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タスマニア

(67番)  2017年   11月

タスマニアへ行ってきました。
オーストラリア最南端にある島の州で4割が国立公園や自然保護区に指定されています。その形とリンゴの産地であることから「アップル・アイランド」とよばれています。

今回は第一の目的が「タスマニアン・デビル」と見ることと、2番目が国連にも認定されている世界で一番きれいな空気の下で「石炭袋という暗黒星雲」を見ることでした。
この星雲は南半球でしか見られないために、これまでもあちこちで挑戦しましたが、ツバルでちょっと見えたくらいで、もっとハッキリと見てみたいと思ったのです。

今回の参加者は全員で22名でした。
弾丸ツアーなので、観光は実質3日間のみですが、時差が1時間しかなくて身体的には楽です。オーストラリアは7回目の訪問です。

今回のルート

1日目 11月24日
✈ 20:20 発 成田: カンタス航空(A330-200)
          使用する機材の到着遅れで1時間出発が遅延

2日目 11月25日
  09:00 着 メルボルン

国内線に乗り換えるのに、添乗員さんは我々がスーツケースを持ったまま、あちこち引きまわして、最初、どこへ行くのかと思った。
と言うのも機内で乗り換えのターミナルのアナウンスがちゃんとあったのに、聞き逃したのかな?

✈ 11:10 発 メルボルン: ジェットスター航空(A320)
  12:15 着 ローンセストン(タスマニア州北部の都市)

🚌 クレイドル・マウンテン(世界遺産、標高1,545m、2時間かかる)

昼食はバスの中でお弁当(おにぎり)

ダブ湖周辺の散策
ここは氷河の浸食作用で形成された湖で古代から残る熱帯雨林の中をハイキングができるように整備がされている・・・と思っていたら、
「え、ここの滞在時間が10分で森の中には入る時間がない?・・・」
と言う訳で、湖に近づいてクレイドル・マウンテンを眺望しただけ。
曇天だったが、何とかクレイドル・マウンテンのゆりかご形の稜線は見えた。
下調べをした時には下記の植物が見られるようだったので、楽しみにしていたのだが、そこはツアーなので仕方がない。

クレイドル・マウンテンとダブ湖

パンダニ」というタスマニア固有の植物。
これは恐竜の餌だったとかで生きている化石とも言われている。一見、ヤシの木の幹のすべてから細くて長い葉っぱがボーボーに生えているように見える。

パンダニ

南極ブナ
今から1億7千万年前までは南極、オーストラリア、アフリカ、南アメリカとインドは一つの大陸(ゴンドワナ大陸)だった。もちろん、現在、南極には生育していないが、化石は発見されている。この植物は南米辺りに行くと見られる。

タスマニアン・デビル保護センター(デビルズ アット クレイドル)
タスマニアン・デビルはオーストラリア本土では3,000年前に絶滅したそうだ。
タスマニアでも伝染病が蔓延して一時は数も減ったそうだが、こういう場所で保護をすることによって徐々に個体数を増やしている。
「デビル」というあまり響きの良くない名前は、最初やってきたヨーロッパ人が森の中から聞こえてくる「この世のものとは思えないうなり声」に「悪魔が住んでいるに違いない」と思ったからだとか。

低い柵に囲まれた中に数匹いて、我々はそこよりも少し高めのベランダから見下ろすようにして見学をする。
うわ~、いた、いた・・・思ったよりも動きがすばしっこい。
猫くらいの大きさで可愛いが、大きな口を開けて仲間を威嚇し始めるとすっかり可愛げがなくなる。
スタッフが骨付き肉を与えると物凄い剣幕で取り合って食べ始めた。
彼らはオーストラリア固有の有袋類でその顎は80度まで開き、骨まで噛み砕いてしまうほどの力がある。金属製の柵なども噛み砕くそうだ。
は~、見られて満足。

夕食: タスマニアン・ビーフのステーキ

🛏 クレイドル・マウンテン・ロッジ泊

クレイドル・マウンテン・ロッジ

ホテルの敷地内にはウォンバットやパディメロン(ワラビーの小型)などがウロウロしていた。

ウォンバット
パディメロン

夜は星空観賞の時間が設けられていたが、南十字星がかろうじて見られた。
添乗員さんは「ニセ十字」のことを南十字星だとグループの皆さんに説明をしていたが、困ったもんだ・・・

3日目 11月26日
🚌 ビノシュ(285kmで約4時間)へ向かう。

シェフィールド
タスマニア北西部のマウント・ローランドの麓にある壁画で有名な町。
人口は千人程度でメインストリートも200~300mほどしかない。
ここは1980年代初頭から画家たちがやってきて次々と壁画を描き始めた。これまでに40枚以上描かれているとか。
失礼だが、私にはそれらの絵の良さがよく分からなかった。
もっと美術的なセンスを磨かねば・・・

