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データドリブンとガラパゴスのあいだ

映画にもなった辻仁成と江国香織の「冷静と情熱のあいだ」という小説がありました。映画化されたとき、あおい役がケリーチャンに度肝を抜かれたことがありました。

さて、現在はデータドリブン、データドリブンマーケティングという言葉があります。いろいろな定義があると思いますが、一言で言えば、

データに基づいて意思決定をする

でしょうか。それと対極のように言われるのが、

K K D  :勘と経験と度胸

です。年長者のこれまでの勘と経験に基づき、度胸で予算を突っ込む方式のことです。

日本的な経営はこのKKDで行われてきた、でもこれからはビックデータや機械学習を使ったデータに基づいて意思決定するのだ!!という話だと理解しています。

でも、データドリブンとしても、どこまでデータに基づきますか?全ての意思決定を行いますか?さらに戦略までデータで決めますか?かつて(今も?)製品開発をデータに基づいて実施していた時期がありました。

私は現在3社目ですが、1社目、2社目とクラアントに携帯電話会社さんがいました。今では日本のガラパゴスの代表みたいな端末をたくさん作っていた時代です。

各社はリサーチをものすごくしていました。サービスから、端末から、ありとあらゆるリサーチを本当にたくさんしていました。商品開発はそのリサーチ結果を基づき、どんどん機能、サービスを付加していきました。「定性調査の定量調査」というなかなか見られない大型調査も実施して、本当に多くにリサーチデータを収集していました。
※定性調査の定量調査:各都道府県×性別×年代別×5グループとか

そうして出来上がった携帯電話が、いわゆる全部入り携帯です。各社ほぼ機能はフルスペックで横並び。サービスもほぼ同じ。そして端末価格が10万円を超えてしまった。。。

そして、それがガラパゴスと呼ばれ、iPhoneに駆逐されていくことになります。対照的に、スティーブジョブスはリサーチ嫌いが有名で、iPhoneはリサーチをしないで開発されたと言われています。

アップルがKKDで、日本の携帯電話会社がデータドリブンな感じがしませんか?

データドリブンで行かなければならない部分、KKDで行く部分、どちらも大事だよという話なんだと思います。

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