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最近聴いているアルバム2022.09

日本に少し帰国し、実家で懐かしいCDを発掘。新譜をアホみたいに漁るバイタリティは無くなった。旧譜の安心感に浸る。


Curtis Mayfield 『There's No Place Like America Today』(1975)

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このアルバムを聴いている間だけは、視野狭窄の日常から離れ、自分の人生を俯瞰して見ることができる。私は人生とは思い出づくりだと軽く考えている。どれだけメンタルがキツくても、いつかは思い出に変わる。歳を取って人生を振り返った時、若い頃の苦労が懐かしく愛おしく感じられるだろう。そんな時はこのアルバムが横にいてくれると思う。


The Blue Nile 『Hats』(1987)

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このアルバムに出会って10年以上が経つ。私の中の「大人」のイメージそのものだけど、実際に大人になった今、本作に近づけている気がしない。むしろ遠ざかっている気がする。ボートラの"Christmas"はバンド随一の名曲。本作のリマスターLPと2枚組日本盤CDを持っているのが私の人生で2番目の自慢。


Keane 『The Best Of Keane』 (2013)

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2000年代で最も好きなバンド。不安や影を率直に吐露する姿勢が好き。やっぱり"Everybody's Changing"と"The Frog Prince"は普遍的な名曲。スピーカーで大音量で聴くととてつもなく儚く美しい迫力がある。"Strangeland"は隠れた大名曲。切ない別れをどうしたらこんなに優しく描けるのだろう。以下は私の好きな曲。

Everybody's Changing, Try Again, The Frog Prince, Perfect Symmetry, Strangeland, Russian Farmer Song, I Need Your Love


Cigarrets After Sex 『Cry』(2019)

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完璧な1stに比べると決め手に欠ける印象があり、それほど盛り上がらなかった2nd。しかし改めて本作を聴くとそのクオリティに圧倒される。むしろ1stより優美で洗練されていて、サラッとしている。日常的に聴くにはこちらの方が良い。これもまた名盤。


Knifeplay 『Pearlty』(2019)

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NothingやCloakroomに通じるフラジャイルなシューゲイザー/コアと、Brand Newに通じる猟奇的なオーラを併せ持つ。どこまでも広がる暗闇の中で響く壊れそうな歌。新作『Animal Drowning』は19th Oct発売。新曲"Promise"を聴くと、さらに一段上に上がったなと思う。
Specula"


Sam Wilkes & Jacob Mann 『Perform the Compositions of Sam Wilkes & Jacob Mann』(2022)

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今月出た新譜。淡く明るいノスタルジーに彩られたアンビエント。柔らかく包まれ暖かい気持ちになる。ジャズとして紹介されているのをよく見るけど、どうなんだろう。ジャズだとは全く思えない。けど、ジャンル云々はSam Wilkesも言ってたけど評論家の道具でしかない。黙っとこう。


The Yussef Dayes Experiment 『Live At Joshua Tree』 (2022)

いつもと異なるYussefを味わえる企画。注目すべきはAlexanderのパーカッションとElijahのシンセ。パーカッションが入ることで、ややアフロなテイストが生まれている。Yussefのドラムがこういう響き方をするのを私は初めて聴いたので新鮮。シンセはローズピアノの柔らかい音色が中心で、『Black Focus』が懐かしくなる。Yussef本人のドラムは繊細なリズムキープに徹しており、暴れることはない。全体として、マリモのような柔らかい球体をイメージさせるまとまりのあるアンサンブル。面白い。

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