インターネットでのプロモーションについて適当なことを述べる

 一昔前は、マーケティング関係者にはテレビCM神話(信仰)?みたいのがあって、テレビCMが入ったら売れる!(=テレビCMを入れてもらえないと売れない⤵)とかいった常識というか、共通感覚があったものです。実際にCM入り始めたら売上が上がるという現象は今でもあります。でも泣かず飛ばずということもあり、売れない理由をテレビCMのせいにするなという戒めもありました。とはいえ、「CM見た、即買う」なんてことはむしろ稀なことでして、まずは多くの人に知ってもらうこと、興味を持ってもらうことがまずはテレビCMの役割でありましょう。

 で、今やネットの時代。「調査によると、選択・購入の際参考にするものとして、インターネットからの情報がテレビからの情報を上回ってます(インターネット調査によれば)」みたいなことが会議で述べられているんじゃないでしょうか。インターネット調査ならインターネットの数字が大きく出るんじゃねぇ?ってことは置いといて、

 テレビは勝手に情報が向こうから流れてくるもの、一方インターネットは自分で見に行くもの、だから、

◆まず興味ある人の目に触れる
◆ゆえに伝わる深さが違う
◆とりわけSNS経由の情報は、売る側による都合の良い情報だけでなく、
 何らかの形で、つながりがある人のフィルターを通ってくるのだから重さ
 が違う
◆おまけにいいと思ったら勝手に広めてくれる人がいる
◆そして費用が(比較)安い

 などなど、これは使わない手はないと、各企業ネット、どんだけ話題になるか、SNS等で拡散されるかに知恵を絞るようになりました。

 そんなんで、「SNSにアップしてくれたらイイコトあるよ」みたいなプロモーションにしばしば出会うのですが、「魂胆見えすぎぃ!」と冷めた目で、いや微笑ましく見ております。

 ところで、ネットで話題になると、自分で見に行くことをしなくても、開いた先々で目にすることになります。それで「ほうほう、今こんなのが話題になってるんだ」と知るところとなり興味がわいたらその先まで見に行ったりするのですが、それだけでもう納得《終了》。ってことも多いんじゃないでしょうか。そして次の日、また新しく話題になっているネタに出合い、その先を見に行ったら納得《終了》。昨日見たのは「そういえばネットに出ていたね(もう過去のこと)」ってな風になっているのではないかと。


 もちろんその場でポチっと買ったりする向きもあるのでしょうが、結局話題になったところでそこまで。一時盛り上がっても、次のネタが登場したらもうお終いってことなら、今やネットの優位性・利便性って何でしょうね?。結局「話題になっただけで終わらない何か惹きつけるもの」が必要ってことなんですよね。これって、伝える手段が変わったかもしれないけれど、本質は変わってないということかと。
 加えて、インターネット上のプロモーションは、その結果が数字で出てくるんです。何回(人の)目に触れただとか、何回シェアされただとか。そして、その数字を報告したり、場合によっては次なる策を講じたりしなければならないのです。

 かくしてマーケティング関係者ますます大変かつ、忙しく、消費者のことを考えている時間なんかない!というシャレにならない事態になっているような気がしてなりません。

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