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井上さんと一緒に、「もったいない子育て」をやめる旅に出た #19

習い事選びのもったいない⑤
(19) 観察→プロの手を借りることの意味

「習い事選びのもったいない」の最終回〈番外編〉です。

 Cさんのエピソードを紹介します。保育園に通う(当時)Cさんの娘は、昆虫や生き物全般が好きでした。でもCさん自身は、潔癖な親に「虫は触っちゃだめよ」といった言葉をかけられて育ったため、虫に触ったり、自分でつかまえたりすることには抵抗があったと言います。

 潔癖症で、虫が苦手なCさん。でも、虫や生き物に対して好奇心を抱く娘の意欲は大切にしたい。タキビバなどでの井上さんの「プロに頼ればいい」というアドバイスも参考にして、「そうだ、誰かに頼ろう」と思い至り、大きな公園で週末などに定期的に開かれている昆虫や生き物の観察会を探し出し、親子で参加しました。

 また、犬の散歩をしている人に思い切って声をかけて、親子で犬を触らせてもらうといったことにも挑戦したそう。

 子どもを上手に観察できたとしても(#17参照、その先を親が全部担うとなると、特に親がそれを苦手だった場合、負担が大き過ぎてストレスになりかねません。

 「子どもが持って生まれたギフトを観察した上で、プロやほかの人の力を借りる勇気を出した。そうやって行動が変化したことで、10年後、20年後の未来は変わってくると思います」と井上さん。

 見た目は同じ「プロの手を借りる」という結果でも、子ども起点でスタートしているので、オーダーメイドになっています。

「あるものから選ぶ」という出発点

「与えられるのが当たり前」という「お客さん気質」になりやすい

一方で、

「あるものから選ぶ」という思考から離れてみる

「ほかの発想や選択肢もあるかも?」という「クリエイティブ気質」に近づく

 人間の価値観は環境で形作られていくからこそ、こうした小さな行動の変化が、長い目で見ると、大きな違いをもたらすのかもしれません。

(#20に続く)



書き手:小林浩子(ライター・編集者/小学生の親)

新聞記者、雑誌編集者などを経て、フリーランスのライター・編集者に。 自分の子育てをきっかけに、「学び」について探究する日々を重ねる。現在、米国在住。



【お知らせ】
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イベントURL:https://fb.me/e/hy6pI2wvY

==イベント概要==
◎日時: 2024年1月31日(水)21:30~22:30
◎オンライン(ZOOM)
◎参加費:無料
◎お申し込み:上記イベントページにて、参加をクリックしてください。

◎イベント当日に、イベントページ内にてZOOMURLをご案内します。

◎主催者プロフィール
【小林浩子】(ライター・編集者/小学生の親) 新聞記者、雑誌編集者などを経て、フリーランスのライター・編集者に。 自分の子育てをきっかけに、「学び」について探究する日々を重ねる。現在、米国在住。

【井上 真祈子】一般社団法人ダイアローグ・ラーニング代表理事https://dialogue-learning.com/
二人の姉妹の母 (高2、大学2年生)。薬学部卒。
学校が苦手な子ども時代を過ごす。親になり、国内外を移住しながら子育てをする中、2011年 ルクセンブルク駐在当時、東日本大震災発生をきっかけに教育の世界へ。
2016年 オンラインをプラットフォームとした学びの場設立。
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