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fox capture plan ライブレポート

キツネ捕獲計画、日本全土で本格再発動!
仙台でも圧巻のライブパフォーマンス!!



LtoR
Double Bass: カワイヒデヒロ/Drums: 井上 司/Piano: 岸本 亮

fox capture planフォックス・キャプチャー・プランとは

“現代版ジャズ・ロック”をコンセプトとしたピアノ・トリオ・サウンドを目指し、それぞれ違う個性を持つバンドで活動する3人が集まり2011年に結成。
過去10枚のフルアルバムを発表し“CDショップ大賞 ジャズ部門賞”2度受賞、“JAZZ JAPAN AWARD アルバム・オブ・ザ・イヤー・ニュー・スター部門、同じくアルバム・オブ・ザ・イヤー・ニュー・ジャズ部門” を2度獲得。
主なライブ活動として、2016年 “FUJI ROCK FESTIVAL’16” 、2017年 “SUMMER SONIC 2017”、 “TOKYO JAZZ FESTIVAL”は3年連続出演。2018年ブルーノート東京での単独2DAYS公演を果たす。オーストラリア・フランス・韓国・台湾・ロシア・マレーシア・シンガポール他、3度の中国ツアーを敢行するなど海外公演も積極的に行う。
楽曲制作では、日本テレビ日曜ドラマ"ブラッシュアップライフ”、ドラマTBS “カルテット” 、フジテレビ系月9と映画 “コンフィデンスマンJP”、TVアニメ“青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない”など劇伴を多数担当し、その他CMやゲームなど多方面へ楽曲を提供。
結成10周年となった2021年には10枚目のオリジナルアルバムを発売し、3年振りの全国ワンマンツアーを開催。ツアーファイナル日本橋三井ホール2デイズを大盛況の元、記念イヤーを締めくくった。
そして今年1月、Daft Punkのカバー「One More Time」リリースを皮切りに4ヶ月連続で先行配信を行い、人気カバーアルバムの続編となる「COVERMIND II」のリリースが決定。
7月からは久しぶりの全国ワンマンツアーfox capture plan tour 2023 “DELIGHT”を行う。

(fox capture plan Official Biography)


fox capture plan tour 2023 “DELIGHT” 仙台公演に行った/クールマイン的見聞録


日付:2023年 7月16日(日)
会場:仙台LIVE HOUSE enn 2nd

天気は晴れ。
夕方のオープン時間近くでも外気温は34℃オーバーの真夏日で蒸し暑い。世間一般は三連休の中日という事もあってか、街中の人通りも多かった。熱気と活気に溢れた今日の仙台で行われるfox capture plan(以下:fcp)のライブもきっと熱いものになるだろう。
地下へと続く階段を降り、ホール内に入ると冷房がイイ感じに効いていた。会場のLIVE HOUSE ennはfcpにとって仙台のホームとも言えるライブハウス。この街に限って言えばこれまで一番多く演奏して来たハコだそうだ。本日の会場となるenn 2ndに関して言えば2015年12月に行った”LIKE A BUTTERFLY TOUR”以来の演奏となる。久方振りの凱旋がいせんをここに集まった誰しもが喜び、そして楽しみにしていただろう。色々と想像力を掻き立てるSEの中3人のシルエットが舞台上に現れると、歓声と共にムワッとした湯気がフロアから一気に立ち登り、さっきまで快適だった冷房も押され気味の熱気に包まれた。


紺碧こんぺきの光を切り開くように始まった『capture the Initial "F"』。しょっぱなからトップギアのテンションで乱舞する演奏に、有無を言わさずドーパミンを放出させられてしまう。水を得た魚のようにダイナミック、かつ繊細にせめぎ合う3人のスリリングなプレイに、早々に心を鷲掴みされていた。

長澤まさみ主演のフジテレビ系月9ドラマで映画化もされている"コンフィデンスマンJP"のメインテーマ『We Are Confidence Man』が始まると場内はまた色めき立つ。言わずもがなfcpが劇中音楽を担当しているのだが、物語のみならずこの楽曲自体がプロアマ問わず幅広く愛され、カバーや課題曲として学校で演奏されている事を考えると至極当然のリアクションなのかも知れない。BPMを落としたセルフカバーVer.は誰かがのしのしと怪しげに歩いて来るようなベースラインが印象的で、カワイさんによるワウも効果的な超絶技巧なベースソロがかっこいい。


その後もfcpの代表曲とも言えるナンバーが続き、セットリスト中盤では本ツアーの裏メニュー的な要素を持ったカバーコーナーのゾーンへ。今月リリースとなった新音源である"COVERMIND II"(詳細は下記【作品情報にて】)から3曲。ツアー中にセットリストは変わるので、次の会場で何を演奏するのかはお楽しみに!といったところだが、特にArctic Monkeysの『Brainstorm』が良かった。司さんによる怒涛どとうのタムロールに激しいロックを感じたし、鍵盤アレンジで解釈された楽曲はとてもユニークで洗練されていた。

