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ありきたりな隙間。

枕元に種。
2度も。
踏んで驚き、2度目は100粒以上か。
これはただ事ではない。
心せよ。
ただ事ではない。

生まれてすぐは
ただただ
ただただ
光の渦
上も下も
右も左も
過去も未来も今すらない
ありすぎて
ない

時間とかいう
わかったようなわからん中に
押し込まれ、
押し合いへし合い
押されて
つぶされ、
押して
落ち着かない、
居場所を一瞬つくる。
すぐ押される。

そして、
あゝ
自分はここにある。
生きてんだ。
そう気づいて、
また押し合い
支え合い、
いのちの重みを
また別の人の背中越しに伝える。

思えばあの渦からここまで
なにも変わらない。
変わったのは
かけるメガネ。
光に重さが生まれて
その上澄みと沈殿。
世界が分かれ分かれて
上をすすっても下の味
下をすすって上の味が
膨らむ。

なにも変わってないけれど。
掻き回す手にこもるなにかが、違う。
この手は、いま、なにを、掴んでいるんだ。
開くのが、こわい。
指の間から、なにを見届けることになるのか。
だれも知らない。
知りたくない。
ただ、明け方の澄んだ空気を吸いたい。

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