わざわざ検索して調べるユーザーは少数派です。大多数はただ流れてくる投稿を目で追って、気になったものに反応するという行動を取ります。
しかし、エンゲージメント率の高い投稿はそもそもユーザーがアクションを起こしやすい投稿とされるため、必然的に「いいね・コメント・シェア・保存」されやすいです。
その結果、他のユーザーの目にも届く機会が増え、結果的にフォロワー外への露出も期待できるわけです。投稿を見てくれた人のなかには、一部フォローしてくれる人も現れ、さらにエンゲージメント率は高まっていくでしょう。
つまり、質の高い投稿を続けることはフォロワーにとってもフォロワーではない人にとっても効果的なのです。このことからもわかるように、Instagramで成功するにはエンゲージメントが欠かせない要素となってきます。

2-3.ユーザーニーズを把握する指標となる

Instagramで投稿を続けていると、明らかにユーザーの反応が良い投稿と悪い投稿とに分かれます。アカウントをフォローしているユーザーは毎回投稿に反応してくれるわけではなく、興味があるものにのみ反応します。
つまり、Instagramのエンゲージメント率がわかれば、ユーザーがどのような情報を求めているのかが見えてくるということです。
結局のところ、ユーザーにとって有益な情報がなければ、行動には移してくれません。だからこそ、エンゲージメント率を把握することは重要です。
ただし、エンゲージメント率は一朝一夕で理解できるものではなく、何度も投稿を繰り返して試行錯誤しながら調べていかねばなりません。まずは、どのような投稿が求められているのか、失敗を繰り返しながら見極めていくことが大切だといえるでしょう。
逆にエンゲージメント率を適切に分析することでユーザーにとって有益な投稿も理解でき、アカウントそのものの質も高めていけるのではないでしょうか。

2-4.アカウントの影響力を計る指標となる

Instagramのアカウントのなかには、何十万人何百万人とフォロワーがいながらもエンゲージメント率の低いアカウントが存在します。
これはYouTubeなどでも同様ですが、たくさんのフォロワーがいても投稿を見てくれる人がいなければ意味がありません。もちろん、フォロワーはアカウントの影響力そのものを意味しますが、最近ではその限りではなくなっています。
例えば、登録者数が約500万人いるYouTuberがいたとしても、再生回数が20万回〜30万回では影響力はさほどないといえるでしょう。
Instagramも同様で、フォロワーが無数にいてもエンゲージメント率が低ければ成果にはつながりません。つまり、エンゲージメントはアカウントの影響力を測る指標にもなるということです。
逆にフォロワーはそれほど多くなくとも、エンゲージメント率が高ければ影響力はあると判断できます。むしろ、最近ではフォロワー数よりもエンゲージメント率を重視する会社・企業も少なくありません。


3.業界別エンゲージメント率平均値・中央値・最高値

ここからは、業界別のエンゲージメント率の平均値・中央値・最高値を紹介します。
データはInstagram運用支援ツール「CCX social」に集約された業界主要アカウント約1,400を対象としたものとなります。ただし、平均値・中央値・最高値は常に変動するため、その点はご注意ください。

3-1.美容・コスメ業界

美容・コスメ業界のエンゲージメント率の平均値・中央値・最高値は以下の通りです。

美容・コスメ業界のエンゲージメント率は以上のようになっています。平均値は1.0%〜2.6%とInstagram全体のエンゲージメント率と同等もしくはやや高い状態です。ただし、中央値は0.7%〜2.0%とInstagram全体のエンゲージメント率よりは低い傾向にあります。
この結果から美容・コスメ業界で高いエンゲージメント率をキープすることは困難であることがわかります。しかし、うまくアカウントを運用すれば15%以上のエンゲージメント率を目指すことも可能です。
最高値はA'pieu JAPAN OFFICIALの17.5%となっており、うまくアカウントを運用すれば美容・コスメ業界でも大台を突破する可能性を秘めていることがわかります。

