いつか見た雪のような。

今日はとっても雪でした。
日本語として成立してないけど(笑)、そうとしか言いようのない雪だったの。
写真を撮りたい瞬間がいっぱいあったのだけど、手袋から抜け出せないから撮りませんでした。

どこもかしこも真っ白で、ここいらでは見たことない大きさの雪が ざんざん降っていて、君と雪を待っていた頃のことを思い出しました。

あの頃の僕ら。
いつも雪を待ってた。

心待ちにしていた雪は数えるほどしか降らなくて、でもその数回だけで僕たちは生きながらえることが出来た。
大げさに聞こえるだろうけど、ほんとうに、それくらいの気持ちだった。

あの頃の僕たちは、それぞれが何でだか冗談みたいに辛いことやしんどいものと向き合っていて、それだけで手一杯で。
手一杯なことを責められて、言い訳もできず、だまって笑って立ち尽くしていた。
それでも雪は降り続け、すべてに等しく降り積もった。

それで赦されるような気がしてたんだ。


というような文章を書いたのは、あの頃の僕です。
その只中にいながら、まるで過ぎ去ったあとのような言葉ばかりを並べていた。
いつもそうでした。それを君だけは笑わずにいてくれたことも。


そろそろ、あの頃の倍の年になります。
今ではずいぶん単純に雪を楽しめるようになりました。今のほうが子どもっぽいかもしれない。
それでも雪を見れば『あの頃』を思い出すし、思い出せば今でもだいぶ苦しい。切ない。


君はどうでしょうか。
今 雪を見て、何かを話すでしょうか。

静かで白く、孤独のような世界で、ようやく誰かに巡り会えても孤独のままだった私たち。
孤高と呼べるほどの芯もなく、誰かに出会えてほっと緩めるだけの思いやりもなく、けれど頑なさだけはあったから、どちらかに偽装する真似だけはせず。
あとひとかけらだけ何かがあれば どこかへ踏み出すことも簡単だったのに、そのほんの少しの足りなさで どこにも行けなくて、ぎゅっと足を踏ん張っていた。
そんなところのある2人でした。
思い出しても私は、あの頃の私が好きです。あの頃の私たちが好きです。
あの頃の私に、あの頃の君がいてくれて良かった。
ほんとうによかった。


今の私には、雪だねと話したい人が、君の他にもできました。
雪のよく降る場所にいた人です。雪を見て何を思うのか、どんなことを思い出すのか、どんな気持ちになるのか、聞いてみたい人です。
僕らの知らない雪の話を、きっとたくさん聞けるでしょう。

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いつか見た雪のような。

小李ちさと

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小李ちさと

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