97. 低濃度アトロピン0.01%は,2つの試験でAL進行抑制効果がなく,0.05%による治療効果は良好であった。メガネ(HAL,DIMS)やコンタクトレンズ(MiSight,Biofinity)は,アトロピンと比較して同等の治療効果をもたらすと考えられる

Effectiveness of myopia control interventions: A systematic review of 12 randomized control trials published between 2019 and 2021

Lanca C, Pang CP, Grzybowski A. Front Public Health. 2023 Mar 23;11:1125000. doi: 10.3389/fpubh.2023.1125000. PMID: 37033047; PMCID: PMC10076805.


目的:近視進行をコントロールするための介入の有効性を調査すること。このシステマティックレビューでは,近視進行度(D)および眼軸長(AL)伸長度(mm)における治療群と対照群の平均差(MD)を主要アウトカムとした。

結果:以下の介入が有効であることが判明した(p < 0.001):
高度非球面レンズレット(highly aspherical lenslets:HAL, 0.80 D, 95% CI, 0.77-0.83; -0.35 mm, 95% CI -0.36 to -0.34)
MiSightコンタクトレンズ( 0.66 D, 95% CI, 0.63-0.69; -0.28 mm, 95% CI -0.29 to -0.27)
0.05%低濃度アトロピン (0.54 D, 95% CI, 0.38-0.70; -0.21 mm, 95% CI-0.28 to -0.14)
Biofinity +2.50 D(0.45 D, 95% CI, 0.29, 0.61; -0.24 mm, 95% CI -0.33 to -0.15)
defocus incorporated multiple segments [DIMS](0.44 D, 95% CI, 0.42-0.46; -0.34 mm, 95% CI -0.35 to -0.33)
オルソケラトロジー(-0.24mm, 95% CI -0.33 to -01.5).

結論:低濃度アトロピン0.01%は,2つの試験でAL進行抑制効果がなかった。低濃度アトロピン0.05%による治療効果は良好であった。メガネ(HAL,DIMS)やコンタクトレンズ(MiSight,Biofinity)は,近視の進行を遅らせるために,アトロピンと比較して同等の治療効果をもたらすと考えられる。

※コメント
0.01%よりも0.05%アトロピン,そして特殊加工眼鏡でより高い近視抑制効果が得られるとのこと。常に情報をupdateする必要がありますね。
(2023年4月現在)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?