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定点

昨年末に読んだ本でかなり感銘を受けたのが、プロ野球選手であった落合博満さんのぶら下がり?記者さんが書いた本。落合さんといえば、3度の三冠王、監督としても実践をしっかり残してます。不世出の歴史に残る選手である事に間違いなしです。「俺流」などと言われ、わがままイメージが強く、ドラゴンズの監督時代もその実績の割には、彼の人気は低かったと思います。しかし、「俺流」は、しっかりとした彼の考え方と研究の裏返し。でなければ、あんな実績残せません。周りから嫌われ敬遠されつつも、裏付けのある自分の実践を貫き通す落合博満という人間に尊敬と恐れ多いながらシンパシーを感じざるを得ませんでした。
そんな、落合さんがドラゴンズの監督時代の時に、当時の「ミスタードラゴンズ」とも言えるベテランだった立浪和義選手を外すという事をしてます。本人からすれば、別に問題を起さず普通に仕事できてるのに‥っと不満もあった様だし、ファンからも顰蹙があった様です。その理由は何であったか。当時は立浪本人にも話はしてなかったようですが、実は、周りが気づかない中、落合監督は彼の守備範囲が狭くなっていたのを気づいていたらしいのです。

「何時も同じ所で見ていろ。そのうち選手の方から色々とお前に聞いてくるよ」
この本の作者は当時中日の担当でしたが、マスコミに対してサービスしない落合監督がゲージの後ろに立って漠然と打っている選手を見てる時に横に立ってきてそう言ったそうです。

そう、落合監督はベンチの定点で選手の動きをずっと見てたのですよ。
立浪選手の守備範囲が狭くなった事をキッチリ観察していた訳です。
実はコレ、数字では出にくい事なんですよ。
クライミングのいろんな事にも重なりますが、経験というか、長らくやっているからこそわかる事もあって、それと科学を結びつけて結論に持っていく。
経験だけだと曖昧だし、科学だけだと頭デッカチで未知に対応しづらい。
コレ書き出す長くなるので次回。

前置きが長くなりましたが、何を言いたかったかというと、「定点」の事です。
私はこの本を読んでより意識を高めて行動に移す様にしました。
それは、「定点」となる課題、ルート、トレーニングを決めておく事。
その時の体調等もあったり、何かと客観的に科学的に正確には難しいかもしれませんが、とにかく、長年、付き合っている課題、ルートをある程度の間隔をあけて(重要かも)、何度も登ることは、自分の能力を測るきわめて有効な手段と思います。


今年初の宇佐浜。


ルーチンになっている「定点」を登りました。
感想は「快晴なれど風つよし」。

今年もしぶとくぼちぼちやってゆきます。

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