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出会いと過ごした時間の価値

「今、息子がこの場に立ち、こうやって皆さんにご報告できているのは、ここにいる皆さんとの出会いと過ごした時間があったからこそ。ご縁があったからこそのことだと思います。」


そう話す父親の声は、かすかに震えていた。


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先日、僕の弟の結婚式が行われた。

年子で、小学生の頃はいつも喧嘩しながらも、後ろを振り向くとくっついて来ていたあの弟が、立派に白いタキシードを着こなしていた。

隣には綺麗なお嫁さん。

弟とお嫁さんのために、80人以上の人が集まり、二人の門出を祝福する。まさか自分がそんな光景に立ち会えるなんて、想像だにしていなかった。いや、まったく想像していないと言ったら嘘になるけど、そんな日は当分先のことだと思い、まったく現実味を感じていなかった。

式に集まっていた、高校、大学、仕事関係の友人知人の皆さんの表情は柔らかく、皆笑顔だったのが印象的。

そんな姿を見て、これまで弟が友人たちにどう接して、どう関係を築いてきたか、すぐに理解できた。きっと、ひとりひとりと向き合って、笑い合える時間を過ごしてきたんだろう。


人は、生きていればたくさんの出会いがある。SNSが普及している今は、なおさら出会いの機会は多い。

誰かと出会うたびに、話すたびに、僕らはそこから多くのことを学んでいる。自分では気付いていないだけで、出会いのたびに僕らは成長しているんだと思う。

出会いの数もそうだし、出会ってから過ごす時間もそう。

中には辛い時間、悲しい時間を過ごさざるを得ない時もあるが、それを含めて人は成長していく。

そう、この世に無駄な時間なんて存在しない。あなたが後悔した時間も、ぼーっと上の空の時間も、友達とバカみたいなことをしている時間も、無駄な瞬間はひとつもない。

その一瞬一瞬が積み重なり、今のあなたという存在がある。うちの父親が言っていたように、関わる人たちとの出会いと過ごす時間により、今がつくられていく。

だからこそ、僕は前を向いていきたいと、改めて思った。無駄な時間なんてないという事実があったとしても、それを無駄だと思い込んでしまう人もいる。そんな人には「そうじゃないんだよ」と伝えていきたいし、全部積み重なってることを、気付かせられる存在でありたい。


僕が両親から命を授かり、弟が生まれ、家族となったあの時から、すべては始まっている。そして、少しでも違う選択をしていれば、今の僕はいない。東京という土地で、今はいつものように会っている人たちとも、会えていないかもしれない。

そんなことを考えていると、これまで過ごしてきた時間すべてが愛おしく感じてきて、次第に感謝の気持ちが湧いてきた。これまで出会い、同じ時間を過ごしてきた、全ての人に対して。ただひたすらに、「ありがとう」の5文字を伝えたくなった。

皆さん、ありがとう。


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正直、僕は自分自身が結婚するイメージはこれっぽっちも持てていない。

でも、どんな人が隣にいてほしくて、どんな時間を過ごしていきたいかは、なんとなくわかってきたかもしれない。

感謝の気持ちを忘れず、いっしょに前を向いて歩めるひと。

そんな人と、同じ時間を重ねていきたい。

弟の結婚式を通じて、そんなことを思っている。



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長田 涼

コミュニティを生業とするフリーランス/「人の関係性・居場所をつくり、そこに関わるひとを幸せにする」/ Wasei Salonコミュニティマネージャー /T4TOKYOコミュニティマネージャー/渋谷をつなげる30人コミュニティマネージャー / mint / NPOグリーンズ

暮らしと居場所の模索日記

日頃の生活において、考えていること、気になったこと、基本自由に書いていきます。ジャンルなどは問いません。自分自身の思考の整理も兼ねて。
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