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大好きです、to you.

拝啓、僕のドラゴン。 

先日、大好きなアーティストがネットで生放送をやっていました。
泣きながら見ました。
今の僕のために作ってくれたような歌たちで、それは自意識過剰とか傲慢とかいうものなのでしょうけど、でも そんな歌たちだって思いました。

19歳で亡くなった友達に向けた曲があって、それがとても、ひたすらに響いて。
あとになって19歳で煙草吸うんじゃないよと思ったのですが、聞いている間はツッコミ係のこの私がするりと流してしまうほど、曲に入り込んでしまいました。

彼が歌った『19歳のお前』に当たるものが、僕にとっては『17歳になれなかった あの子』です。
17歳になる ほんの数日前に、大好きな大好きな彼女は、遠くに行ってしまいました。とても大好きだった。姉みたいな、親みたいな、いるだけでとても安心する、笑顔が世界一かわいい人でした。

彼女に話したいこと、たくさんあります。
高校時代は部活ばっかりしていたこと、その中でたくさん悩んだこと、その分 助けられたこと、支えられたこと。友達とはケンカもしたこと、クラスには上手に馴染めなかったのに大事にしてもらったこと。運動会や文化祭のこと。
一緒にいた仲間たちはロック馬鹿で、すっかり影響されてしまったこと。彼女と同じくらい、慕うことのできる先輩に出会えたこと。コンクールでは九州大会まで行けたこと、高校で初めて挑戦したアンサンブルが、大会には出られなかったけど、とっても楽しかったこと。

大学だって部活バカだったこと。年2回の演奏会のこと、仲間のこと、みんなと過ごした時間のこと。クラスの仲間のこと、音楽を追う友達のこと、大好きだった彼女のこと、よく行ったカラオケのこと。
ゼミの先生のこと、卒論のこと、就活のこと、怪我のこと、バイトのこと。
偶然見つけて登録したケータイ小説サイトのこと、そこで出会った人たちのこと、交わした言葉のこと、覗き込んだ欠片のこと。

卒業してから引きこもったこと、もう一度出て行ったこと、それからのいくつかのお仕事のこと、上司や同僚や先輩やお客さんのこと。
望まない受け入れ方をされたこと、それで混乱したこと、打ち明けたら、くるんでくれた人がいたこと。
高校の仲間たちと今でも仲良しなこと。
あの頃 好きだったアーティストを、今でも好きなこと。他にも好きなアーティストが出来たこと。

写真が好きになったこと。散歩が好きになったこと。自信がずいぶん減ったこと。自分を何度か嫌いになったこと。
それでも僕を好きでいてくれる誰かがたくさんいること。
親孝行したくなったこと。28歳より先まで生きそうなこと。今 大学生とがんばっていること。
これから『私』になるために、がんばろうとしていること。諦めるほどの何かを持っていなかった僕が、身の丈に合わない夢を見たいと思ったこと。

17歳の僕と今の僕は、何か変わっているかしら。
あまり何も変わっていないような気がします。それは大変に恥ずかしいことですね。でも自分が知らないだけで、変わったところもあるようです。周りの人にはそう言われます。
変わらないために変わった部分もあるのだろうし、変わりたくて変えた部分も、あるようです。
変わったことも変わらないことも、どちらも変化の結果なのだと思います。願望も込めて。

それが僕の、およそ10年間です。ちっとも空っぽではなかった。空っぽの時期もあったけど、僕にはこんなに宝物が増えました。
それを聞いて欲しい。17歳になれなかったあの子に。とても聞いて欲しい。
いつかあの子に出会えた時に、たくさんたくさん話をしたい。たくさんたくさん笑って欲しい。

ねぇ。
遅いってことは、ないよね。
大丈夫だよね。きっと。

信じてみたいのです。僕は、僕を。
君は出来ない課題は出さないって言いました。それを信じていたいのです。信じていて欲しいのです。だから「信じていてね」って言えるような、そんな自分でいたいのです。
僕は僕になりたいのです。

この世は地獄だ、と君は言いました。きっとそうなのだとも、少しだけ分かりました。でもこの世は地獄なんかじゃない、とも、同じくらい思います。
だって君みたいな人がいるから。
僕みたいな人を愛してくれる人が、たくさんいるから。
そんな世界でくるくると生きて行ける僕は、とっても幸せ者なのです。

僕は27歳になりました。
27歳の君よりずいぶん大人げない27歳だし、17歳になる直前の あの子にも及ばないような27歳だし、世間一般の27歳には顔向けできないような27歳ですが、僕は僕として歩いていきます。
これオンリーで生きて行きたい、と思える何かと出会えるように。

そんなふうに思えるのは、君が僕に、たくさんのきっかけをくれたから。
だから、本当に、ありがとう。
いつか立派な絵にしてみせるから、その時は どうか、見てやってください。

それでは、また。
良い夢が見られますように。

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