3-2.飲食業界

飲食業界のエンゲージメント率の平均値・中央値・最高値は以下の通りです。

飲食業界のエンゲージメント率は以上のようになっています。平均値は2.1%〜3.2%とInstagram全体のエンゲージメント率よりやや高い状態です。中央値も1.7%〜3.0%とInstagram全体のエンゲージメント率よりやや高い傾向にあります。
この結果から飲食業界で高いエンゲージメント率をキープすることはやや困難であることがわかります。しかし、うまくアカウントを運用すれば10%以上のエンゲージメント率を目指すことも可能です。
最高値は京菓子司 末富の13.4%となっており、うまくアカウントを運用すれば飲食業界でも大台を突破する可能性を秘めていることがわかります。

3-3.旅行業界

旅行業界のエンゲージメント率の平均値・中央値・最高値は以下の通りです。

旅行業界のエンゲージメント率は以上のようになっています。平均値は2.9%〜4.7%とInstagram全体のエンゲージメント率よりも高い状態です。中央値も2.5%〜4.2%とInstagram全体のエンゲージメント率よりも高い傾向にあります。
この結果から旅行業界は比較的高いエンゲージメント率をキープしやすい傾向にあることがわかります。アカウントの運用次第では30%以上のエンゲージメント率を目指すことも可能です。
最高値は旅ごころの33.1%となっており、他の業界を圧倒するほどのエンゲージメント率を誇っています。旅アカウントは比較サイトや予約サイトとも連携しやすく、エンゲージメント率をアップさせやすい傾向があるといえるでしょう。

3-4.ファッション・アパレル業界

ファッション・アパレル業界のエンゲージメント率の平均値・中央値・最高値は以下の通りです。

ファッション・アパレル業界のエンゲージメント率は以上のようになっています。平均値は0.6%〜2.1%とInstagram全体のエンゲージメント率よりも低い状態です。中央値も0.4%〜1.9%とInstagram全体のエンゲージメント率と同等もしくはやや低い傾向にあります。この結果からファッション・アパレル業界で高いエンゲージメント率をキープすることは非常に困難であることがわかります。うまくアカウントを運用しても5%に届かないアカウントが散見されるほどです。最高値でもCOR Apparelの4.5%が限界となっており、他の業界と比べてもエンゲージメント率を稼ぐのが難しいことを物語っています。服飾アカウントは、単に「見て終わり」という人が大半を占めているといえるのではないでしょうか。

3-5.メディア業界

メディア業界のエンゲージメント率の平均値・中央値・最高値は以下の通りです。

メディア業界のエンゲージメント率は以上のようになっています。平均値は1.4%〜6.3%とInstagram全体のエンゲージメント率よりやや高い状態です。中央値も0.9%〜3.9%とInstagram全体のエンゲージメント率よりやや高い傾向にあります。
この結果からメディア業界は比較的高いエンゲージメント率をキープしやすい傾向にあることがわかります。アカウントの運用次第では10%以上のエンゲージメント率を目指すことも可能です。
最高値は京都観光とグルメ【公式】Kyotopi[キョウトピ]の11.7%となっており、うまくアカウントを運用すればメディア業界でも大台を突破する可能性を秘めていることがわかります。


4.Instagramのエンゲージメント率を上げるには

ここからは、Instagramのエンゲージメント率を上げる方法を紹介します。

4-1.ユーザーとのコミュニケーションを図る

Instagramに限らず、SNSはユーザーとのコミュニケーションを図ることが欠かせません。
ユーザーは単に閲覧専用としてフォローしてくれている場合もありますが、定期的に「いいね・コメント・シェア・保存」などの行動に移してくれる心強い味方です。いわば、彼らはファンに近い存在といえるでしょう。
そのファンと交流を深めることで、エンゲージメント率の改善が期待できます。
例えば、効果的な手法の1つに「ストーリーズの活用」が挙げられます。ストーリーズとは24時間で消える投稿のことで、フォロワーを中心に情報を発信できる機能です。アンケートやステッカー、質問などのインタラクティブ機能も備えられているため、ユーザーとのコミュニケーションを促進できます。
Instagramでエンゲージメント率を上げるには、ストーリーズを中心とした機能の活用はマスト。うまく活用すればフォローしてくれた人との交流が広がり、さらにビジネスのチャンスも拡大していくでしょう。
ただし、アカウントを運用し始めたばかりの状況では、ストーリーズも見てもらえません。そのため、初期はターゲットユーザーの投稿に「いいね・コメント・シェア・保存」など、自らコミュニケーションを取っていくことがベストです。

