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産後の家事は大変?

出産前に産後のイメージはできないものだ。

「産後は体が辛い」とはだれかから聞いていてもどう辛いのかもわからなかったし、自分は家事がどの程度できなくなるのかも未知だった。
あの時わからなかった産後わかったことをまとめておこうと思う。

産後の母ちゃんのからだ

わたしの場合、産後は2ヶ月くらいまで歩行に難が生じた。普通分娩で出産したので縫い付けた股が痛いし足が開きにくなった。腰も重たかったし、なんだかずっと小股歩きでひきづるような歩行が続いていた。だんだん以前はどうやって歩いてたのかもわからなくなりそうだった。

痔の痛みもなかなか消えなかった。便秘が解消するように、マグネシウム錠剤を飲んで水分を大量にとっていくうちにようやくこちらもおさまってきた。

3ヶ月ほど経過して、体はラクはずいぶんラクになった。なんと言っても小股でなく、歩けるようになったのがずいぶん大きい。走るのはしんどいけれど、多少の早歩きができるようになって、じれったさがなくなった気がした。

そして現在。
産後5ヶ月が経った。子供も大きくなって首も座り抱っこしながら歩くのがずいぶんラクになった。ただ、8キロある我が子を座った状態から立ち上がったりおんぶ紐で抱っこしながらあるくのも膝にきて歩くたびに痛むようになった。それから母乳をあげているせいか、とにかくお腹がすくので食欲旺盛で体重がなかなか減らない、というのはわたしのせいだな。。

なかなか体が完全に元に戻るのは時間がかかるみたいだ。

さて、こんな体の痛みが家事を辛くさせてるのか?というと、そうでも無いと思う。
というか、体の痛みだけならなんとか我慢できる。それよりもできない理由がある。

それは、1メートル先のものが、届かない、もしくはそこへの作業がとてつもなく億劫になってしまったからだ。

息子におっぱいをあげながら、よだれを拭きたい時にタオルが届かない。

おっぱいをあげている時に息子の爪が伸びているのに気付いて切りたくなったり耳かきしたくなる。だけど、おっぱいあげながらはできない。

おっぱいをあげながら、メールの通知がやってきて見ようとすると息子が「集中して」と言わんばかりにおっぱいを叩く。
はいはい、わかりましたよと、息子に集中している間に、洗濯機が止まる音が聴こえて、早く止めないとシワシワになると焦る。

今の私は集中力が散漫で、こんなに大好きな息子に集中してあげられてないのかもしれないな。。

毎日は「はいはい!ちょっと待ってね」の連続だ。

おっぱいが終わって、あやしながらメールを返して息子を安全な場所に寝かせてから、いつものやりとりがはじまる。

洗濯するにも、自分の着替えにも、トイレに行くにも、掃除するにもティッシュを取るにもタオルを取るにも、全部息子に「はいはい!ちょっと待ってね」と言ってる気がして、なんだか息子を待たせてばかりだなと、途中で気づいた。
息子の方も「え、また待つの?」と怪訝な表情。その顔見てるだけで笑っちゃうんだけど、さすがになんかそんな顔させちゃいけないと思った。

それに、ちょっと待ってねは、結局なんだかわからず私がいなくなるという事象が発生するので息子は不安になって泣き始める。

だから、全部説明することにした。

「今からかあかは、洗濯機から洗濯物を取り出して干しに行くの。ちい(息子)やとうと(父ちゃん)やお洋服を洗濯機さんが洗ってくれたの。まだ湿っていてこのままじゃきれないからふかふかになるように干してくるね」

何かをするのにまわりくどい説明を毎回している。わかってもわからなくても、なんで離れるか話すようにしている。

時間はかかるけれど、ご飯をつくる時、洗濯するとき、トイレに行く時、今はなんとなく待てる時間が伸びた気がする。

片付けるのは余裕があるとき

片付けることは、自分の時間なのだとよく思わされるんだ。息子が寝ている時間は、仕事を進めたり常備菜を作る時間に当てたいし、洗濯もしたい。なんなら時間が余ればスマホを見ながらのんびりした休みも欲しい。

でも、ボーッとしながら片付かない部屋を見てどうしようもなく断捨離したくなる。
インスタは、フォローしていたミニマリストの人たちが軒並みミニマムの良さを語るし、いま必要ないものをえいっと捨てる勇気が無いというよりも、時間というか心の余裕が欲しい。
出かけてのんびりする時間よりも片付けたい。
でもかわいい我が子が、ふにゃーと泣けばもう終了だ。次はおっぱいあげて抱っこして夕飯作りを始めるころだ。

家の中は、必要最低限でいい。
出しっぱなしになってもたまに片付けたらそのキレイをたまに楽しめるくらいでいい。
今はそれしかできないや。

買い物はエクササイズ

買い物は毎日したくないので数日分をまとめてやっている。
ベビーカーは、狭い場所や段差のあるところだと面倒なのでわたしはよく息子を抱っこ紐で抱っこしながら出かけるのだけど、スーパーに行くと本当に子育て主婦には向いてない作りだなあと思わされる。

