見出し画像

シュガーランド♯9 プリマス・バンディット1

ー シュガーランド66局内 ー

レナード局長は仕事に出勤すると、会議室に呼ぶ。朝の会議だ。ここで犯人の状況や仕事の事や出来事、報告などをする。

フェルス以外はすぐ会議室に集まった。

レナード局長は朝の報告をした。

ということだ、この犯人は…… そういえばレイエスはどうした?

と、そこにフェルスが遅れてくる。

すみません! 遅れました。実は家の鍵が見つからなくて、10分探しましたよ、もう大丈夫です。

レナード局長は腕時計を見る。

14分遅刻だぞ、レイエス。もっとオンオフをしっかりしろ。

わかりました。でもしょうがない! 鍵ないと家に泥棒がはいるかもしれません。

報告を続ける。この犯人をレイエスとクロンビーで追え。

わかりました。

と、2人は答える。

以上だ。持ち場に戻れ。

ところでなんの犯人ですか?

しらないだろうな、遅刻してきたんだから。クロンビーにでも聞け。今度から遅刻するな。

わかりました。カイル、なんの犯人だ?

と、いいながら会議室を出る。

今日の朝、プリマスのバラクーダが盗まれたそうだ。場所はここから3ブロック先にあるアメ車屋の「ハリス・ヴィンテージ」だ。

ほう。ん? まてよ? プリマスって言ったか? 車名をもう一度。

プリマスのバラクーダのレッドだ。なにかあるのか?

いや偶然か? そんなことあるはずがない。

なんだよ?

あいつだよ! プリマスばかり狙って盗むアメ車怪盗。プリマス・バンディット!

あの大物泥棒じゃないか! そんな詳しく報告はないが、その可能性がある。

運が回ってきたな! 俺がそいつを捕まえれば表彰ものだ!

俺たちね!

こいつは骨が折れる人物だ、それにこいつは俺が6年間追い続けてる奴だ。今日こそ捕まえよう!
待ってろよ! プリマス・バンディット!

そこにディーナがやってくる。

いまなんて?

ディーナ! 聞いて驚け! この朝の犯人はプリマス・バンディットの手口だ。

手口? どんなだっけ?

ハリスでプリマスのバラクーダだけを盗ってる。しかもレッドで、盗られ方はわからないが、現場にこれが落ちてた。

フェルスはある写真を見せる。事件ファイルが取り出した。

これだ。

これは果たし状ね。この字はたしかにプリマス・バンディットね。犯人像はたしか、中国系のアフリカまじりの黒人で、スリムな体型に身長は190cmの男性。いつも黒いコートに髪は長く頭がでかい。朝聴いてて薄々そんな気がしてたけど、やっぱりね。

190cm!? でかいなそれは。

と、カイルが驚く。

フェルスとディーナは握手する。

ところで、さっきラマン刑事が来てて不法侵入で捕まえた男がいるんだけど、君を呼んでくれって。

え? おれ? カイル?

フェルス、あんただよ。

え? おれ? なんで?

さあ? とにかくラマン刑事が来てて、犯人が今取調室にいるから行きましょう。

3人は第一取調室に向かう。

取調室にいくと、ラマン刑事が居た。いるのは取調室からミラー越しにある個室。そこにはマイクがあったり、ミラー越しに取調室の様子を見るなどができる。

ラマン刑事、話は聞きました。で、その犯人?

そうだ。君を呼んでいる。知り合いか?

いいえ、知りません。名前は?

ジル・ヘイマンだ。

ジル・ヘイマン? 聞いた事ないな。

ちょっと行ってきてくれないか?

わかった。カイル、ディーナちょっと待っててくれ。

すると、フェルスは取調室に向かい、中に入った。

やあ、ジル・ヘイマン? だっけ? 不法侵入で逮捕。なぜ俺を知ってる?

そうだな、アニメのキャラに似てたからかな?

