チーム練習はオーディションの気持ちで!

僕はサッカー経験歴と同じくらい演劇経験歴があり、プレイヤーとして引退したサッカーと違い、演劇は今もまだ続けているので、そのうちサッカー歴を追い越すでしょう。

僕はよく「演劇とサッカーは似ている」と思っていて、両者の思想を重ねて考えることが多いです。

 

そして、僕は常々思うのです、

「稽古は日々オーディション(発表会)。練習場所ではない。本当の練習は家や公園などで1人でやるものだ」と。

 

 


【孤独な練習が君たちを成長させる】


ここで、1つ例を出しましょう。

 

これはベルリン音楽アカデミー在学中のバイオリン専攻の生徒を対象にした調査です。

生徒たちを3つのグループに分けて練習時間の使い方について調査をしました。

 

1グループ:将来的に世界的なソリストになれるレベルの生徒

2グループ:成績が「優れている」という評価にとどまる生徒

3グループ:将来的には演奏者になれず、教師レベルにとどまる生徒

 

すると、優秀な生徒にはある共通点があったのです。

どのグループも総練習時間は週50時間以上であまり変わりませんでした。

しかし、1、2グループは3グループよりも大半の時間を個人練習にあてていたのです。

 

1、2グループ:平均週24.3時間を個人練習

3グループ:平均週9.3時間を個人練習

 

1、2グループは3グループよりも2倍以上、個人練習に時間をあてています。

さらに、意識調査では1グループに属する生徒たちは個人練習をもっとも重要な活動と評価していました。

 

僕自身の経験で言っても、サッカーにしても演劇にしても、個人練習の時間の方が多かったですし、僕の周りで結果を出している方々も明らかにチーム練習よりも個人練習を重視していました。

つまり、孤独な練習が生徒たちを一番成長させる鍵なのです。

 

 

【稽古は練習場ではなく、オーディション会場】

しかし、ただ闇雲に個人練習をすれば良いというわけではありません。

個人練習の質をあげるには、やはり優秀な指導者によるフィードバック、目標設定、課題選定が大切です。

 

僕は良いトレーニングの循環というのは下記の通りだと思います。

 

①チーム練習(あるいは稽古、学校の授業)

→ 自分の現状の能力を指導者に見てもらい、適切な課題(宿題)をもらう

②個人練習

→ 指導者からもらった課題を集中して取り組む。

→ 単純な反復練習ではなく、できない部分を認識し、自分なりに工夫しながら修正する。

③チーム練習

→ 個人練習で取り組んだ課題の成果を見てもらい、適切なフィードバックをもらう。

→ 新たな課題をもらう。

 

基本的には①②③の繰り返しです。

 

小学生ならば、週に1、2回のチーム練習があって、残りの5日間などは個人練習にあてるのが個人的には良いと思っています。

そして、僕が一番言いたいことは……

 

「チーム練習だけで、個人の技術は上がらない」

 

ということです。

ここを勘違いしている指導者や親御さんは非常に多いと思います。

僕自身の経験から言っても自分のスキルを上げるのは「個人練習(独学)」だと断言できます。

 

もちろん、先に書いた通り優秀な指導者からのフィードバックや目標設定は必要です。

スキルの成長を早めてくれるでしょう。

しかし、いくら優秀な指導者がいても個人練習をやらない選手や役者や生徒は明らかに成長スピードが遅いです。

公演前提の舞台稽古のときに、稽古場でセリフを覚える人はいません。

台本を貰っているのに、稽古場に来てセリフを覚えていなければ、「おまえここに何しに来たの?」となります。

教える側もフィードバックのしようがありませんし、新たな課題へと進むこともできません。

 

一方、しっかりと台本を覚えてきた生徒や覚えようと練習してきた生徒は稽古場でセリフをミスしたとしても適切なフィードバックをもらえることができ、成長度合いに応じて新たな課題をもらうことができます。

両者を比べたら、どちらが早く成長するかは一目瞭然でしょう。

 

練習場(チーム練習)で練習しよう(個人技術を上げよう)としている人は、いつまでたっても抜きん出て成長することはないでしょう。

 

チーム練習は個人スキルを磨く場所ではなく、個人のスキルを発表する場なのです。

チーム練習は個人スキルを上げるところではなく、チームのスキルを上げるところなのです。

 

子どもたちは「チーム練習はオーディション」だと思って、良い緊張感の中でチーム練習に臨み、個人練習の成果を存分に指導者たちに見せつけてほしいですね。

 

そして、指導者は子どもが個人練習をしたくなるような「内発的動機づけ」を意識して、チーム練習を作っていくのが良いと思います。

 

 

~子どもたちへ~

「見ろ!俺を見ろ!」

(千石要『ボールルームへようこそ』アニメ・漫画)

 

ピッチの上では誰もが主役だ。

でも、主役だからって、みんなが君を見てくれるわけじゃない。

もっと、心の中で叫ぶんだ。

「俺を見ろ!」と叫ぶんだ。

そして、見せるんだ。

この日のために1人で一生懸命に磨いてきた技術を、観客に見せるんだ。

その洗練された技術で、観客を虜(とりこ)にしてみせろ!

観客の視線を自らの技術で掴み取れ!

 

 

【参考文献】



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サッカー&フィットネス

ライフスタイルスポーツについて書いています。主にサッカー、筋トレ、ランニング、メンタルマネジメントなどについて考察しています。
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