見出し画像

期待の逸材、前田悠伍選手について

自己紹介
はじめまして。クールベと申します。
これから野球など趣味に関する投稿を行っていこうと思いますのでよろしくお願いします。
早速ですが今回は表題の通り前田悠伍選手について書いていきたいと思います。私のような人間がプロ野球選手の評価だなんておこがましいとは思いますが、その点には目をつぶっていただけると幸いです。
また、まだ高卒ルーキーの選手ということで、ポテンシャルなどある程度の主観(ポジティブ寄り)が入ってくることはご了承ください。
またここでは評価方式として20-80スケールというものを使用します。これについて詳しく書くのは蛇足だと思いますので下記サイトを参照してください。(以下常体)


プロフィール

名前:前田悠伍(まえだゆうご)
生年月日:2005年8月4日
投打:左投/左打
身長体重:179cm76kg
経歴:大阪桐蔭高校-福岡ソフトバンク(2023年ドラフト1巡目)

体格とメカニクス

179cmとNPB左腕の規格でみれば標準的である。大阪桐蔭高校出身らしく高卒ルーキーにしては身体はしっかりできているように見える。だが76kgという体重からわかる通りまだ身体は細く、身体強化の余地は十二分に残している。
U18では常時セットポジションの二段モーションにフォームを変更しており、本人曰くこれでストレートが変わったとのこと。力感のない綺麗なスリークォーターで大きく胸を張り直球、変化球とも鋭い腕のしなりで投げ込んでくる。肩肩肘ラインも綺麗にそろっており、下半身との連動性もスムーズで肩肘の故障リスクは少なく思える。

フィールディング、牽制、クイックなど

視聴した試合では特段上手くもなく下手でもなくといったところであった。強豪校出身らしく破綻した部分は見受けられず、この点でも完成度の高さをうかがうことができた。

ストレート

U18では力感の少ないフォームで最速147km/h、常時141~145km/hほどで投げ込んでいた。コマンドは非常に良く右打者のインコースに決まるものは絶品。ジャイロ成分が小さくややまっスラする球質で、空振りを奪うシーンも散見された。しかし甘い球はしっかりとコンタクトされており、フライにされることも多かった。後述する変化球を活かすためにもプロでは身体強化を行い球速/球質ともに上げていきたい。

将来的なグレード:50~55

スライダー

U18では120~126km/hほどの球速で投げ込んでくいた。コマンドは非常によく、カウント球でも、また対左では決め球としても使っていけそうだと考える。膨らみが球速の割に小さく、左投手にしては珍しく縦成分の強い球質である。速球との球速差が大きく偽装して用いるという使い方は難しいか。それでも十分にプロで使っていける球種に思える。

将来的なグレード:55~60

チェンジアップ

前田の代名詞とも言える球種。U18では115~122km/hほどの球速で投げ込んでいた。コマンドは良く、対右対左ともに決め球として機能していた。いわゆる来ない系のチェンジアップだが、落ちる系のような落差もしっかりと担保されており、いいとこ取りをしたような球種である。腕の振りもよく、大学日本代表クラスの選手でさえ当てるのに苦心するほど。この球種を打者の頭に植え付けてストレートで見逃しをとることもできる。まさに前田を支えるマネーピッチと言えるだろう。プロでも大きな武器となると見込まれる。

将来的なグレード:60~70

フォーク

U18では126~130km/hほどの球速で投げ込んでいた。コマンドはよく、対右対左ともに外に集めることが出来ていた。また落差がやや小さいからか低めに集めることを意識していたように思えた。この球を新しくレパートリーに加えたことで前述したスライダーとチェンジアップの偽装として活き、前田の完成度を一段階上げたように思えた。

将来的なグレード:50

カーブ

U18では110km/h前後で投げ込んでいた。コマンドはよく、カウント球として対左に使用していた。前述した3球種と比べると投球割合は低く質も凡だが、軌道の異なる球で難なくカウントを稼いでいた。プロでも投げるならば似たような使い方になるだろう。

将来的なグレード:40~45

コントロールとコマンド

調べてもらえればわかるが、与四球率はどのレベルでも高い水準で安定している(甲子園通算:1.43 U18通算:1.08)。実際の試合を観戦してもストライクを取ることに苦心することはほぼない。安定したフォームで投げ切れるため試合中でのバラつきも少ない。ただしU18では力を入れて投げるとやや高めに抜けたり真ん中に入ってしまったりするケースもみられた。また今後アマチュアよりも狭いとされるプロのストライクゾーンに苦心することは多々あるかもしれない。それでも高校生として最高クラスのコマンドを持っているといっても問題ないだろう。

将来的なグレード:55~60

総合評価

現時点でも高校生離れした完成度を誇る。近年では奥川恭伸(ヤクルト)が群を抜いた完成度の高さを見せたが、それに比類するほどだ。
特にチェンジアップは今からプロの一軍で投げても通用するのではないかという程の質であり、制球力に支えられたスライダー、フォークも一級品である。まだまだ球速不足な点はあるが、身体強化の余地も十分に残しており、その点は時間が解決してくれるだろう。
だが完成度の高さゆえか、身体強化による球速の上昇以外ののびしろは少なく、稼働こそ早い段階で見込まれるが、歴史に名を残すほどの圧倒的なエースになる青写真はやや描きにくいか。
しかし20代前半でチームの2,3番手クラスとして健康的に安定して貢献できる見込みは十分にあると言えるだろう。

フロア評価:50(平均的なローテーション投手クラス)
現実的な評価:55~60(上位チームの表ローテーションクラス)
シーリング評価:70(リーグを代表する左腕エース)

引用・参照


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?