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カバーアレンジ依頼案件 実録

普段職場で行うのは音楽制作依頼側
個人で行うのは音楽制作請負側
そんな両方の側面を見ている僕が、去年受けた制作依頼はどんなやり取りがあったのが書いてみます。

今回のお題は、
カバーアレンジ依頼案件 実録 です。

事の発端

別件で伺ったラジオ番組のプロデューサーとの会話で、
プロデューサー(以下P):「最近音楽活動はどうですか?」
僕 craft sound studio(以下 C):「最近こんなのやりました」と言って竹内まりやのカバーを聴いてもらう。

P:「これ、良いですね~」
  「実は今持っている番組をリニューアルしようとしていて、オープニングとエンディングテーマを新しいのにしようとしているんですよ。これ使っていいですか?」
C:「是非是非! 著作権の支払いとか大丈夫ですよね?」
  ※カバー曲で小さなFM局なので一応確認※
P:「もちろんです。
  これはエンディング向きかな~。オープニングとジングルも作ってもらえますかね~」
C:「はい、喜んで!😀」

という事で、別日に打合せです。

コンセプトはこんな感じです。

・リスナーは年齢層高めなので、昭和の雰囲気が欲しい
・番組は夜7時スタート
・前の番組からCM明けでテーマ曲が流れたとき、空気が一気に夜の雰囲気に持って行けるようにしたい
・以前使われていたオープニングテーマは竹内まりやの「今夜はHearty Party」でイントロが終わったらFadeOutしてナレーションスタート

僕からの提案はこんな感じ。

・今は昭和のCityPopsが若者の間でも海外でもウケているので、昭和のCityPopをアレンジしたものが良いのではないか。
リスナーの年齢層を広げるにも効果があるのではないか?

こんなやり取りを経て、曲は松原みきの「真夜中のドア」に決定!

という事でラフ作成🎸🎹🎷

・「オープニングテーマで頭の部分しか使われない」という公算から、サビ始まりにして最初の部分にフルのアレンジにしよう
・頭はキメで初めて番組の始まりを強くアピールしよう
・オリジナルのアレンジは、やはり80年代初頭の時代感が強く感じられるのでもう少し新しい感じにしよう(と言ってもエレクトロトラックにはしない)

1週間ほどでラフが出来上がったので、先方に提出。
聴いて頂いての要望は、

・キメ始まりは既に作っていた番組内のジングルと雰囲気が被るので、キメなしのサビ始まりが良い
・オリジナルキーとオリジナルテンポより、少し元気ハツラツな感じが欲しい

という事で僕がやったのは、

・キメを外して、ウィンドチャイムに変更。
 ウィンドチャイムは便利ですよ~。これ一発で空気変えられますから。
・キーの半音上げ・全音上げ、テンポ増しを作成。

という事で、ウィンドチャイムと半音上げのテンポそのままが通り、めでたく楽曲は完成。ここからミックスの精度を上げます。

記録を見ると5回くらいマスタリングやり直してます😅

やっぱ、ネットに上げる曲とは、ミックス・マスタリングの精度が違います。
貧弱な音響環境で聴く人が多いと思うので、それでも聴かせたい所は聴かせるといった優先度を考えたミックスとマスタリングにしてます。

この辺は自分のCDを作るときに、さんざん常連のお店で音を聴かせてもらったあと、ミックス調整をしたときの経験が活きています。

という事で、めでたく完成したオープニング曲はこちらです。

ラジオ公開初日、ワクワクしながらラジオを聴くと、、、

「頭しか使わないって言っていたのに、フルで使ってるじゃん!」

まぁ、とても気に入っていただいた証という事でありがたく受け取りました😊

使用されている番組は、
エフエム立川 「イズム」
です😀

もう1年以上たったけど、今も使ってもらっているのかなぁ~。。。😅

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