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持ち味を生かす

20代から30代の半ば過ぎまで金融機関ではたらいてきましたが、特に20代から30代の前半にかけては同年代の周りと競うように自分のスキルを高めることに注力していたように感じます。

具体的にはファイナンス、リーガル、そして英語での実務的なスキル等、宅建や証券アナリストといった資格勉強、こなした案件の数等の経験等です。

私が携わっていた投資やファイナンスの分野は、少し上の先輩や同業他社の人等を見る中で何が足りないかがわかりやすかったこともあり、まさに競うように学んでいきました。ある意味受験の延長のような感じだったかもしれません。

一方、スタートアップで働いていると、周りにいる人達のスキルセットは様々であり、それぞれの道で年齢に関係がなく強みを持っている方ががたくさんいらっしゃると感じます。もちろん、金融機関で働いていた時も周りには専門家はたくさんいたのですが、今はそれこそ戦略、人事、マーケティング、システム開発、プログラム開発、営業、広報、ソーシャル、コーチング等、これまで仕事で携わってきた人達よりも多方面でのプロの方とご一緒する機会が増えました。これまでレスリングしかやっていなかったのに、総合格闘技に転向したような感覚です(無論、レスリングの技術は総合格闘技で活かせます。)。

このような環境では、「競うように学ぶ」ではなく、「いかにして持ち味を生かす」かを意識することになります。当然、持ち味を生かすことは前職でも意識していたのですが、金融機関の中ではどうしても似たようなスキルセットになるので、比重としては「競うように学ぶ」感じになっていました。

でも、今は自分の持ち味や役割は何なのかを意識することがこれまで以上に重要だと感じています。そして、自分の持ち味を考えることが楽しくて仕方がないですし、同時に過去に多くの人達と接する中で獲得してきた自分の経験に自然と感謝できるようになってきました。

今になってバキ24巻で、オリバに対して「競うな、持ち味をイカせッッ」とアドバイスを送った範馬勇次郎の言葉が刺さっています。 

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