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OB/OG訪問時にやってはいけないこと

あるいは、そんなことを聞いたって時間の無駄だよってこと。

老害に片足を突っ込んだオジサンの戯言なので言葉半分に聞いて頂ければ。彼是20年弱、OB訪問を受けています。毎年10人強程度のなので、それほど多くはないないと思いますが、それでも200人近くの学生さんに会ってきたことになります。

かつて、自分が学生だった時に就活勉強会とかしてくれたOBの方へのお礼として未だに受けています。かつては、大学でOB名簿とかを自分で調べて電話をかけてきたりしましたが、インターネットが当たり前になった今は色々なサービスがあります。手軽になりました。その分、あまり考えずやってくる人も多くなったと感じています。

例えば、これ。はい、上記に私はいませんが笑。人事の人がやっていたりしますね。そういうところでやるものいいのではないでしょうか。私は野良でやっているのでこういう「美味しいスイーツ開拓しましょう!」とかはやっていません。


では本題。

聞いても無駄なこと①

「御社の雰囲気はどうですか?」

1フロアに収まるくらいの規模の会社なら意味があるかなとは思いますが、全国規模、海外展開、あるいは外資系の子会社の会社にそんなことを聞いても無意味です。必ず配属される部署がわかっているなら別ですが。想像してみてください。青学の青山キャンパスと相模原キャンパスの雰囲気は同じですか?文学部と国際政治経済学部の雰囲気はどうですか?A教授のゼミとB教授のゼミとではどうですか?青学陸上部と柔道部の雰囲気は一緒ですか?

例えば、そこで得られた「明るい雰囲気で和気あいあいとしながら、仕事には真剣に取り組んでいるよ!」とか何かの役に立ちますか?特に相手がリクルーターだったりすればネガティブなことをいうことはありません。それを聞いてどうしますか?

例えば、「鱸さんの部署では繁忙期はいつですか?それはどういう理由で繁忙になるのですか?その時はいつも雰囲気が変わるのですか?」みたい具体的シーンを想定して質問して、その人の仕事や何が大変なのか、その時周りはどうなっているかとかを聞いた方がより具体的にその会社の1つ仕事のシーンが想像できませんか?漠然としたこと聞いても時間の無駄です。

聞いても無駄なこと②

「1日の仕事流れを教えてください?」

1日として同じ日はないです。以上、終了!なんで、そんなことを聞くの?って逆に聞いたりするのですが、「会社のリクルートページに1日の流れが載っていたので」と言われたりします。それはわかりやすく1日に切り取ってイメージしやすくしたのでしょう。でも、そんなページを作る会社がアホです。

ルーティン業務の部署は1日の流れがきまっているところもあるでしょう。もしかしたら、朝礼があったり、朝の体操がある職場もあるでしょう、社歌を歌うかもしれないし、神棚に柏手を打つかもしれません。そういう会社であれば確認することも重要かもしれませんが。

聞いても無駄なこと③

「御社の強みを教えてください」

何の、何に対する、どのような、強みですか?あまりにも漠然としています。何を聞きたいですか?

・三菱重工の、軍需産業における、海外輸出に対する強みとか?
・テレビ東京の、深夜バラエティにおける、コンテンツビジネスについての強みとか?
・神奈川県警の、不祥事に対する、もみ消し力の強みとか?

色々切り口はあると思います。聞くべきはそいうことで、ただ単に丸っと聞いても意味がありません。

聞いても無駄なこと④

「鱸さんの就活体験を教えてください」

20代の先輩に聞いて下さい。超氷河期時代の就活を聞いても全く参考になりません。毎年のようにルールが変わるんので、30代前半に聞いてもあまり参考にはならないと思います。

聞いても無駄なこと⑤

「何社受けたらいいですか?」

知りません。自分の気の済むまで受けてください。でも、沢山受けたら、沢山結果が帰ってきますので、それを受け止められるだけの精神力を持ちましょう。


OB/OG訪問はしなければならいのか?と言えば、する必要なんてありません。不要です。でも、何故する人がいるのか?と言えば、その会社で働いている先輩を直接自分の目で見て、具体的にその会社に対するイメージを持つためです。会社にはいろんな人がいます。日立グループは全体で31万人います。もう1つの都市レベルです。もうすぐ鳥取県の人口(59万人)に追いつくかもしれません。

話がそれました。

まずその人がどんな仕事をしているのかを聞きましょう。その人が何を大事にして働いているかを聞きましょう。その人がどれだけ会社のことを話せるのか、仕事について語れるのかを見ましょう。そして、その人を通じて、自分が受ける/受けよう/受けるかもしれない企業を見てみましょう。

そして、その企業が少しでも魅力的に見えたらなそのOB/OG訪問は成功です。なので、常に私はうちの会社の別の人にも会ってね!と即座に言うのです。僕で判断したらダメだよ、と。

そして、一番大事なことですが、自分のことを話しましょう。何に興味があって、何を考えていて、何を迷っていて、何に自信があって、何に劣等感をもっているのかをOB/OGにぶつけましょう。

OB/OG訪問は採用プロセスではありません(一部サービスではもうプロセスに組み込まれたりしているようですが)。試験でもありません。なので、自分を繕う必要はありません。カッコつける必要もありません。だって、大学の先輩じゃないですか?会いたいっていう学生に会ってくれる先輩じゃないですか(別の大学の子に会うこともありますが)。

そこは素直に自分をぶつけてください。多分、その方がOB/OG達は喜ぶのだと思います。そして親身にアドバイスをしてくれることでしょう。

自分の時間を捻出して、会ってみたらノートを広げて下を向いたまま上述の①~⑤をただ質問されるだけの時間なんて苦痛以外の何物でもありません。

30分くらいでいいので、会うOB/OG会社のホームページくらいは読んでこようね。









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