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ぼくと仕事。①

ぼくは営業の仕事をしている。
無形商材を扱っていて毎日数字に追われている。
今年で5年目になる。

新卒からここまで辛いことのほうが多かった。
何も考えずに輝かしい将来だけを
見つめていた1年目。
コロナの影響もあり絶望を味わった2年目。
何とか一念発起し、充実した3年目。
良くも悪くもなくただ月日が流れた4年目。

そして5年目。
僕は今の会社を辞めるつもりだ。
入社前から3年目、5年目、7年目、10年目で
自分のキャリアを考えると決めていた。
臆病で慎重派の僕のことだから
10年経ってもやめることができなかったら
一生この会社に勤めることになる
と思っていたので
5年目のタイミングで
新たな挑戦をしようと思えたのは
自分でも以外だった。

入社当時と比べて自分の中の
定義がいろいろと変わったと思う。
23歳の僕は社会人になったら営業職に就き
多くの契約を取り、表彰され、管理職になる。
父の背中を間近で見ていた
僕にとってこれが『当たり前』だった。

大学の友人にも営業が向いていると
言われていたし、疑う余地すらなかった。

というのも、大学のころの僕は
先頭に立つタイプで
お喋り上手の言わばリーダー的存在だったことを自負している。

これが周りから見た自分であり、
自分自身もこれが素の自分であると思っていた。
こんな自分が好きだったし
社会人になっても変わらない。そう思っていた。

ただ、そんな自分とは
入社してすぐにお別れすることになる。

一部上場企業で同期は500人を超える。
自分より話が上手な人、明るい人、
リーダーシップのある人はそこにたくさんいた。
そこで出会ったのは控えめな自分。

前に立つより目立たないほうを選び、
誰からも嫌われないように立ち回った。
そんな生活を送って2年目になったころ、
当時の課長に
「お前、メンタル弱すぎだろ。」

胸にナイフを刺された気分だった。
信じたくなかった。信じられなかった。

でも、客観的に自分を見てみると
納得せざるを得ない部分がたくさんあった。
怒られるのが怖い。
ノルマを達成できないとくよくよする。
人に嫌われたくない。

周りの目を気にして自分のしたいことがわからないのが本当の『僕』だった。

そんな受け入れがたい自分と
仲良くなれたのは4年目になったころ。
メンタルが弱い自分はダメだ。直さなければ。
もっと強くならなければ。
という使命感からメンタルの本を読み漁った。
そこで自分はHSPだということが分かった。

『HSPは障害ではなく特徴』であり
活かせることがたくさんあると
そこには書いてあった。

メンタルが弱いと言われてからの2年間、
自分を否定し続け
短所を直そうとばかりしていた自分には
目から鱗であった。

HSPを活かしたいと思えたのもこのころだった。



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