反転

やってみたい「演劇」の話

先日、ハートネットTV「もう一人の演者~舞台手話通訳 米内山陽子さん~」の放送を見ました。うん、ステージナタリーでも記事に上がっていましたのでそれで知った方もいらっしゃるかと思うのですけれど。過去にこんな記事を投稿している私はとても興味・関心をもって見たのでした。

でね、これに関して思ったことというか、「いつかやってみたい」と思ったことがありまして。実現に向けてどうこうというレベルではなく、アイデアアウトプットという状態であるのですけど。備忘録としてちょこっと書いておこうと思います。

「演劇」に対して常々感じること

自身が運用している「表向きな裏アカウント」から引用。作り手と受け手の間に居ると常に気になるこの問題。※先に言っておくとオチも無い上に少々脱線します。

文化や芸術として伝えたい・残したいものがあるのか、単に表現することが気持ちよくてやってんのか、そのあたりを突き詰めて考えている人が少ないのか何なのか、演劇公演って「誰がどんな目的をもって企画し、作品として世に送り出されているのか。」ってところが曖昧、迷走しがちと思う。個人的には「いろんな都合や気持ち・本心を一緒にしようと思うからワケわからんことになるんじゃない?」と思う。聞こえのいいように言おうとするからおかしなことになる。

「芸術という崇高なものには程遠いけど文化として残したい」「表現することは好きだけど真剣に向き合えば向き合うほど気持ちいい部分ばかりじゃなくて納得できない部分もある」「万人向けとは言えないから売れないだろうし集客も苦戦するだろうけど、ある層にはすごく刺さるやつだから届けたい」とか。

上記の理由なんてまだずっと健全で上品だし、作り手側の事情や本音を言えばもっともっとグズっとしたところが出てきたりするんだろう。いずれにせよ「噛み合わない要素や本音を無理やりくっつけて対外的に聞こえが良いとかカッコイイ風に言う」のではなくて、せめて「短所を長所に変換するスタイル」で持ってゆけばいいのに。

やってみたい「演劇」

ちょっと前から思っていたのです。ぼんやり考えていたのです。ミニマムなユニットで古典やその他、よく知られている本で、抜群に芝居上手い人を起用してできないかなって。たとえば、

役者一人・舞台手話通訳一人、バッチバチの熱い作品を送り出したい。

イメージ的には「演劇公演」というより「ライブ」な感じ。いわゆる掛け合いとか、手話を取り入れた作品というワケじゃなくて。一表現者同士、同じ舞台でバッチバチにやりあって欲しいって思う。

企画制作者サイドの規模・体力・経済力などを考えると、演劇に関してはどうしたって視覚障害より聴覚障害へのアプローチの方が取り組みやすく(ゆくゆく視覚障害を持つ方へのアプローチもできたら最高ね)、ならば先ずはそこから取り組みたいというのもある。

古典でも現代劇でもいいけど、短めのを1本ないし2本くらい。原作ありだったり、事前に脚本貸し出しができれば尚のこと観やすいだろう。演じる側としても技量がなければできない作品を、そのくらいのボリュームでできれば、障害の有無に関わらず満足度の高い作品を送り出すことができるんじゃないかと思ってる。

このような形で公演を行うことが理想的だと思う理由はもう一つあって。それは「障害を持たない演劇関係者に対しての働き掛け」ということ。サポートとか舞台手話という要素で振り分けて話を進めると「障害者のもの」っていうイメージが先行してしまう。

そうすると作り手側としては「予算や体力がある団体がやったらいいよ、うちは予算が無い。」っておなじみの問答で消極的なまま発展しないと思うのよ。そうじゃなくて、特にはプロデューサーや役者に対してのアプローチになってくると思うんだけど、「言語・表現としてこんなに熱くて面白いものがある」と気付いてもらうことが必要だし、現状療育に熱心な制作者は多いワケで「療育も大事だけど支援も大事」と気付いてもらえたら最高。

まずこの気付きと共感をいかにして得るかってところからのスタートだとは思う。だけど何事もスタートなんてそんなものだしね。知ってもらわなきゃ、気付いてもらわなきゃ何も始まらんので。まだまだ形にもならないような小さなアイデア・働き掛けですけど、記しておく価値はあるのかなと。

さいごに

なんてまあ、偉そうなこと言ってみたって。繰り返しになりますがまだまだアイデアアウトプットの段階です。実現させられるような知識もコネも持っていないですし。だけど言わないことにはわかりませんから。どんなことだって伝えなきゃ伝わりませんから。そんなこんなで私自身は引き続きスローペースながらもお勉強してゆこうと思います。

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