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ヘタでダメな骨折といい写真

先日、幡野広志さんのワークショップに参加してきた。
ヘタだけどいい写真をそれなりに撮ることができるコツを教えてもらえる。
フジカラー樹木希林さんのようなゆるい感じのワークショップ。
参加したい!って思うようになったきっかけはカメラを使って、写真を撮ることが多くなったことと、幡野さんのことが好きだってこと。
幡野さんの写真、すごく良いじゃん。
かっこつけてない感じだけど、格好が良くて、エッジは効いてないけどてグッと優しさが効いてて。色がどぎつくないけどシャープ。わざとらしくないって感じが僕は大好き。僕の眼に優しい。
そんでもって添える言葉はお風呂入ってるみたいでちょうど良いの。ちょうどいい。
いい湯加減のお風呂に入って、話も聞けるならワークショップに参加したいじゃん。
でエントリー合戦、三度目の正直でやっと打ち勝って、参加できました。

僕の仕事はオートバイの修理と販売。ひとり親方のバイク屋さん。
お客さんやオートバイ修理の作業中、旅行中の写真を撮るのは好きだったけど、全部iPhoneで撮ってた。カメラで撮るって行為は娘の運動会や卒業式くらい。それもビデオで録るのが多かった。

4年に一度の怪我


2021年10月末にモトクロスでヘタでダメで派手な転倒をして右肩を大きく壊しちゃった。
肩から腕が脱臼して受け側の骨が割れて吊ってる腱板がバッチーンって4本切れちゃった。

手術後、病院にて(2021年11月)

利き手側の右肩を壊して、しっかり固定しているので修理できない。
伝票は書けないし、パソコン作業と食事は左手。
うんちしてもお尻がまとも拭けないつらい日々。
オートバイ乗り出してから4年に一度必ず骨折するポキリンピックマンなんだけど、鎖骨やあばらと違って今回はきつい。
右手をおへその高さくらいから上に持ちあげることが全くできない。
結局、右手が胸まであがるようになるまで大体一年くらいかかったかな。
軽作業くらいしかできず、エンジンの分解組み立てやバイクからエンジンを下ろしたり載せたりできないし、車検を受けるためにお客さんのオートバイをトラックに載せるのが厳しいっていうか無理。
毎日できることが少なくて暇。
オートバイ乗れなくてつまんないしね。
でもお客さんたくさん遊びにきてくれたり、どこかに連れて行ってくれたりしてありがたかった。

カメラを持つきっかけ

オートバイでレースに出るお客さんが多いので「じゃ応援に行くね」って。
レース会場に行くなら応援だけじゃなくて、みんなの写真を撮ったらいいなって。
それが2022年10月。

妻が写真を撮ることを趣味にしようとして買ったけれど、すぐに使わなくなってしまったカメラがあること知ってたので、それを持ってレース会場に向かったわけ。
「お客さんの応援で写真を撮ってあげたいからさ、ちょっと借りていい?」って。
カメラを使って撮るってなっても、いろんな設定は買ったままだし、上についてるダイヤルをクルっと回して人物アイコンの位置にするくらいしかわからないし、そこの違いが理解できていないし理解しようともしてなかった。
iPhoneはアプリ開いて、そのまま良い感じで撮れし、いつも持ってるからカメラは使わなくなるよなって。

で借りたカメラがこれ。

僕にとって偶然だけど、このカメラの良いところがファインダーを覗かないで済むこと。
まだカメラを目の高さまで持ち上げることができない。
バックモニターがあって、しかも可動式で腰の高さでカメラを構えていればなんとなく撮れる。
それがすごくよかった。

なんでもいいから写真を撮りまくる

撮りに行ったレースが少し他のとは変わっていて、速さを競うレースじゃない。
山の中を走るんだけど、大きな石を越えたり、急な斜面を登ったり降りたり、押したりして一周できたら「無事に完走できたね、おめでとう」って感じのレース。

山の中をぐるっと使うレースだから、観る側は一箇所にとどまってレース全体が見渡せる訳ではない。
観る側はバイクでなく、自分の足で山を登ったり降ったりする。
レースをする側もレースを観る側も、ちょっとハードなレース。
ハードエンデューロっていうレース。レースっていうかイベントって感じかな。
また面白いところが主催者側がいうのは「出る人も見る人も全員が優勝」
レースに出場するのは楽しいし、他人と競って勝つことが楽しいのもありだし、急な坂を登ることができなかったことも楽しんで欲しいし、観に来た人は頑張ってる人や苦しんでる人の写真を撮ってたり、声を出して楽しんで、そこにいる全員が楽しんで良い思い出にして最高だよねっていうイベント。
写真を撮るって行為も大事にしていて「あなたが撮った写真が出場者の思い出の写真になる。ピンボケでもなんでもいいからアップして。それが誰かの唯一の写真になるかも。」って。
で当日、カメラ持ってレース会場にいき(連れて行ってもらい)そこで撮った写真がこれ。

ピントが合ってるかどうかなんて離れた位置でカメラを持つ僕にはモニターが小さいし、画角もよく分からない。
でも、じゃんじゃん撮りまくって、家に帰って確認したらほとんどブレブレだし、ピンボケだらけでこんな感じ。
でもピンぼけでもなんでもいいから撮った写真をSNSにアップするとたくさんの人に喜んでもらえた。
会場に行ってよかったし、たくさん撮って公開してよかった。
写真を撮るの楽しい!

