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クラサン的ロジカル耳コピ思考③~君は1000% Aメロ後編~

今回も、1986オメガトライブの名曲、「君は1000%」のコードの耳コピ実録を書いていきます。

イントロ部分の解説はこちら

そしてAメロ前編はこちら

そしてオリジナル音源はこちら

Aメロの前編のコードはこちらでした。
Em-D-CM7-Bm7
Am-Am7/D-GM7-F#m7-B7(-5)/F

前編の厄介ポイントは、2段目のAm7/DとB7(-5)/Fのところでしたね。
分数コードはポップスでは多用されるので、パターンを覚えておくと良いですよ。
分数コードに関してはこちらの記事を見てみてください。

はい、ではここから本題です。
Aメロ後半は、前半とさほど変わらない進行をしています。
ここも、前回同様ベース音を採ります。

E-D-C-B
A-B-E-D-E

という風にベースは弾いていますね。

1段目は、前半の時と同じで、
Em-D-CM7-Bm7
です。

後半は
Am7-B7-Bm/E-Em-Bm/D-Em
となっているようです。

ここでの第一ポイントは2つ目のB7です。
Am7からB7になった時、少し悲し気というか、マイナー調になりませんか?
少しキュンとするというか、そんな感じしますよね?

このキュン成分が平行調のマイナー感を強く押し出すマイナー調のドミナントセンブンスです。

B7の次のBm/Eは実は、Em9(3度抜き)とも考えられます。
つまり鳴りとしては、Emの雰囲気がベースにあるコードなのです。
そう考えて、もう一度このコード進行を見てみると、
B7-Em9となって、EmキーのⅤーⅠmになってドミナントモーションが形成されています。ポップスでは手を変え品を変えドミナントモーションが出てきます。ここを押さえると耳コピや曲書きのスキルが上がりますよ~。

そして、最後の部分のBm/E-Em-Bm/D-Emは、
全体的に見ればEmを基に装飾を効かせているだけで、全体的にはEmと見れば良いんじゃないでしょうか?

ここまで話が来たところで、Aメロ全体をCmaj(Am)キーに置き換えて書いてみましょう。

Am-G-FM7-Em7
Dm7-Dm7/G-CM7-Bm7(-5)-E7(-5)/Bb
Am-G-FM7-Em7
Dm7-E7-Em/A-Am-Em/G-Am

このコード進行を要約すると、

1️⃣コードの流れをスムースにするためにルートが順々に降りてくる順次進行を使っている
2️⃣キュンとさせる為のマイナーを感じさせるⅢ7をセオリー通り使っている
3️⃣お洒落感を感じさせるために若干テンションぽく聴こえるところ作っている(E7(-5)/BbとかEm/Aとかね:E7~~はBb7(#11)と解釈も出来ます)

順次進行とⅢ7は覚えておくと曲を書くときにもとても重宝します。
実際の曲と聴き比べて雰囲気を頭に入れておくと良いですよ。
この二つは、特にJ-POPではめっちゃ使われます。

それでは次回はBメロに行きたいと思います。

今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。


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