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クリスタルパレス U-21 定点観測

アカデミー定点観測シリーズのU-21ver.をお届けする。

本編に行く前にまず押さえておきたいのが、今シーズンからU-21のリーグであるPL2のレギュレーションが大幅に変更されたということ。

昨シーズンまでは2部制で1部14チーム、2部11チームで昇降格ありのなか争われていたが、今シーズンは2部制を廃止。全26チームを過去3シーズンのパフォーマンスに基づき5つのポッドに分け、20試合行うことでレギュラーシーズンとする

レギュラーシーズンを終えた時点での上位16チームはプレーオフに進む。なお、レギュラーシーズン終了時の上位12チームには来シーズンのインターナショナルカップへの参加資格が与えられるというものである。

詳細は以下の通り。

今シーズン、ここまでの現状

冬の移籍期間を終えての陣容

今シーズンは序盤に大きく出遅れ、14位という順位にとどまっている。
ここ数年活躍したJKゴードン、フィリップスなどが軒並みローンに出てしまった他、ラク-サキ、オゾォがトップチームに帯同するなど層が薄くなっているのは否めない。
特にCBは深刻である。一昨シーズンに活躍したオブライエン、リッチ-バガルゥのコンビはそれぞれリヨン、アクリントン スタンリーでプロとして活躍しているし、昨シーズンのグレハン、バルマーのコンビはそれぞれレンタルで武者修行中だ。その結果、本来は中盤の底、もしくはRBでプレーしているロドニーがCBを務めることがある始末。この層の薄さの中でやりくりするのか、はたまたU-18から昇格させるのか注目が集まる。
一方の攻撃陣は今シーズン13ゴールを挙げたオラ-アデボミがレンタルで移籍し、得点力の低下が不安視される面もあるが、そんな中プランチがカーライルから半年のレンタル期間を終えて復帰。モラの抜けたの穴を補うことができるか注目が集まる。

また、カップ戦も行われている。今シーズンは3つのカップ戦が行われており、2つはグループステージ突破、一つは敗退となっている。結果は以下の通り。

EFLトロフィーの敗退は相手が3、4部のプロということもあり、多めに見るとして、他の二つはそこそこ善戦しているのがわかる。
そこそこ強いけどタイトル獲得とまではいかないというのがパレスのアカデミーの現状であり、今シーズンEPLに在籍しているトップチームの中で唯一U-21の選手をリーグ戦でスタメン起用していないクラブがパレスである。
若手の育成とトップ昇格という流れはミッチェル、ラク-サキ、オゾォで出来つつあるため、彼らの成長を促す起用とそこに続く人材の育成とを両立したアカデミー運営を期待する。

Pick Up Player Jadan Raymond

ジェイダン・レイモンド 2003年10月15日生まれ 19試合3ゴール

8歳からパレスに所属し、幼い頃の自身の寝室からはセルハーストパークが見えたという根っからのパレスっ子。
父親もパレスアカデミーに所属していた経験もあるなど家族ぐるみでパレスを応援してきた。

密かな夢として個人のファッションブランドを立ち上げることを目標としており、母と共にラフ画や試作品を数多く制作している。

10番とRWGを主戦場とし、細かいボールタッチと正確な左足でチャンスを創出するテクニシャン型のアタッカー。プレースキッカーも任されている。参考にしている選手はマイケル・オリーセ。

今シーズン、スタッツ面では大きく飛躍したとまで評価することはできないが、試合中のプレー選択という面では確実に成長している。昨年まで、技術はあるが相手DFに当たり負けしてしまうという面が多々見られた。

しかし今シーズンの序盤、中盤の選手層が手薄なこともあって本来のポジションではないボランチでプレーをし、CBの間に降りてビルドアップを助けたり、前向きのプレスで相手FWを潰したりとフィジカル面が要求される場面があった。

その結果、本来のウイングや10番で起用されても相手DFに潰されるといった場面が大きく減った。相手を背負って周りを見ることができるようになったため、それに応じてプレーの選択肢も増えた。

だからと言って、スピードや足元の細かいタッチが損なわれるかというとそういったこともなく、持ち前の技術にフィジカルが上乗せされてシーズン後半は大きな飛躍が期待される。

Tik Tokは約65万人のフォロワーがおり、これはパレス公式のフォロワーの約7割、トップチーム選手のクラインのフォロワーの約270倍という数字である。


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