もうひとつのきっかけ


カメラで撮ろうって思ったきっかけは骨折だけど、それだけじゃなくて幡野さんの写真と文章が好きで写真集や本をたくさん読んでいたから。

幡野さん見つけたきっかけはなんだったかなぁ。
あんまり覚えてないけど、骨折する前の2020年8月に京都へ写真展を見に行ったことは大きな思い出。

2020年8月21日


TOBICHI京都に名古屋からカブに乗って友人と一緒に行ったの。
たくさんの写真を見て、シールを買った。
そして会場に置かれていたメモに感想を書いて京都をぶらぶらして往復300km位の楽しいツーリグをして帰った。
カブの燃料タンクは小さいので、きちんとガス欠もしてスタンドまで押した。

後日、幡野さんの手元にメモが届いたのかな?
読んでくださった感想を僕のメモと一緒にツイートしてもらえた。
僕はオートバイが大好きで仕事にまでしてしまっている。
それを使って旅をする楽しさに共感してもらうことができて、このツイートとっても嬉しかった。

カブと写真


TOBICHI京都に行った頃はiPhoneで写真を撮ってた。
大好きなカブは写真撮るのに相性がいいの。
「いい景色じゃん」って思った時にギヤ入ったままでも、ささっと道路の端に停めて写真が撮れる。
いちいちクラッチレバー握って、そこからギヤをニュートラルにしてという動作がなくて、ギヤ入ったまま停まって写真をパシャって撮れる。

レンズっていうやつは大事


話戻すけど、レースで写真を撮った後にハプニングが起きた。
友人に一人、カメラにとても詳しいのがいて(笑)
レース当日は、晴れだろうが雨だろうが、天候に構わず写真をむちゃくちゃ撮る、マジで撮りまくる。
山の中のレースなので泥とか雨水とか容赦なくカメラにかかるので何年目のカメラはわからないけど、とうとうカメラ本体が壊れちゃった。
新しく買う予定のカメラには、壊れちゃったカメラのレンズが、もう付かないからって、僕に貸してくれるってなったの。
これがとてもかっこ良いレンズ。最高。
で、カメラがぶっ壊れる前に僕を撮ってくれた。
その写真が良くて、嬉しくてツイッターもnoteにも使ってる。


そのレンズを使うようになって、すごく撮る枚数が増えた。
自分で撮るようになると気になってくるのが幡野さんの写真はどれも色味が僕にとって嫌な気持ちにならない。
僕は色覚障害、昭和でいう色弱。
種類で言うと赤緑色弱。
赤と緑の差異がとてもわかりにくい。
絵を描くと色を塗ると緑の木々が茶色か赤か緑か分からないし、パレットにいったん色出しちゃうともう全然判断つかない。
「このパンツの青、いい色!」って思って買ってはくと「紫のパンツ履くなんて、あら珍しいね」って妻に言われちゃう。
中学で家庭科の時間に枕カバー作ってて、宇宙戦艦ヤマトの古代進の髪の毛を茶色と緑で二色の刺繍糸で仕上げて先生に笑われた。

今見てもわからない


車に乗るようになって駐車場の看板問題
満車の赤と空車の緑がさっぱりわからない。
色味でいい思い全くないんだけど、なんでか幡野さんの写真は見てて色味にやな気持ちが起きない。どなたかがおっしゃってた濃度ってやつかな?
理由は今でも分からない。
自分で撮った写真もそうならないものかと撮って、アプリで色味を触るとなんか強くて奥行きのない、ただただ濃い写真が出来上がる。
色弱矯正メガネを数万円出して買ったはいいけど「おーこれがみんなが見る色なのか」って感じて感動したけど、全ての色に補正がかかって見えてる白までが補正がかかる。
これが苦手でほとんど使わない。
なんとかなんないのかなって思ってる頃に幡野さんのワークショップ開催の告知。
救世主ここに現るって感じで早速、申し込み開始。
しかーし毎回、手続きギリギリのとこまで言って定員割れ。
で対策して、やっと申し込みが最後までできて、参加できたのが2024年3月10日。
って感じで、いよいよ当日を迎えた。

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