4-2.ペルソナを明確化する

Instagramでも他のSNSでも同様なのですが、ペルソナを明確化することも必須です。
ペルソナとは、言い換えるとターゲットを意味します。要はアカウントを運用する際に「どのような人に向けて情報を発信するのか」を決めるわけです。そうすることで運用のベクトルが決まり、方針がぶれることもありません。
例えば、稀に1つのアカウントで美容・コスメをやりながら飲食にも旅行にも手を出しているアカウントがあります。しかし、このやり方ではユーザーが「このアカウントは何を発信しているのだろう」と困惑してしまいます。
素人の人が趣味の投稿を行うのと同じように、統一感のない投稿はユーザーのエンゲージメント率を下げてしまうでしょう。
ゆえに、ペルソナを明確化することが必須。フォロワーの性別や年齢はもちろん、どのようなものに興味を持っているのかまで明確化してアカウントを運用してください。
そうすることでフォロワーを絞った情報発信が可能となり、よりエンゲージメント率を高めていくことにつながっていくでしょう。

4-3.競合他社のエンゲージメント率を分析

Instagramでは、同じ業界で情報発信しているアカウントが多数存在します。
ファッション・アパレルだけでも無数にアカウントがある他、メディアとなると数え切れないほどアカウントがあります。しかし、競合他社のアカウントは有益な研究材料となるため、有効活用するのがおすすめです。
仮に競合他社のエンゲージメント率を分析した場合、以下の事柄が見えてきます。

  • 人気投稿となる基準

  • 投稿に対する影響

  • 投稿が持つ傾向

以上の論点をベースに分析することで、自社のエンゲージメント率の問題点も見えてくるはずです。バズる投稿には共通点が少なからずあるため、そのポイントを分析するためにもここで挙げた部分を徹底して分析しましょう。

4-4.キャンペーンを実施する

Instagramはただ投稿をアップし続けるだけでは、エンゲージメント率はなかなか上がりません。
そこに起爆剤として投入したいのが、各種キャンペーンです。会社や企業が運用するアカウントでは定期的に「フォローしてくれた人にプレゼント」「シェアしてくれた人にプレゼント」などの企画が開催されています。
キャンペーンを実施することで商品・サービスに興味を持ってもらえるだけでなく、「いいね・コメント・シェア・保存」も促進できます。そのため、キャンペーンを有効活用すれば、自社の商品・サービスを知ってもらえる良い機会となるでしょう。
ただし、ユーザーのなかには「懸賞アカウント」と呼ばれるものが存在します。これはキャンペーンに応募するためだけに作られたアカウントで、それ以外のアクションは起こさないものを意味します。
そういったアカウントはプレゼント目的だけで参加しているため、エンゲージメント率の向上は見込めません。
プレゼントキャンペーン自体も日々の運用をきちんと行っていることが前提となるため、おまけとして考えておくことが必要です。


5.業界別エンゲージメント率向上事例

最後に、業界別のエンゲージメント率の向上事例を紹介します。

5-1.美容・コスメ業界


出典元:FORTUNE
美容・コスメ業界では、インフルエンサーを起用することでエンゲージメント率を向上させた事例がいくつか見られます。
例えば、株式会社コーセーが展開しているブランド「FORTUNE(フォーチュン)」や株式会社資生堂のグループ傘下である株式会社エテュセが展開しているブランド「ettusais(エテュセ)」などでは、インフルエンサーマーケティングに成功しています。
美容・コスメ業界は女優・タレント・モデルなどを起用することで、商品・サービスの魅力を伝えるという手法が一般的です。
他にも、株式会社グランド・エンタープライズのブランド「LuLuLun(ルルルン)」やアンファー株式会社のブランド「スカルプD」でも、同様のインフルエンサーマーケティングが採用されています。
つまり、美容・コスメ業界は「著名人にPRしてもらうことで注目を集める」という手法が王道となっているわけです。ユーザーに近い距離のインフルエンサーにPRしてもらうことで、よりエンゲージメント率を向上させるという仕組みです。

