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家族会議まとめ、未来への宝物

はじめに

家族会議は、倉林社長の言葉で、リブランディングについての多くの反響は受け止めていること、そして、説明会での発表の稚拙さとプロセスのまずさに対しての謝罪からはじまった。

これまでファン、サポーターと対話をする十分な時間を取れなかったことや、説明会で重要事項の説明に時間が取れず、詳細が伝えきれなかったので改めて説明したいこと、そして、Jリーグへの登録申請期間の関係から、まだ何も決まっていないという前提で話をしたいということが伝えられた。

倉林社長は、あるサポーターから「家族なんだから喧嘩もする。でもそこには愛がある」という言葉をもらったエピソードを紹介し「愛のある喧嘩をしていきたい」と、愛と覚悟を示す言葉も付け加えた。

家族会議をまとめる前に、まず、この場を設けてくれたクラブに感謝したいと思う。説明会のリアクションを受けてからの行動は早かったし、勇気がいる決断だったと思うけど、Web配信を含めて素晴らしいアクションだった。個人的には、説明会の時に面食らった大声の方ではなく、社長の隣で冷静な語り口調で説明する川崎部長がとても良かった。

Web視聴を終えての率直な感想は、数か月前にこの場があっての説明会だったら、現在の状況がまったく違うものだっただろうな、、ということ。本当に勿体なかったなぁって、思うよね。

以下、家族会議のレジュメに沿ったまとめです。

チームカラーの件

ベンガラ色、ベンガラの誇りを捨てないと断言。
ベンガラの色味が広義であること、カラーの変遷をポスターで示して、首里城の赤を模した色であることを強調し、首里城にも問い合わせをして調整を重ねて今回のカラーに至ったということを説明。
最後に、ベンガラに拘りをもっていると改めて強調した。

かなり言葉に気を使いながらの説明は、丁寧で良かった。

ただ、2019年から2020年に色を明るく変更してユニフォームの売り上げが上がったという話は、私は違う捉え方をしていて、これはJ2昇格年で得た認知度からの2年目の成果だと思っているけど、クラブが実績を主張するのは当然のことなので納得をせざるを得ないところではある。

正直、色の変更は納得していないけど「今回変更した色はベンガラである、これからもベンガラに拘っていく」というメッセージを出せたのはポジティブだったと思う。

エンブレムの件

クラブから、エンブレムについての今後の進め方について、2つの案が提示された。

A案)
現行エンブレムをアイデンティティマークとして残すこと。
シンボルマークとして新しいエンブレムを使うこと。

B案)
クラブが実施しているリブランディングプロジェクトの期間延長して段階的な変更を行い、2024年は現行エンブレムを使用して、新エンブレムについては、よりオープンにした形で進める。

新エンブレムに納得できずに変更したいという方は、B案一択だと思うけど、一旦白紙に戻すということは、現行エンブレムが無くなるリスクを含んだ話になるので私はYESとはいえない。私は、この2択であればA案をのむしかないと思っている。

A案は、アイデンティティマークとして現行エンブレムを残すことが確約されている。また、賛否はあれどクラブが新エンブレムに使用した予算や労力を無駄にすることもない。

ここで意識したいのは、ファン、サポーターに主張があって尊重してほしいように、クラブにも主張があって、それを理解して尊重する必要があるということ。

当然、ファン、サポーターだけの主観でいけば、アイデンティティマークとして現行エンブレムを残すことを前提に、新エンブレムについて時間をかけてオープンな形で決めるのが理想だけど、クラブが新エンブレムに意思を持っていることや、取り組んできた20周年へのアクションについてを理解すれば、お互いの主張の折衷案として、A案が現状での最良の選択になるのではないかと思う。仮に、将来また新エンブレムを変更するとなった場合に、ファン、サポーターも含めてオープンな場で決めるという約束を取り付けられれば尚可かな。

FR2コラボについて

サッカーコラボとして使用するロゴを発表。
FR2とのコラボについての意義をあらためて説明。
ユニフォームサプライヤーはsfidaで、FR2はデザインを提供するとの説明(質疑応答にて)。

質疑応答で出てきた、FR2のブランド名やロゴが、家族での来場が多いスタジアムに合わないのでは無いかという意見も分かるし、若いファンからのコラボは賛成、若者の意見も聞いてほしいという意見も分かる。

この件について個人的な好みだけで話をすると、ファッション、アパレルという視点で尖るなら、ザンクトパウリのような尖り方も好きなので、この件については、あまり思うところは無いです。

さいごに

会場の借用時間ギリギリまで続いた質疑応答や意見を聞きながら、今日の家族会議、凄くいい場じゃんと思っていました。

サポーターからの「色々なものが変わり不安な中で、唯一変わらなかったのはエンブレム」という言葉には、正直ぐっときた。

FC琉球は、スタートからこれまで運営会社が、経営陣が何回変わったか分からない。その度にサポーターは、明日クラブが無くなるかもしれないという恐怖を味わった。たくさん振り回されてきた。古くから応援するサポーターが、クラブを守りたいという思いが強く、愛着や拘りが強いのも、歴史的な背景があってのことなので、その辺は理解してあげてほしいと思う。

ただ、私と話をするサポーターは、総じて倉林社長への感謝の言葉を口にする。クラブが大変な時に社長を引き受けて安定させてJ2昇格を達成した恩人だからだ。冒頭で愛のある喧嘩という表現があったけど、未来に向けての喧嘩ができるくらい余裕が出てきたのは素晴らしいことだ。

また、若いファンがこの場に参加して、自身の言葉で若いファンを連れてきたいと発言しているのを聞けたのは素直に嬉しかった。今まで感じることが少なかった、次世代が主張し、そこへつなぐ感覚を得られたことは、宝物のように大事にしていってほしいと思う。

11月3日は、FC琉球がJ3優勝を決めた記念すべき日ということだ。そんな記念日に行われた家族会議が未来へつながる良い時間だったとなるように、お互いに歩み寄って、最果ての町にあるサッカークラブを育てていってくれたらと思います。

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