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Tower of Powerは世界最強のアンサンブル

Tower of Powerは完璧なバンドだと思う。
何よりも完璧なアンサンブルのホーン、タイトで軽やかなリズムセクション、ソウルフルな歴代ボーカル、それらを含めて何をとってもカッコいい。

今日は1993年にリリースされたアルバム”T.O.P”を聴いている。1993年なので、今から30年前のアルバムということになるけれど、Tower of Powerのサウンドは古くならない。

この頃はまだロッコも健在でベースを弾いていた。

私は、このアルバムがリリースされた頃に札幌でTower of Powerのライブを聴いていている。友人がFM放送のプレゼントでチケットを手に入れてくれて、聴きに行った。

それまで私は、こんなにカッコイイバンドが世の中にいるということを知らなかった。すすきのの「みよしの」で餃子カレーを食べて腹ごしらえをした後に会場に向かった。開演前のダークブルーのステージには管楽器がスタンドに立てられて並べてあって、これから何かすごいことが始まるような予感がした。

ライブが始まり、その予感は的中した。すごいグルーブでソウルナンバーを演奏するTower of Powerに私は圧倒された。分厚いホーンが、ピッタリと揃っていて、本物のライブバンドの凄さを感じた。ほぼ最前列で聴いていた私は、中学生で、踊り方すらわからなかったけれど、とにかく体がグルーブに負けて踊るしかなかった。

足元にセットリストが置いてあり、確か20曲ぐらい書かれていたと思う。"Souled out"から始まったステージはどんどん熱くなる。すぐそこで世界で最もカッコいいソウル・ファンクバンドが演奏しているのだ。Tower of Powerを知らない私にもそのことはすぐにわかった。

セットリストはアルバム”Souled out"と”T.O.P”からの選曲だった。どの曲も初めて聴く曲ばかりだが、すぐに好きになった。

Tower of Powerのアルバムは札幌のレコード店になかなか売っておらず、すぐに手に入れることはできなかった。初めて彼らのアルバムを買うことができたのはその約3年後だった。”Ain't Nothin' Stoppin' Us Now”を購入した私は、そのアルバムを何度も何度も聴いた。
そこには、あの夜に聴いた世界一カッコいいアンサンブルがあった。

私がトランペットという楽器に魅せられ、今でもトランペットが好きなのはあの夜Tower of Powerのライブを聴いたからだろう。間違えなく、あの夜に聴いたホーンセクションは私の音楽への情熱を強く推し進めた。

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