下の方の商品が取れないのだ。

いや、正確にいうと、とるのに一度えいっと息子を抱えたまま座りこみ、バーベルを持ち上げるような勢いをつけて、よいしょとたちあがる。8キロの息子を抱えた買い物は運動だ。

近所のスーパーは、一番下の段に定番のカレーや、料理酒が並んでいてまいってしまう。
大きな買い物カゴを抱えて、レジに運ぶのも容易でないし、ビニールに入れるのも一苦労。それを家まで運んで家の鍵を開けるのも一苦労。
運動不足なひとはここでエクササイズができるかもしれない。

そう、子育てしながら家事をすることは、ひとつひとつが体力を必要とするのだ。

でも息子を抱きながら買い物袋3つ引っ提げてお歌歌った帰り道は、きっと数年後にはいい思い出に変わるんだろな。

ミルクってめんどくさい

愚痴のようにたくさん吐き出して申し訳ないのだけど、書いてたらいろいろ思い出してくる。

最近は、息子はおっぱいを飲んでくれるようになって助かっている。

ミルクをはじめあげていた時は、わたしはミルクに翻弄されていた。

湯を沸かして、水筒に入れておき、哺乳瓶に粉ミルクと湯を足して冷ます。
簡単なことだ。

だけど、息子にミルクをあげたら、その哺乳瓶を洗って、そのあとミルトンにつけて1時間したら取り出してまたちょっとして次のミルクを作るという工程がちょっといやんなっていた。

息子のためだからすごく嫌かと言われればへっちゃらだけど、なにか食洗機がそのままミルトンにつけて、取り出して乾かしてくれる機械無いかなと、発明家のような感覚になっていた。

そういえば家事をしていく中で、「これなら売れる!」と、一時期発明のことばかり考えてたから、きっと母ちゃんはお金の匂いプンプンさせてたかも。

ご飯作りから見えた息子の成長

生後、目が見えないうちは、一人ぼっちにされることは不安でしか無いから、なにをしてもすぐに泣いてしまう。

ごはんなんて到底作れなかった。開始1分でもう泣き始めてあやしに行って、また泣いてあやす。
産後2ヶ月くらいまでほとんど外食させてもらった。作っても一品作るのに精一杯だ。

息子を台所から見える位置に寝かせて、名前を呼びながら手をふったりして、どんぐりころころを歌う。

そして、「これから餃子を作りまーす」なんてテンション上げめで紹介して、「餃子はね、とうと(夫のこと)が大好きなんだよ〜!チッチ(息子)が大好きなとうとの大好物だよ!」とすかさず話しかける。

喉が枯れる。
自分は今まで本当に言葉をほとんど発しない聞き専門の口下手なのを実感する。

餃子の皮を見せて、肉を見せて作り方を全部説明した。見えないけどキッチンと往復しながら近くに行って見せた。

そりゃ進まないよね。料理。ほかに方法があったのかもしれないけど、自分にできることはこれが精一杯。

それでも餃子の種を作ったあたりでそろそろ泣き始めるので、一旦休憩!
手を洗って息子のもとにいく。

大丈夫だよ、かあか、きみのすーぐそばの見えるところにいるからね。こんなかわいい子をひとりぼっちで置いて遠くなんて行かないよ。
だってかあかはきみのことが大好きなんだもの。きみが思うよりずっとずっと好きだよ?
だからぜんぜん心配要らないんだよ〜。

必ず決まってこんなことを言って、背中をポンポンしながらどれだけ好きかを息子にはなす。

とにかく、かあかの声を覚えてほしくて、たくさん話して、それから歌う。
息子の目が見えないなら耳に届くところにいれば、歌声ならそばにいられるかなと、かあかのオンステージが毎日繰り広げられる。

どんぐりころころの2番まで歌詞があったなんてすっかり忘れていたな。

息子のふぇーんに合わせて3時くらいからご飯を作り始めていたけれど、こんな細かいやりとりも、最近は少しずつキッチンの往復をしなくても待てる時間が伸びている。

必ず母ちゃんが息子の見える位置にいて手を振って語りかけるけれど、息子はいまは手先が器用になって、音のなる絵本を鳴らして少し遊べるようになった。

生後5ヶ月、ようやく私たち夫婦も健康的な食事を取れるようになった。

今週は、昼寝の間に常備菜を作るという方法をとった。

会社に行く前に、常備菜をつめてもう2品作って弁当につめる。

我が家は夜に外食が多いのだけど、栄養をうまくとらないと、母乳から栄養がとれないからなんとなくだけど、朝ごはん食べてお弁当作ることで満足している。

できない、できないばかりの子育て中の家事もこうやってひとつずつ、なにかが時間かけてできるようになるのかな。

いまはストレスを溜めるより、割り切ってあきらめて、息子の泣き顔を抱きしめることに時間を費やそうとおもう。

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