また、森を歩く。

画像1 これからまた森へ。きっと、朝から雨。どこの森かは、まだわからない。でも多分、初めての場所。
画像2 葉は土に。実も鞘と葉の奥へ沈む。順に次の生命をくるむ。よくよくみると、その境界ははっきりしない。どこからが生でどこまでが死なのか。ひとの切り分け方では、こぼれ落ちて霧散してしまう。
画像3 そうなるべくして出来上がった色・かたち・匂い。湿ったざらつきと冷たさ、このビクともしない重量、根の張り。曖昧さとは無縁。
画像4 耳には届かない音色。見える音楽。これもわたしの一部になるんだろう。
画像5 初めての道。その奥の奥に吸い込まれる。赤や黄、茶の円がもう一つ向こうの曲がり角へ招く。行くも引き返すも、どうするか自分で決める。
画像6 まず黒い窪みはのぞいてみる。そこには、ひょろりとした草の芽や枯葉、青や茶の木の実が身を寄せ合ってたり、小さな虫や焦げ茶の蛙なんかがいたり。気まぐれな訪問者を驚かせ、風通しの良過ぎた胸の隅っこを満たす。
画像7 歩こう。気を持たせる葉の一枚一枚がゆっくり降りてくる真下を。また違う表情で大きな扉に変わって迎えてくれる。
画像8 ゆっくり眠った後に、どんな鳥の声と沢の流れが、雨の森を縫いあげるだろう。これから始まる朝に。

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