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『ソフィストとは誰か?』(納富 信留)を読む−第1部第4章「ソフィスト術の父ゴルギアス」‐5章「力としての言論‐ゴルギアス『ヘレネ頌』」
アリストテレスの『二コマコス倫理学』と納富 信留氏の『ソフィストとは誰か?』を交互に読み進めている。今回は、後者の第1部第4章‐5章を読む。ソフィストへのこれまでの想いが急降下する内容だった。 ■概要 ゴルギアスはプラトンが著作の中でソクラテスの対話相手として登場させた人物というくらいソフィストを象徴する人である。シチリア島東部のレオンティノイ生まれだったがシラクサに占領されて祖国を失い、流浪になったことから各国をソフィストとして渡り歩き、多額の授業料を得た。特に活躍したの