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断れないあなたへ、断ることで生まれる信用と信頼について。

自身の変化が大きかったこの10年のことを雑に振り返りつつお話しします。今日は「断る」ことを恐れなくなったという話。

子どもの頃から、依頼や誘いを「断る」ことができませんでした。断るという選択肢を持っていませんでした。断ってはいけないと思っていました。そんな私がいまや自分の都合で誘いや依頼をためらいなくバシバシ断っているという話。

「断る」力を養うことで、状況は目に見えて改善するかもしれないという話。

キッカケは

以前に勤めていたなかなかブラックな環境の中で精神的に追い詰められ「殺される!」と思ったことがキッカケ。真綿で首を絞められるようなものでその環境が日常になってしまうとなかなか気づかないものなのですが、その時の私は休まざるを得ない状況に陥ったことで気付くことができたのですよね。仕事・環境・パワハラ上司・会社に殺されると思ってしまった。

断ることへの間違ったイメージ

当時の自分が抱えていた「断る」ということへの勘違いを列挙。断るのは……失礼なこと・悪いこと・わがまま・傲り・能力不足を認めること・チームの足を引っ張ること・和を乱すこと、などなど。

そんな風に捉えていました。今になってみればそれらが間違った認識であることは明白なのだけど、当時は真剣に思っていたのだよなぁ。真面目も過ぎるとよく分からん方向へ向きますね。

断れないことで生まれる悪循環

たとえば仕事について。私の経験の中にある悪循環、魔のループの一例はこんな感じ。

仕事の依頼→手一杯だが断れない→結果遅れる・求められる程できない→罵倒・叱責される→挽回してみろ・挽回しなきゃ→(最初に戻る)……

私の場合は時期も悪かった

罵倒・叱責・吊し上げ。今となってはそれがどれほど異常なことかと分かるのですが、自分の場合はそれに引っ掛かった時期も悪かった。初めて仕事に就いた環境がブラックだったので「社会とはそういうものだ」と思い込んでしまった。その後、職を変えるもパワハラが蔓延している会社が続いてしまい身体の調子を崩した。そこまでの経緯で、追い詰められ正常な判断が出来なくなっていたから結果強制的にストップがかかったこともよかったと今では思っています。

引き寄せていた、パワハラ三昧。

今だから思うのは「断れなかったから尚更パワハラを引き寄せていたんだなぁ」ということ。ダウンしていた時期には「社会復帰する時にどんな仕事ができるか」を考える一環で、求める職場環境であるとか、自他の傾向だとかを洗い出していました。

自分にできること・できないこと、自分の悪かったこと・悪くなかったこと、相手の悪かったこと・悪くなかったこと、自分はどうしたかったのか、相手はどうしてほしかったのか、自分にとってのプレッシャーは何なのか、相手にとってのプレッシャーは何なのか、自分の立場での言い分、相手の立場での言い分。

快不快を確認したり、自身や相手の余裕の有無、人間性や弱点に目を向けることの大切さを再確認。ただ、これを大きく考えるのはたまにでいいと思う、普段は小さく。こんなことばかり考えていると参っちゃうから。

できることはできる、できないことはできない。断るよりほかがない状況が存在することを知った。

その後は、自分の能力・キャパ・時間的な問題など様々な理由でできないことがあるということを把握し、それを主張するようになりました。「短期間ちょっと無理すればできる」くらいのレベルなら引き受けるけれど、引き受けたことで他に大きく影響が出てくるようなことは断るイメージ。

言い訳をするみたいで嫌だと避けていた「理由を述べること」もするようになった。「今はこういう状況なのでできません」という具合の。ただ、この時に長ったらしくせず極力シンプルに伝えるように気を付けています。

代案を出すことで回避する

また、断る時には断りっぱなしにしません。言いっぱなしや見放した感じはNG。基本的には「お断り・理由・代案」というセットでお渡しします。やりたいと思うしやる意思はあるのだけれども如何せん事情があって……だからこういうのはどうでしょう?って。前向きだという姿勢は崩さない。代案やアイデア、打開策とともに気持ちを乗せること、大事。

断ることを覚えて、評価が上がった。

断り方を覚えた結果、周囲からの信用・信頼度と評価が目に見えて上がりました。中途半端な仕事をしないという信用からの信頼。だから打診や依頼が増える。増えた結果、お断りする機会も増えてしまうのですが、お相手は既に私のことを信じてくださっているのでトラブルに発展するようなこともなく、お互いが安心して受け渡しできるようになります。

さいごに

働き方と職場、環境のことをすこしだけ。職を転々としてきた私ですが、今の職場はとても恵まれています。初めて「自分に合っている」と思えた職場です。有期雇用なのですけどね。職場が抱える多少の問題や自身が抱える期間の問題はありつつも、これまででもっとも人に恵まれている環境で仕事ができることが嬉しいし、有難いことだなと思っています。

働き方や生き方の多様性が語られるようになって久しい昨今ではありますが、「断る」というテーマに苦しむ方にとって雇用形態というのは一つのポイントであるなと思い記しました。気持ちよく仕事のできる環境・仕事のしやすい環境、見つけたりつくったり、できますように!

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