僕の上で

《小説》

ミキは言った。

「わたしのどこが好き?」

「鎖骨から頸のあたりの白い肌。」

「だと思ったわ。」

「それにO型だしね。」

「あなたはB型。」

そう言って見下ろしたミキの額にウェーブのかかった前髪がかかった。

窓からは朝の光の粒が飛び込んできていて、身体の輪郭にそって後光が差し込んでいた。

窓は30cmほど開いていて、そこから吹き込んでくる初夏の風がレースのカーテンを、まだ男を知らない女子高生のスカートみたいにゆっくりと膨らませたり、しぼませたりしていた。それが、水槽の中をゆっくりとたゆたうクラゲのようだなぁ、ってぼんやりみつめていた。


僕らみたいなマイノリティがパートナーを見つけるのはそう簡単じゃない。

男子校に入った理由に、僕の性癖が関係していたのかどうかはわからない。

でも、三木と僕の出席番号が続いていたので、クラスで席が前後になった瞬間に、僕らはその独特の氣を感じることができたのだ。

僕の前でだけは、彼は言葉遣いが女性のそれになる。

高校生活が楽しいものになる予感がしていた。

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Quad Jey

Instagram: @qj_335 "All journeys have secret destinations of which the traveler is unaware." Martin Buber

あいうえお物語

あいうえおを網羅した登場人物。実はたいして意味はない。

コメント4件

ごふっ!Σ(゜Д゜)な、なるほどW !
かなり強引ですね。僕は男子高だったのですが、こういう同級生はいなかったと思います。
意外な展開!でも、耽美ですね。Hige-meganeさんの作品群が素敵すぎて、過去に遡って今さらながらぽつぽつと読ませていただいています。
もう、本業が忙し過ぎて、ずっと何も書けてなくて、すみません。そろそろネタ切れですよね。読んで下さる方がいると、新作書くモチベーションになりますね。なんか書くように考えてみます。
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