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インプットその二

インプットその二

お茶農家さんをあとに山深く登った場所は
周りが竹藪だらけ その麓に朝比奈たけのこの
農家村越さん宅があります。
前日から麺屋武蔵さんのスタッフが泊まりこみで筍を採ってその場で炊き出しラーメンのスープ作りをしていました。
まずは急な斜面に足場を固めどこに生えてるか
ちっともたけのこの姿が見当たりません⁉️

やはりプロは違います。村越ご夫婦の奥様の
目利きによってなんとなく不自然な土のもっこり加減を察知!
周りサッと掘り出すと正体がツンと出ているじゃアーリませんか
そこからは慣れない鍬を持ち、土と張り巡らされた筍の根っことの格闘‼︎なかなか掘り出せません!出るのは筍の正体より汗が吹き出してくるばかり、もうその全容が見えて来てるのに切り抜けないもどかしさと疲労が込み上げ
一本小さいのを掘り出す時間は20分から30分くらい掛かっています。キツーイの一言
しかもこれが役一メートルくらい 重さが10キロくらいのが出ることしばしば


こんなに大きな筍も味はエグミがキツイのでは?と思いきや何という筍の風味
繊維に直角に噛んだ軽い歯応えは
村越さんの手入れの行き届いた結晶によるのだと感じました。
筍は鮮度が命!苦味やエグミが出ないように瞬時に炊き出すことでよりリアルな優しい味わい筍を頂くことが出来ます。
さて麺屋武蔵さんの 🎍たけのこラーメンの登場‼︎血合抜きの鰹節と昆布そして筍の出汁
まさに究極の引き算ラーメン‼︎麺もかんすいを抑えてスープに寄り添う麺に仕立ててあります


自然に生えてる山椒の葉が風味を引き締めています。本気で美味しかったです!スタッフの皆様ありがとうございます😊
そして村越さんの畑で採れた野菜料理最高に美味しいかったです
この素晴らしい筍を当店でも披露したいと思っています。

最後にお伝えしなくてはならない農家さんの
現実について

まずは高齢化と後継者問題はより深刻化しています。
そして何より農業の制度に問題があります。
どんなに生産者が高い志しと高度な技術をもって美味しい野菜を農協に下ろしても画一化された規格でしか評価されないこと、
キロ単位や見てくれだけで中身まで評価されない現実に輸送費の高騰など
末端の消費者に届くまでの野菜の鮮度や管理。
どれを取っても質の高い野菜を提供する生産者よりいわゆる救済措置と設備の費用負担に平伏させる旧態依然の制度は深刻な問題を生んでいます。
しかしこの問題を解決する
唯一の方法は、我々料理人を介して生産者の想いや苦労を出会って体験して、そして何よりその野菜の個性を活かすことで我々は必然的に生産者のブランド力を高めることしかないと考えてます。
また生産者と末端消費者の繋がりや信用を
僕らの力で盛り立てる事こそ自分らの役割だと
感じました。

この企画に関係された皆様全ての方に御礼とともに、自分の料理人としての責任を痛感し、
また新たな発見や挑戦を与えて下さった事
深く感謝致します。

長々な文見て下さってありがとうございます😊


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