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最近聴いているアルバム2021.02

最近はPuma Blueを除いてめぼしい新譜も無く、昔聴いてたアルバムを振り返る時間を増やしている。


Steely Dan - Katy Lied (1975)

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初期の土臭さ、後期の都会臭さ。その狭間に位置する本作はまさにその中間とも言うべき作風で、Steely Dan中、最も風通しがよく爽やかなポップソングを聴かせてくれる。数千万円のピアノ(使用してるらしい)の音色は私には聴き分けられないけど、ここに収められた10曲34分の無邪気で可憐な輝きは、私を含めた世界中のファンの胸にしっかりと刻み込まれている。


The Jesus And Mary Chain - Stoned And Dethroned (1994)

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一曲目"Dirty Water"のベースリフとアコギのコードを聴くたびに、心はアメリカ中西部のオープンロード。映画『マイプライベートアイダホ』のあの道路。自分の心のリセットボタンを押す為のアルバム。大切な一枚。


Bloc Party - Silent Alarm (2005)

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聴いていて感じるのは破壊的な衝動ではなく祈るような痛切な感覚。これこそがこのバンドの肝であり、神性だったと思う。王道(とそれに付き纏う苦悩)を自ら引き受けて主人公のオーラを漂わせるこういうバンドの存在が、現代の南ロンドンインディロックシーンに唯一足りない点だと思う。(強いて言うならFontaines D.C.か?…と思ったが彼らはダブリンか)


Smith Westerns - Soft Will (2013)

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純粋な青年がモラトリアムの繭に閉じこもって理想のポップミュージックを創り上げた。しかし社会の影が彼に忍び寄る。自由で不自由な青春という季節の終わりに彼は薄々気付いている。だからその音楽は明るいけど、どこかに刹那の感傷が影を落としている。そこが良い。二度と戻れないあの日をここまで鮮明に記録する作品は他に無い。(私にとって)今世紀最高のギターポップ。


Alfa Mist - Antiphon (2017)

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とにかくクール系。この人の作品は付かず離れずの本当に絶妙な距離感を聴き手と取ります。J Dillaの影響が強いもたついたビートや唐突感のあるナレーションなど、まだ影響源を無邪気に開陳している節が強いかな。次作『Structurism』になるとこの辺りの洗練具合がグンと上がる。でもこのアルバムのストリート感も捨てがたいな。




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