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こっそりと、お手紙。

春の始まりのようだなと、あなたを見るたび思います。


三寒四温が続いたあとの、もうこれは寒くならないぞ、このまま春が来るぞ、っていう予感が確信になった日。
ひだまりはぽかぽかとして、穏やかで、体が芯からゆるんでいく。
伸び始めた草花、這い出してきた虫たち、小さなものたちの命の気配。匂い。今年はじめてのモンキチョウ。
そういうあれこれに嬉しくなって、ゆっくりとやさしい気持ちになる。そんな日とおんなじ人。

だから私はあなたといると、しんから嬉しい。
遠慮なく落ち着いて、安心してゆるみきってしまうのです。
じんわりとしみこんでくる日差しみたいに、やわらかく幸せで満たされていく。いやな気持ちも、かなしいことも、雪解けみたいにきらきらと流れていく。あなたといる私は、自分でもびっくりするほど のびやかです。
どうしてそんなに、ひたすら あたたかいのでしょう。不思議でなりません。やっぱり3月生まれだからかなぁ。私、11月の、夕方生まれだし。


きっと まっすぐに育ってきたんだろうなぁと思うのです。
まっすぐに、まっとうに、正しく物事を乗り越えてきたのだろうと。悪い出来事や負の感情がないわけではなくって、そういうものとでさえも、正しく向き合ってきたのだろうと。
いちいち捻じれて拗らせた私とは まったくもって正反対なので、うらやましくって しかたありません。
それは私には ないものなので、だから私は、あなたが欲しい。


ほらね、こんなふうに、素直にわがまま。


そういうこと、ぜんぶ あなたに、いつか言えるかな。
言ったら あなたは、どんな顔するかな。
ちょっぴり たのしみです。ふふふ。

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