見出し画像

カヌーを自分で作って漕ぎ出そう!ワークショップ①

芝中学校技術科教諭・寺西 幸人先生、東京都公立中学校理科教員・井久保 大介先生、芝中学校技術工作部部員の皆様に全面的にご協力いただき、新小学4年生から新中学1年生までのこども達とその保護者(8組)を対象に、プラスチックダンボールでカヌーを制作し実際に進水し漕ぎ出す!という体験活動を通じ、どのような学びが生まれるのかの実証研究を4週連続のプログラムで行っております。

1週目:ZOOMを使用したオンライン事前学習
2週目:カヌー制作
3週目:カヌーカーニバル!運河で乗ってみよう
4週目:ZOOMを使用した振り返りの学習

の構成です。
教科においてもフィールドにおいても、枠のない学びの研究でもあります。

まずは1週目のZOOMを使用した事前学習会。

中学校理科の教員である「いくぼん」が、手書きのやさしいイラストをたくさん描いた資料を見せながら、こどもたちに優しく話しかけてくれます。


画像1

まずはカヌーに関して、思いつくことを自由になんでも、こども達から生まれる素朴な疑問をどんどんあげてもらいます。
・細長くて三日月型
・水の上を移動できる
・動力源が人
・大昔は木をくり抜いて作っていた
・どうしてカヌーや船は水に浮くのか?
・人類が初めてカヌーをつくった時の目的ってなんだろう?
・最高速度はどのくらい?
・カヌーの沿った部分はプラダンでどうやって作るんだろう。
・どんな材料でもカヌーはできるのか?(浮かぶのか)
などなど、どんどん出てきます。
すると、カヌーを漕いだ経験のある子から、実際に乗った際に気づいたことがシェアされました。

画像2


・オールで漕ぐと水中にふたつの渦ができる
・水に浮くのに意外に重い

重いのに浮くって不思議だね。
するとこども達から「浮力」のワードが。
みんなはどんなところで浮力を感じるの?
水に浮く以外にも自分たちの経験からたくさんの例が出てきます。
今度は、
「それは浮力って言うより、揚力じゃないかな。」
「浮力と無重力ってなんか違う気がする。」
など、どんどんこどもたち自身で疑問が深まっていきます。

ユニークな意見もたくさん出て、側で聞いていた保護者の笑い声や我が子と話し合う声も漏れ聞こえてきて、賑やかでほっとする雰囲気で事前学習が進みます。

次にいくぼんが、こども達の中から出てきた「浮力」というキーワードを取り上げて、浮力の実験を用意してくれました。

画像3

すると自然とこども達の中から予測が飛び出します。
「きゅうりは沈むと思うな。」「レモンは浮かぶんじゃないかな。」
では先に、一人ひとり予測を立ててみましょう。

そして実験クイズ大会へ。
果物や野菜が「浮くか?」「沈むか?」
こども達も大人たちも大歓声で大盛り上がり。

もうひとつ、素材は変わらずとも形が変われば水に浮いたり沈んだりするのか?の実験もしてくれたいくぼん。

途中休憩もなく90分間続いた事前学習。
そろそろ今日はこのへんで...
とご挨拶をしようとしたところ、まだまだみんなと意見を交換したい、みんなの考えを聞きたいこども達から、新たな問いが発信され対話が続くほど、こども達はこの時間を積極的に楽しみました。

充実したZOOM事前学習会は、「自分たちの中で、今日芽生えた『なぜ?』に仮説を立て調べたり学習したりして、1週間後のカヌーづくりワークショップを迎えてください。」と終了。

早速、ごぼう(土がついているよねぇ)を持ってお風呂に向かうこどもの様子がコミュニティにシェアされ、終了後も各家庭があたたかい笑いでつながりました。

今回、Co-musubiのこのようなZOOMの学びに初参加された保護者の方から
「息子があの場を離れなかったのが奇跡。やっぱり面白かったんだなと。思わず、私も入りたくなる。もっと、画面を大きくしたくなりました。画面だけでなく、文字でのコミュニケーションが組み合わせられるのはよいですね。」と嬉しい感想をいただきました。

先生方からも「貴重な経験だった。こどもたちはやはり主体的な学び手でした。」「ひとつひとつの問いや発想が、大人でも考え込むようなものばかりでした。zoom上ではお子様のみ映っていましたが、隣に保護者の方々がいらっしゃったのか、出てくる問いや演示実験を一緒に楽しんでいる様子が音声で聞こえてきました。それもとても嬉しかったです!   」
とのご感想をいただきました。

先生方の全面的なご協力の下、次はカヌー制作。
プラスチックダンボールによるカヌー制作とは、どんなものか?
ワクワクいっぱい、お気楽予想のこども達と大人たち。
楽しみです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?