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エンジニアの単価とマージンの話

若い人、特にエージェント、人事に携わる方への参考になるといいかなと思い、書いてみました。
エンジニアのマージンと給与の話です。

一般派遣の営業だと意識しているようですが、SIerの人事だとどうも意識していない感じがして。
まず一般派遣のマージンはいまは30%から40%くらいが相場です。
気になるかたは一般派遣はいまは法律で平均ですがマージン率を公開しています。
これは話しづらいですが業務委託はこのマージンの公開の必要がないです。
業務委託のマージン率はわからないです。
多分、一般派遣より高いマージンでやっているところがあるのが働いたことがあるものの感覚です。
ただ、一般派遣はどうも見ていると労働者に高い時給を払うために30%より低いマージンでやっている案件もあるような感じがします。
例えば、一般派遣で時給2,500円だとすると、派遣先から派遣元へ払われる時給はマージン30%だと3,250円です。
これが派遣先が派遣会社に払うのは52万円です。
労働者の給与が40万円です。
マージンが12万円です。
これも言いたいことなのですが派遣会社のマージンには労働者の社会保険、年金などもありますし、さらに営業、バックオフィスの人件費もあります。
派遣会社はそんなに儲かりません。
営業の担当する人数はひとつ目安があって1ヶ月で会うことができる人数まで。
30人を担当している営業はそこまでいないです。
売り上げは一見、多く見えるのですが、派遣会社に入る額はそんなに多くないです。

ここからはSESとの比較の話です。
SESを使わないで一般派遣を外部要員として使う企業がありますよね?
あれもともとSESは法律的にそんな契約は存在していなくて、法律的にちゃんと定められている一般派遣の方が安心です。
一般派遣が安いから使うのではなくて商流もシンプルになるから使うのです。

最近、SESをやっていないのですが、SESのマージンは一般派遣よりも高いです。
ただ、これも難しいところがあって、例えば1つの会社から複数人を送り出す時にリーダークラスなどは給与も高いのでマージン率は低くなります。
コンサルファームだとこれをならしてマージン50%ぐらいでした。
難しいのがいまの保守・運用・BPOのSES。
あれでお客さんが商流をシンプルにして単価を安くしようとしている。
どうもこの世界が単価60万円以下でやっているようです。
これだとSES企業は給料を払えないです。
年間で一人あたり売り上げ月60万円で720万円だと、給与で500万円までぐらいしか払えないです。
これは東京価格で地方はもっと低いです。
これだとSES企業は儲からないです。

まぁ、最近のSIer・SES企業の人事がずいぶんと傲慢になってきましたが、単価80万円を取れないような仕事でよくわがままを言うなと思います。
エージェントはエージェントでそんなに都合のいいスキルの人間がいるわけないのに企業の言うことをそのまま言ってくるので、エージェントも傲慢になってきているように思います。
まずは単価をあげられる仕事を提示して給与保証できる仕事の話をしてほしいです。

結論はここですけど、富士通が保守・運用・BPOから撤退する方向なのが単価の上昇が望めないからです。
富士通が撤退するということは、保守・運用・BPOのSESは単価が上がらないということです。
まだ、よくわかっていないのですが、それでIT大手がはじめているらしいのが「オファリング」です。

最後に個人的な意見です。
正直、フレームワークやパッケージしかメンテできないひとの単価をあげるのは難しいと思います。
本来、SEの仕事はソリューションであってお客さんの要望をシステムにすることです。
それができない人間が多いのが現状です。
そりゃ、業界がダメになります。
メインフレームからERP・Y2K対応の頃のSI業界はこういうソリューションの仕事をしていました。

以上、若手エージェントや人事に携わる方に参考になる内容をお伝えしました。
一般派遣とSIerのマージンについて解説しましたが、一般派遣のマージンは現在30%から40%程度です。
また、業務委託のマージン率は公開されておらず、より高いマージンで行われているケースもあるようです。
一般派遣は労働者に高い時給を払うためにマージンを抑えるケースもあると思われます。一方、SESでは単価が低下しており、給与が上げられない状況となっています。
これにより、富士通の保守からの撤退やオファリングの導入が進んでいます。
エンジニアの皆さんには、自身のスキルを磨くことやソリューションの提案力を高めることが重要です。
是非、他の記事やnoteの更新もチェックしてみてくださいね!

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