トルコロック

フリーランス漫画編集者。趣味は写真。http://www.flickr.com/pho…

トルコロック

フリーランス漫画編集者。趣味は写真。http://www.flickr.com/photos/cosmiclab/

最近の記事

あるかっこいい女の子へのラブレター

僕が通っているとあるBarに、週に1回くらいの頻度でバーテンをやっている女の子がいる。大学の後輩ではあるけれど、歳は15歳下。初めて会ったときは、まだ彼女は大学生だった。 彼女がBarに立つときは、ほぼ通っている。なぜ通うのかはいろいろ理由があるかもしれないけれど、一番は「彼女がハマっている音楽や映画をおすすめしてもらう」ことだと思う。 とくに音楽に関しては、彼女がおすすめするロックのミュージシャンがとっても良くて、そのミュージシャンを大好きになってしまう。僕は90年代ま

    • 写真を撮ることの手軽さと自由さについて

      大学生のころの写真の授業がきっかけで、父から譲り受けたCanonのA-1を使って写真を撮り始めた。とにかく撮るのが楽しくて、勢いにまかせて若手の登竜門の某コンテンストに応募。だけど審査員からは辛口なコメントが多く、心が折れた。それ以降、写真を撮ることは少なくなっていった。20代のゲーム雑誌のライター時代、取材用にコンパクトデジタルカメラを使ってはいたものの、それだけだった。 再び写真が好きになったきっかけは、「インスタグラム」だったインスタグラムというスマートフォン向けのカ

      • Barに通う理由

        僕は、ほぼ毎日仕事が終わったらBarに通っている。Barが数百軒と集まる新宿ゴールデン街か、上野は湯島にあるいきつけのBarだ。 頻繁に通うようになったのは、離婚後だ。家に帰ってもただひとりぽつんとしているのは、とにかく寂しい。妻子がいなくなったあとのひとり暮らしというのは、例えば学生がひとり暮らしをはじめるのとは心境が異なるのだ。 Barに通うといっても、飲むのはジンジャエールをはじめとしたソフトドリンク。過去に三日三晩飲み続けて倒れるという「連続飲酒」をやらかしており

        • 娘と会った日のこと

          1年半ぶりに娘に会ったときのことは、今でも鮮明に覚えている。娘が「パパ……」と言って走って抱きついてきた。僕の存在などとっくに忘れているだろうと思っていたので、僕はただただうれしかった。この1年半の間、とても苦しかった思いが霧散していくようだった。 そのときの娘は4歳になるちょっと前で、彼女がいなくなった2歳半のときとは違い、ちゃんと会話が成立した。スマホのカメラを向けるとピースもした。 公園で遊び、美術館に行って、その後マクドナルドでご飯を食べた。そして、別れ際に娘は「

        あるかっこいい女の子へのラブレター

          うつ病と仕事と私

          僕は仕事がきっかけでうつ病になった のっけから「仕事でうつ病になりました」なんて告白しているアラフォー男の書くことなんて、誰が読むものかと一蹴せず、ちらっとでもいいので目を通してほしい。僕は、精神的な病気に悩まされている人、そうじゃなくても何をやってもうまくいかず、「成功体験」を積んでこれなかった大学生にも向けて書くつもりだから。 ちょっとネガティブな文章に感じてしまうかもしれないけれど、仕事で「うつ病」を発症してから10年ほど仕事をしてきた社会人の体験として一助となれば

          うつ病と仕事と私

          ひとりでいるということ

          離婚して妻子と別れ、およそ2年。やっと、ふだんの自分に戻ってきた。元妻と娘に会うことができるようになったからかもしれない。 元妻とは、ゴールデン街で飲み歩く仲になった。一緒にいた18年間は一滴も酒を飲まなかったが、酒が入ると饒舌になる。最近大手出版社に転職したので、名刺も配りまくる。こんな一面があるなんて、思いもしなかった。 娘には、3ヶ月に1回の頻度で会っている。離婚協議書で決めたことだ。会うと「パパ大好き」と言ってくれるが、果たして彼女がふつうとはちょっと違う家庭

          ひとりでいるということ