考える力の前に○○は用意できてますか?

子どもたちに「考える力」を付けさせたい、というのは昨今の教育業界ではホットな話題の一つです。

僕もそう思っている内の一人でもあります。

 

子どもたちにコーチングをしているとき、または練習メニューを作っているとき、僕はどのタイミングで子どもたちに「考えるためのきっかけ」を与えられるか常に考えています。

そんな中、今回は僕の失敗談を少し書きたいと思います。

 

 

【まずは考えるための材料が必要】

僕がコーチに就任したての頃、最初の3カ月くらいの間、僕はサッカーを通じて「考える力」が付いてくれればと思い、子どもたちに「なぜ?」を問いかけることを意識的に行っていました。

 

なぜ、そこにパスを出したのか?

なぜ、パスではなくドリブルを選択したのか?

なぜ、そのポジション取りが良いのか、あるいは悪いのか?

などなど。

 

子どもたちは自分なりに一生懸命考えて答えてくれました。

しかし、メンバーの中には答えられない子もいました。

 

黙ってしまう子。

「分からない」の一点張りの子。

友達にすぐに助けを求めてしまう子。

 

こうした子たちに「なぜ?」と問うのは失敗でした。

これでは「考える力」はつきません。

 

こうした子たちにも自ら考える力を付けさせるにはどうしたらの良いのか、僕は考えました。

そこで僕は一つの答えに達しました。

 

答えられる子と答えられない子の差は「インプットの量」だと。

 

自分なりに考えて答えられる子たちは、親御さんがサッカー経験者であったり、兄弟にサッカーをやっている子がいたりすることが多く、また自分でもサッカーが好きでテレビやYouTubeなどでサッカーをよく見る子たちでした。

 

一方、自分なりに考えて答えられない子たちは、日常でサッカーというものに触れる機会が少なく、サッカーとの接点はチームでの練習だけの子が多かったのです。

 

当り前だと思う方も多いと思いますが、考えるためには、まずは材料が必要なのです。

 

 

【インプットとアウトプットのバランスを考えて練習メニューをつくる】

僕は練習メニューをつくる際、インプットとアウトプットのバランスを最初の頃よりも重きを置いて考えるようになりました。

 

たとえば、

2時間の練習の内、テーマを一つ決めます。

 

今日のテーマが「シュート」だとすると、まずは基本的なインステップのキック練習をさせます。

このキック練習もゴールとの距離感を一定にはせず、様々な位置から子どもたちがシュートすることになるように工夫します。

また、モチベーションを高めるために自分が何点入れたかは自分で数えさせます。

初めの練習時、集中力が一番高い段階時に、僕は言葉でのインプットを全体に向かって多めに行います。

 

インステップキックの練習の後は、ドリブルからシュート、あるいはパスをもらってからシュートなど、シュートと他の技術を組み合わせた練習をいくつかやります。

試合中はシュートだけ考えてれば良いわけではありません。

この時は、全体へのインプットよりも個別のインプットが中心です。

組み合わせた練習になると「できる子」と「できない子」の課題が違ってきます。

もちろん、全体的に出来ていない部分があれば、一回練習を止めて全体に向かって言葉を掛けますが、練習の中盤になると集中力が切れて、話が上の空になってしまっている子もいるので、極力個別に声をかけることを意識します。

 

最後はゲーム、あるいはゲーム形式のトレーニングです。

ここが、最大のアウトプットの場であり、一番重要なところになります。

つまり、インプットしたものをその情報が新鮮な内にアウトプットさせるのです。

子どもたちには今日のテーマを再確認させますが、それ以降はあまり口を出さず見守ります。

 

そして、練習の最後にはフィードバックをしてあげ、子どもたち同士でも「今日できたこと、できなかったこと」「ゲーム時のチーム内で良かった点、悪かった点」などを話し合いさせます。

 

 

【決断のスポーツ】

サッカーは決断のスポーツです。

どこでシュートをするか、パスを出すか、ドリブルをするか、それは最終的には選手が決めます。

その決断の機会を試合中などにコーチが奪ってしまうのは勿体無いです。

しかし、先ほども書いた通り、その決断をするには考える力が必要であり、そのためのインプットが必要になります。

 

つまり、ある技術をアウトプットする場面から逆算してインプットのための練習を僕は考えるようにしました。

 

だから、練習メニューにおいてゲーム形式のトレーニングの練習は毎回絶対に欠かせません。

そして、ゲーム形式の効果を最大限にするためにも、その前のインプットの作業は必要です。

 

「なぜ?」を問いかけるときは、その日のインプットに則した「なぜ?」を問うことで、日常的にインプットが少ない子たちも徐々に考える力が身についてくれるのだと思いました。

 

 

~子どもたちへ~

「ボクは…確かに現実に絶望している。だけど、自分には絶望していない!!今がつまらないか…楽しいのか…平凡なのか…決めているのは現実じゃない。決めるのはボクだ!!ボクが望めば不可能はない」

桂木桂馬(『神のみぞ知るセカイ』アニメ・漫画)

 

「なんで?」「どうして?」「分からない……」

大人に質問されて、答えられなかったとき。

「僕はダメな子なんだ」「僕はバカなんだ」「僕には才能がないんだ」

自分自身に絶望してしまうかもしれない。

でも、そんなことはない。

「分からない」ということを知れたことは、種を拾ったのと同じこと。

植えて、育てれば、真実の花がきっと咲くはずだ。

種を拾えた君は、どっちを選ぶ?

「種を育てるか?」「種を捨てるか?」、決断するのは君だ。

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サッカー&フィットネス

ライフスタイルスポーツについて書いています。主にサッカー、筋トレ、ランニング、メンタルマネジメントなどについて考察しています。
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