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2024年おすすめ新譜アルバムVol. 14: Kevin Gates「The Ceremony」

新譜アルバム紹介Vol. 14です。

今回紹介するのは、ルイジアナのラッパーのKevin Gatesがリリースした「The Ceremony」です。

Kevin Gatesはルイジアナ出身のラッパーです。

2000年代半ば頃に登場。2007年にはミックステープ「Pick of Da Litter」を発表します。その後も2012年の「Make Em' Believe」などミックステープの発表を重ね、2013年にはミックステープ「The Luca Brasi Story」が高い評価を獲得。以降も「Stranger Than Fiction」や「By Any Means」などのミックステープを発表し、2016年には初のアルバム「Islah」をリリースします。その後も2019年のアルバム「I'm Him」など多くの作品を発表。客演でもLil YachtyやRod Waveなどの作品に参加し、精力的に活動しています。

濁った低音でレゲエからの影響を感じさせる、無骨なラップを聴かせるラッパーです。表現力が高く、メロディアスなアプローチも得意としています。サウンドとしてはルイジアナマナーのバウンシーなものやトラップ、ペイン系など。ちょっと奇妙なビートも好んで使います。

今作はギターやピアノの音を使った渋めのトラップビートが並ぶサウンドで、そのラップと歌の魅力が堪能できる好作に仕上がっています。


2. Birds Calling

Starrahと302の共作。

寂しげなシンセを用いた哀愁漂う曲です。詰め込み気味のラップもしっとりとした歌も圧巻。


3. Lil Yea

Plies「Shawty」のリメイク的な曲。

ソウルフルなネタを使ったトラップビートで、フックでは原曲のメロディをレゲエっぽいニュアンスも入れつつ歌い上げる好曲です。歌い方と合う見事な選曲。


4. Yonce Freestyle (feat. B.G. & Sexyy Red)

メンフィスものっぽいトラップ。

ヘヴィなピアノと手数の多い808が効いたビートで、キャラの異なる濃厚なマイクリレーを聴かせる佳曲です。Sexyy Redのヴァースの入りが完璧。


10. Letter 2 My Fans

Einer Bandzも関わった曲。

悲しげなギターが光るトラップビートで、歌心のある表現力の高いラップが堪能できる良曲です。繊細なフックが沁みます。


12. Heal You

今作のベストトラック。

ブルージーなギターや硬質なシンセを使ったDJ Chose制作のトラップビートで、ワイルドでエモーショナルなラップと歌を聴かせる哀愁曲です。力をコントロールして歌うフックが凄まじい格好良さ。


17. Broken Men

ヴァースをメインで聴かせる哀愁系トラップ。

逆再生シンセやブルージーな味わいのギターが印象的なビートに、剥き出しのラップを乗せていく好曲です。終盤での寂しげな歌が泣き崩れを誘います。

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