おい、ふざけるなよ。あんまりふざけると刑期が延びるぞ。

その事で話がある。実は俺はプリマス・バンディットと知り合いでね、それを捕まえることが出来たら刑期なしにしてくれ。

なんだと!? プリマス・バンディット!?

と、立ち上がり、机を大きな音を立てて叩いた。

それを見ていたディーナたちは少し真剣な顔で驚く。

なんか声を荒らげてるわね、なにか合ったのかしら? 音声ONにして、カイル。

わかった。

カイルはマイクを音声ONにすると取調室の声が聴こえるようにして、話を聴いた。

それで? プリマス・バンディットの事なにを知ってる?

と、聴こえた。

プリマス・バンディット? ちょっと行ってくる、カイルも来て。ラマン刑事は待機してて。

了解、ディーナ捜査官。

行こうカイル。

ああ。

と、2人も取調室に向かう。ディーナは扉をノックした。

ちょっと待ってろ、話はそれからだ。と、取調室の扉を開ける。

フェルス、私たちも話を聞く。

わかった。

フェルスは元の椅子に座る。その隣でディーナとカイルが立つ。

それで? 奴のなにを知ってる?

奴の名前は、ローガン・ラッセル。長髪にスリムな体型に中国系のアフリカ混じりで、身長は190cmで、いつも黒いコートを着ている。笑い方はまるでジョーカーのホアキン・フェニックスみたいだ。

それはこいつだな?

と、犯人の似顔絵を出す。

そうだ! こいつがローガンだ。

なんで知り合いなんだ?

昔、アメ車を盗るビジネスをしないかと誘われたことがある。だが、興味なくて断った。携帯に連絡先がまだある。

なるほどな。

似顔絵を置くと、3人で話す。

一旦、戻ろう。この件は重要な捜査になる局長にもどうするか判断を求める。ラマン刑事も一緒にな。

おい、ジル待ってろ。

3人は取調室を出ると、ラマン刑事と局長室に向かう。

悪いなラマン刑事。

いいやいいんだフェルス。さっさと行こう。

局長室に着くと、局長と話した。

すみません、局長、さっき話した朝の件覚えてます?

ああ、窃盗の犯人のことだろ? それがどうした? ラマン刑事どうも。

どうもです。レナード局長。

その話、プリマス・バンディットかもしれないんです。それで、ラマン刑事が連れてきた犯人はそのプリマス・バンディットのローガン・ラッセルの事を知ってます。でも、逮捕できたら自分の刑期をなしにしろという話をしてきました。これについて、カイルと俺とディーナで捕まえさせてほしいんです。あの男をつかって。

なるほど、ラマン刑事はいいのか? それとなぜロイドまで?

ディーナとは同期で、このバンディットも注目して一緒に行動してました。

でも本当に逮捕できるかわかりません、それにあの男を使うんですよ? 信用できません。無理です。

たしかにな、どうする? レイエス。

じゃあ腹筋1000回にしよう。

は? なんの話しだ?

ディーナとはなにかあるとこの腹筋1000回するという約束事を決めました。俺たち腹筋が嫌いだから。信用しろってことで。馬鹿げてるかもしれないですが、このバンディットは俺にとって重要な犯人です。もう6年追ってます。でも今回手がかりがあるんです。使わない手はない。

ロイド、いいのか?

ダメです。

そんな!? じゃあ2500回!

え!? それはよくない!

頼む! ディーナ!

わかった。そこまでいうならいいよ、2500回ね。

カイル、ラマン刑事、いかがかな?

僕はいいですよ。

おれも大丈夫です。フェルス、逮捕したら連絡してくれ。

わかった、ありがとうラマン刑事。それからカイル、ディーナ。

ではその様に捜査を続けてくれ。

わかりました。

3人は局長室を早速後にして、ディーナとカイルと3人でプリマス・バンディットを追うことにした。ジルは今は釈放され一緒に行動することに。

果たしてプリマス・バンディットを逮捕できるのか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?