見出し画像

少女漫画のヒロインになりたい

自称集英社大学マーガレット学部出身の私は、恋愛は実経験なし、知識はマンガから取り入れ、いつだって私を見つけてくれる王子様を窓の外を眺めながら待っている、言わば「シンデレラ・コンプレックス」状態だった。

半年ほど前からお付き合いしている方と出会うまでは、恋愛のいろはも分からず、異性から告白されたら
「異性から!告白!された!!」
という嬉しさと興奮からくるドキドキを「恋」と勘違いしてお付き合いをし、冷静になった頃に「このドキドキは人を好きになった時のドキドキとは違うぞ…?」と気づき、ごめんなさいとお別れを告げるという恋愛を繰り返してきた。

自分の、恋に対する感情が、思ってた感じと違うことで別れを告げること。これはすごく自分勝手な上に、もちろん相手に非は全くないため、お別れするときには恐ろしいほどの体力を消耗する。しかしこれは自業自得。相手のことをしっかり考えずに安請け合いして、結局「やっぱり違いました」は相手にとって大変迷惑な話であり、今でも反省している。


人を好きになることは、本当に難しい。
なかなか人を好きになれないわけではなく、「好き」という感情を自分の中で認め、さらにその感情に「恋」と名前を付ける。ここまでの過程が難しいのである。
義務教育で教えてほしい事ランキングTOP3には堂々ランクインする問題だと思う。

ましてや私のように、中高大と女の園で育った者からすると、未知の領域。インカレサークルの飲み会は戸惑うことばかりで、緊張して、失敗もしたし、その緊張が相手にも伝わって、結局異性の友達はできなかった。

異性の友達って作るの難しくない?!
今なら「異性間の友情は存在しない」って意見にめちゃくちゃ賛成できる!!

と、今思えばかなり自分を追い込んでいた。笑

その事が、いつしか私のコンプレックスに変わった。
周りの友人は、授業終わりに飲みに行くような、夜中に電話相談をするような、「ちょっとドライブ行こうや。出て来んか」と言われるような異性の友人を着々と作っていて、羨ましいと同時に自分の不器用さに辟易した。

そしてそのたびに、
「少女マンガのヒロインになりたい」
としみじみ思ったものだ。

少女マンガのヒロインは、彼と距離を縮めるために沢山努力をするけれど、私にとっては「なんて器用に立ち回れる子なんだ…!」という感想が漏れる。
だって、彼氏になった途端に、「彼のペースに巻き込まれる」なんて言いながら、ちゃっかりしっかり彼を翻弄している。
ド器用か〜〜〜〜〜〜!!!!

彼氏になったと言えど、私は彼と目を合わせて話すのも精一杯で、気恥ずかしくて、デートなんぞとても行けないと感じる。

異性に、なるべく意識をしていないように振る舞うのも、後々「あれすごい労力いるな…」となり一人バタンキューはよくあること。
かなりこじらせている。

どうしても手に入らない、少女マンガのヒロインのような顔、性格、立ち回り。
私がそれを自分なりに手に入れて、彼に対しても、異性に対してもうまく行動できる日はいつくるのだろうと考えながら、今日もしっかりシンデレラ・コンプレックスに陥っている。


#少女マンガ #生き方 #人生 #ヒロイン #恋愛 #憧れ



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?