5-2.飲食業界

出典元:京菓子司 末富
飲食業界では前述した「京菓子司 末富」のアカウントが成功事例として参考になります。
「京菓子司 末富」はInstagramで高いエンゲージメント率を誇っており、安定してユーザーから注目を集めている好事例となります。しかし、なぜ「京菓子司 末富」がここまでエンゲージメント率を向上できたのでしょうか。
その背景には、共感しやすいフィード投稿にあると考えられます。
「京菓子司 末富」では一目で京菓子の魅力が伝わる投稿を行っています。
一目見た瞬間に「かわいい」「おしゃれ」「美味しそう」という感想を抱く投稿がメインで、いわゆる「映える写真」をうまく活用しているのが特徴です。それだけでなく商品名にもこだわりが見られる他、それぞれに物語性を持たせているのも特徴です。
そうした投稿が共感を呼び、高いエンゲージメント率につながっているといえるでしょう。

5-3.旅行業界

旅行業界でも前述した「旅ごころ」のアカウントが成功事例として参考になります。
「旅ごころ」もInstagramで高いエンゲージメント率を誇っており、常にユーザーの心を掴んでいる好事例となります。では、なぜ「旅ごころ」がここまでエンゲージメント率を向上できたのか。
その背景には、統一感のあるフィード投稿にあると考えられます。
ただ単に旅行した写真を載せるだけではなく「全国のおすすめホテル5選」や「各都道府県のおすすめスポット」など誰もが知りたい情報を投稿一覧にしているのが特徴です。それだけでなく写真にもこだわりが見られる他、ストーリーズも有効活用しているのが特徴です。
そうした投稿が共感を呼び、高いエンゲージメント率につながっているわけです。

5-4.ファッション・アパレル業界

ファッション・アパレル業界も、美容・コスメ業界と同様にインフルエンサーマーケティングに重きを置いているアカウントが目立ちます。
女優・タレント・モデルなどに実際に着用してもらうだけで、商品・サービスの魅力を伝えるのに効果的です。現にファッションブランドやアパレルショップでは、影響力のあるインフルエンサーを起用することで成功している事例が散見されます。
他にも、コーディネート事例を投稿することでユーザーに役立つ情報を発信したり、アクセサリーやバッグなど小物を紹介したり、やり方はアカウントごとに異なります。
しかし、共通しているのはやはりユーザーに共感を得られる投稿をしているという点です。
適当に商品・サービスの写真を投稿するのではなく、きちんとユーザーにとって有益な情報を提供することが、エンゲージメント率向上に必須といえるでしょう。

5-5.メディア業界

メディア業界は、自社でオウンドメディアを運用するのが効果的な手法とされています。
オウンドメディアの代表格としてはブログなどが多いですが、そのブログと連携しつつInstagramなどで発信しているメディアも少なくありません。
実はブログとSNSの組み合わせは効果的で、ベースとなるブログ記事があればInstagramだけでなくFacebookやTwitter、YouTubeやTikTokなどでも発信が可能となります。
メディアを運用するアカウントのなかには、こうした「ブログ+SNS」を組み合わせることでマーケティングに成功している事例が散見されます。
ブログはブームが去ったという見解もありますが、そのようなことはありません。むしろ、独自のサーバーとドメインで運用できるため、大元の運営に左右されません。
例えば、他のSNSは大元のプラットフォームが「運営を終了する」と宣言すれば、その時点でアカウントとして運用できなくなります。しかし、ブログは自社でサーバーを借りてドメインを持つため、大元のプラットフォームの影響を受けません。
メディア運営は「Instagramだけでなくブログなども含めて運用するのが効果的」といわれる点にはそういった背景があるわけです。


6.まとめ

Instagramは、ただ投稿するだけではあまり効果が期待できません。商品・サービスに興味を持ってもらうためには、エンゲージメントを理解することが必須です。
エンゲージメントはいわゆる「いいね・コメント・シェア・保存」など、ユーザーの反応を意味します。Instagramでは、このエンゲージメント率が高いか低いかにより、投稿の質が決まります。
そのため、Instagramを本格的に運用するならエンゲージメント率の理解は欠かせません。ただし、運用してから課題が見えてくるため、まずは試行錯誤しながら実験という意味で投稿を始めてみてはいかがでしょうか。


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