* * *

MCでなごやかにファンとの談笑を楽しむような時間を挟んだ後は、サプライズ的なファンサービスで新曲『DELIGHT』の披露!人前で演奏するのが今夜で2回目という、本当にフレッシュな状態で届けてくれた。カワイさんはアップライトベースを5弦のエレベに持ち替え、3人で気持ちの込もったプレイ。長いコロナ禍で様々な制限や先行きの見えない不安に苦しめられたのはfcpもファンも例外ではない。今こうしてここに集まれた事は素直に喜ばしい事だし、未だ我慢を強いられている方達へのメッセージにも受け取れた。本ツアータイトルにも命名されている"DELIGHT"には「願い」や「未来の光」がイメージされており、より一層心に響くのであった。

新曲に続いてはファンからのリクエストが多かったという楽曲をメドレーで演奏。古参こさんファンも飛び上がって喜ぶような過去曲も飛び出し、エンタメ性とファンサービスを両立させて素晴らしい流れを作っていた。どんな曲でもムードを作るカワイさんの低音、fcpサウンドの要とも言える岸本さんa.k.a.メルテンさんの鍵盤はピアノとシンセサウンドを繋ぎ目なしで縦横無尽に行き来し、色彩鮮やかに世界を広げていく。テクニカルでいながらキャッチーな旋律を確実に落とし込んでくるのだ。そしてやっぱり司さんのドラムは超最高だった。極端な話、ハイハット単体の音を聴いているだけでも気持ち良いという非凡なドラマーなのだから。ちなみにアンコールで演奏したHoobastankの『The Reason』は、司さんが仙台でのバンド活動を経て、大きな夢を描いて上京する際に何度も何度も聴いていた曲だそうで、出発地点・仙台で演奏するという非常にエモーショナルな一幕もあった。


存分にfcpの新旧を堪能し、終演。
正に鉄壁のアンサンブル。緻密なポリリズムや変拍子を織り交ぜつつ、メロディアスに進行していくライブにアドレナリンを分泌ぶんぴつさせられっぱなしだった。言わば現代音楽とコンテンポラリージャズの交歓こうかん。バンドのテーマである、”前人未到の音楽を捕まえる”という点では、ポストロックの真意に到達するかのようなライブだった。そして根源的に人間のエモーショナルな部分を大切に作曲され、演奏している事で3人のコンセンサスが取れている気がしてならなかった。

大きな歓声と拍手で喝采を浴びるメンバー

* * *

追記
ツアーはまだ序盤。ジャズやインストと聴くと、とっつきにくいイメージを持つ方もいるかと思いますが、そこはご安心を。初見でも、もっと言えばたとえ曲を知らなくても楽しめる魅力があるのがfox capture planのライブです(自信)。そしてfcpファンにとっても内容的に垂涎すいぜんのワンマン公演となること間違いなしですので、下記公演のどちらかに足をお運びいただく事を激しく推奨させていただきます!


【ライブ情報】

fox capture plan tour 2023 “DELIGHT”

7/23(日)東京・新宿ReNY
OPEN 16:15 / START 17:00 info.DISK GARAGE

9/10(日)愛知・名古屋Shangri-La
OPEN 16:30 / START 17:00 info. JAIL HOUSE 052-936-6041

9/15(金)大阪・梅田zeela
OPEN 18:30 / START 19:00 info. GREENS 06-6882-1224

10/9(月祝)福岡・中洲Gate's7
OPEN 16:30 / START 17:00 info. BEA 092-712-4221

全公演共通
一般:前売¥5,000 当日¥5,500
学割:前売¥2,500 当日¥3,000
※全会場ワンマン公演となります。


【作品情報】

『COVERMIND II』アルバムジャケット

アーティスト: fox capture plan

作品名:COVERMIND II

フォーマット:CD / Digital

発売日:
CD / 2023年7月7日(金)
HNZN-001 / ¥3,000 [tax-in] ※数量限定


配信 / 2023年8月2日(水)
PWT-110 / ¥1,681 [tax-in]

2015年に発売された90年代ロックの名曲群をまとめあげた究極カバー集「COVERMIND」の続編となる「COVERMIND II」のリリースが決定。 今作は90年代ロックの枠組みを外れ、主に2000年代の楽曲をカバーしている。 今年初めから4ヶ月連続で先行配信されたシングルも勿論収録。 2021年に惜しまれながらも解散したフランスの電子音楽デュオ Daft Punk の不朽の名作①「One More Time」、 アメリカのロックバンド My Chemical Romance の代表曲 ②「Welcome To The Black Parade」、 2003年にリリースされたロックバンド Hoobastank の大ヒット曲③「The Reason」、同2003年にリリースされたヒップホップ・デュオ Outkast の名曲 ④「Hey Ya!」など、どれもfox capture planらしいジャズ・ロック・サウンドにカバーされている。 2000年代のヒットソングを再構築し新たなサウンドスケープを生み出した、革新的な1枚。

(fox capture plan OFFICIAL WEBSITEより)

【アーティスト情報】


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