3分クッキング

3分クッキングの安定度

2バーションある料理番組
NHK「きょうの料理」と並んで長寿の料理番組に「キューピー3分クッキング」(以下「3分クッキング」)があります。Wikipediaによれば1962年(昭和37年)に放送開始。今年で57年目ということになります。日本テレビ系列で放送されている「日本テレビバージョン」とCBCテレビ(中部日本放送の子会社)が制作している「CBCバージョン」の2つのバージョンがあります。「日本テレビバージョン」は日テレを含み18局でオンエアされています。
「3分クッキング」が毎週月曜日から土曜日の午前11時45分から55分までの10分間。放送枠は10分ですが、CMが入るので正味の放送時間は7、8分ほどでしょうか。番組名どおり、キューピー1社だけのスポンサー番組です。ちなみに「3分クッキング」タイトルの由来は当初放送開始当時「5分間枠番組で実際の内容部分が3分間だったことが由来となっている」(Wikipedia)とのこと。
週6回の放送
「3分クッキング」の特徴は、週6回の放送だということ。先日、「きょうの料理」が今年度から週3回の放送になったことを記事にしましたが、「3分クッキング」は日曜日以外、週6回の放送です。放送時間が短いですが、出演者、スタッフの制作ワークは大変だと推測します。スポンサーのキューピーの意向ということでしょうか。
番組で料理を担当するのは、レギュラーとして石原洋子、小林まさみ、田口成子、藤井恵。この4人が月曜日から金曜日までの5回を週替わりで担当します。毎週土曜日は2ヶ月単位で料理家が変わり担当。ちなみに今年の3月、4月は柳瀬久美子、5月、6月はワタナベマキ、7月はみなくちなほこが担当しています。
安定したレシピを提供
レギュラーの4人の料理家は、ここ5年ほどは固定されています。それぞれがつくる料理レシピはもちろんテイストが違いますが、大きなくくりで言えば家庭料理です。外れのない「安定した」レシピです。放送時間も10分以内なので、番組をみて夕食の献立にする、という使い方には便利です。これもこの番組が長寿を保っている秘訣のひとつかもしれません。
先日、5月上旬に藤井恵のトークイベントに参加した際、番組の制作方法について少し明かしてくれました。それによれば、2ヶ月に1回、出演するすべての料理家、スタッフなどが集まって、放送するレシピを検討する。各料理家は順番に自分の考えているレシピを発表。もし内容的にダブっていたら調整する、ということでした。また5月上旬の時点で9月号テキストの撮影が終わっている、ともおしゃっていました。
首都圏ローカルになりますが、NHKは「ひるまえほっと」の番組内で「3分クッキング」放送と同じ時間帯に「かんたんごはん」なるコーナーをぶつけています。11時45分からという時間帯は料理番組には適した時間なのでしょう。
「3分クッキング」の安定度は、忙しい今の時代にあって、ちょっと不思議なものがあります。いつまで続くのか。気になるところです。


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