ウールマーズ・エステート
ご存じのようにオーストラリアは18世紀から19世紀頃はイギリスの植民地だった。
犯罪者たちはオーストラリアを開発する目的で各地に送られていった。
実はこの国の農業の発展に貢献したのが、囚人達だったのだ。
元々は豪農の屋敷跡で流刑地史跡として世界遺産に登録をされている。
現在はバラ園になっている。

ここの「ラズベリーファーム」というレストランで、昼食。
ここで他の日本人のグループに会った。
添乗員さんが説明をしている声が聞こえてきた時は「どこかで聞いたことがあるぞ」と思っていたら、今年の7月にニューカレドニアへ行った時の人だった。先方も覚えていてくれたので、軽く挨拶。
因みに過去にお世話になった事のある添乗員さん達とは、あちこちの空港や観光地で出会うことがよくある。

ロス村
ここには「魔女の宅急便」に出てくるパン屋さんに似ている「Ross Bakery Inn」という宿泊施設があり、特に日本人に人気だそうだ。
最初、オーナーは何故日本人だけに人気なのか分からなかったそうだが、宿泊した日本人からビデオが送られてきて納得したようだ。
2階がホテルで1階はパン屋さんとなっていて「ホタテ・パイ」が美味しいそうだ。
私はこのアニメを見たことがないので(箒に乗った女の子の絵は知っている)こぢんまりとした田舎のパン屋さんという感想しかないが(また、失礼)、アニメを見た人にとってはそこがいいのだろう。

ロス村のパン屋さん

ビシェノのホテル着
夜、ペンギンパレードの見学へ

専用のマイクロバスに乗ってペンギンたちがいる海岸まで移動。
食べ物、飲み物やカメラ、スマホなど一切持ち込み禁止。
海岸から少し離れた場所で待っているとペンギンたちがぞろぞろと海から戻ってくる様子が見えてきた。種類は「フェアリーペンギン」といい、
体長は40cmほど。
スタッフが動物の目に悪影響を与えない懐中電灯を照らしてくれたので、
よちよちと歩くチャーミングな姿が見られた。🐧🐧🐧
きゃ~、可愛い!!!

このツアーを主催する会社宛てにメールを送ると後からペンギンの写真が送られてくるとの事で、小さなカードが渡された。
私はとにかく、家中が写真だらけの状態なのでコンタクトを取らなかったが、今から思えばもらっておけばよかったと思う。

フェアリー・ペンギン

🛏 ビシェノ泊

4日目 11月27日
🚌 ホバート(180kmで約3時間)へ向かう。

フレシネ国立公園
ワイングラス・ベイという真っ白な海岸線が一望できる展望台があって、世界の10大ビーチの1つだとか。約30分のハイキングで展望台に到着し、久々に良く晴れたので、綺麗な海が見られた。

ワイングラス・ベイ

昼食: ワイナリーにて(サーモン)

リッチモンド
オーストラリア最古と言われる1823年建設の石橋がある。
他にも教会など、国内最古と言われる建物が多く残っていて、オーストラリア入植当時そのままの雰囲気を醸し出しているそうだ。
オーストラリアでは白鳥がいないそうで、黒鳥(ブラック・スワン)が優雅に泳いでいた。

石橋

ホバート(タスマニア州の州都)到着
1803年に入植が始まり、オーストラリアではシドニーに次いで2番目に古い街。石造りの建物が近代的なビル群の街並みに交じり、落ち着いた風情を醸し出している。

マウント・ウエリントン
ホバートの街並みが一望できる展望台がある。
標高1,270mだが、頂上は寒かった。1836年にダーウィンが上ったそうだ。

サマランカ・プレイス
開拓時代の街並みを残す倉庫街のような場所で、ショッピング。

サマランカ・プレイス

夕食:レストランにてシーフード

🛏 ホバート泊

5日目 11月28日
✈ 06:00 発 ホバート: カンタス航空(717-200)
  07:20 着 メルボルン

✈ 09:20 発 メルボルン: カンタス航空(A330-300)
  17:45 着 成田

今回、実は3つ目の目的があって、タスマニアは元上司の一人の出身地で興味がありました。
日本に来て初めて雪が降っているのを見て感激したり、新幹線に乗ってあまりのスピードの速さで椅子から転げ落ちそうになったり、会議中に地震が来て恐怖の表情になったりと
我々にとっては当たり前というか慣れっこになっていることに対しての彼のリアクションが新鮮に感じたのです。
彼自身もタスマニアの事を「誇りに思っている」と言っていましたが、全く同感です。本当に自然が豊かで素晴らしい場所です。

「石炭袋」は3日間とも、生憎の曇天で見られなくて残念でした。

写真は海外旅行50回目くらいでやめたので、旅行会社さんのパンフレットを引用させてもらいました。お礼申し上げます。

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